重クロム酸アンモニウム

別名:二クロム酸アンモニウム、ピロクロム酸アンモニウム
(NHCr
劇物:(重クロム酸塩類及びこれを含有する製剤)
(性状) 橙赤色結晶。185℃で窒素ガスを発生し、またルミネッセンスを発して分解する。水に溶けやすい(20℃で水100mlに35.56g溶ける)。自己燃焼性がある。

措  置
漏 え い 時
飛散した場所の周囲にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを還元剤(硫酸第一鉄等)の水溶液を散布し、消石灰、ソーダ灰等の水溶液で処理したのち、多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないよう注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
多量の水を用いて消火する。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支等の粘膜が侵され、クロム中毒を起こすことがある。
(皮膚に触れた場合)
皮膚炎又は潰瘍を起こすことがある。
(眼に入った場合)
粘膜を刺激して結膜炎を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、鼻をかみ、うがいをさせる。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせる。直ちに付着又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
可燃物と混合すると常温でも発火することがある。
200℃付近に加熱するとルミネッセンスを発しながら分解するので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、防じんマスク