酒石酸アンチモニルカリウム

別名:吐酒石
KSb(C)・1.5H
劇物:(アンチモン化合物及びこれを含有する製剤)
(性状) 無色、無臭の結晶又は白色粉末。100℃で結晶水を失う。比重2.607、甘味があり、大気中で風化する。水にやや溶けやすい(8.7℃で水100mlに5.3g溶ける)。弱酸性である。グリセリンに可溶、エタノールに不溶。

措  置
漏 え い 時
飛散した場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
飛散したものは空容器にできるだけ回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。 この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないよう注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
多量の水を用いて消火する。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支を刺激し、粘膜が侵される。
(皮膚に触れた場合)
炎症を起こすことがある。
(眼に入った場合)
粘膜を激しく刺激する。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
鼻をかみ、うがいをさせる。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせる。直ちに付着又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
強熱すると燃焼し酸化アンチモン( III )の煙霧を発生する。
煙霧は有害なので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、防じんマスク
(火災時:空気呼吸器)