臭 素

別名:
Br
劇物(臭素)
(性状) 赤褐色の揮発しやすい液体で、激しい刺激臭を有する。気体は空気より重い(5.5倍)、不燃性、水に溶ける(20℃で水100gに3.5g溶ける)。比重3.10、沸点58.2℃。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。必要があれば水で濡らした手ぬぐい等で口及び鼻を覆う。
漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えい箇所や漏えいした液には消石灰を十分に散布して吸収させる。
(多量) 漏えい箇所や漏えいした液には消石灰を十分に散布しムシロ、シート等をかぶせ、その上に更に消石灰を散布して吸収させる。漏えい容器には散水しない。
多量にガスが噴出した場所には遠くから霧状の水をかけ吸収させる。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
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(消火剤)
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暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
鼻、気管支などの粘膜が激しく刺激され、多量吸入した時は、遅発性肺浮腫が現われ、呼気が臭素臭を帯びることがある。また、しばらくしてから、頭痛、視力障害、言語障害、精神異常、けいれん、こん睡がみられる。
(皮膚に触れた場合)
液に触れると激痛を伴う炎症又はかいようを生じる。
(眼に入った場合)
眼の粘膜が激しく刺激され炎症を起こす。
救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し速やかに医師の手当てを受ける。呼吸が停止しているときは人工呼吸を行う。呼吸困難のときは酸素吸入を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。速やかに医師の手当てを受ける。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流し速やかに医師の手当てを受ける。

注 意 事 項
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保 護 具
保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、保護前掛、保護眼鏡、ハロゲン用防毒マスク又は空気呼吸器