総アクセス数

グループワーク(小集団活動による)活性化の要点

 いま、ビジネス企業ではあらゆる機会を捉え、小集団活動を、マネジメントの一つとして、経営体質にあった多様な内容で活動が推進されています。
 小集団活動の基本的な考え方、すすめ方は、実際に活動を行う場合、すべて同じではありません。主催する団体や企業の体質や目的によって、大きく変化します。そのため、小集団活動に色々な問題点を包含することになります。
小集団活動を進めるため重要な問題点やその対策をどのように考えるべきか。これらの対策について、要点となる項目を主に述べてみたいと思います。

  1. 目的を話し合い納得と理解を得ます。
     小集団活動は最初に目的を設定します。ところが、実際に「小集団活動の目的は」と質問されても、ハッキリ答えられないまま、「やらされ意識」で何となく活動している人たちが意外に多いようです。
     メンバーの自主性を尊重し、制約された時間内での小集団活動の目的は、
    ●自主的な啓発
    ●自主的な改善活動による社員の成長
     の二つが目的の大きい要素になっています。
     そして、チームワークや、コミュニケーションの向上、モラールアップや明るい職場など、人間関係の工場は、活動の過程を通して、活動の結果として得られる成果であるのです。

     このようにルーチング・ワーク一本やりでは得られない目的を持っています。ですから期待される成果を納得しあって、「成果は会社のため」、「活動は自分のため」、といった明確な信念を、参加者全員がもちあうことこそが、小集団活動を進める基本条件の一つになります。

  2. 職制活動と小集団活動の違いを整理します。
     多くの企業で小集団活動の効率を著しく低下させる原因は、職場の組織活動と小集団活動の混同になっています。
     ですから、各企業の組織活動と小集団活動との違いを明確にし考え方をよく理解しないかぎり、円滑な活動は望めません。

     その結果は、ブレーキを踏みながらアクセルを踏むのと同じように、活動にスピードがありません。
     ここでは一つの考え方について説明をします。

    目標管理図  上図は、どの企業でも職制によって目標管理活動が進められています。たしかに関係者が集まり、対策を協議し、目標達成に向けて頑張っています。しかし、この職制活動の主役は管理・監督者です。また仕事ですから、時間の制約がありませんが、反面厳しいノルマが課せられているのです。活動の形やすすめ方は多種多様ですが、どこでも、つねに改善は仕事として職制的に、トップダウンで進められています。

    このトップダウンにボトムアップをくわえ、二つの車輪にしようとするところに、厳しさがあります。ですから、職制で改善しているから、小集団活動は不要というのは間違った解釈によるミスになります。
     そこで、小集団活動の目的は人間の成長であると説明しました。ゴールは無限です。また活動の主役は、啓発や改善への参画であり、会議に参加するチャンスの少ない、いわば若年者層といえます。

     全社的立場から、社内教育も行われますが、いままで以上に自主的、自発的に、平素から相互啓発し合う体質づくりをめざします。
     具体的には、自分たちのレベルにあったテーマを中心に、特定のメンバー(5〜7人)が、一定期間(6ヶ月)定例に集まり、自分たちで計画し、活動し、相互に補足しあい、啓発、研究、創造しあいます。小集団の活動目的はあくまでも、毎回の活動の中身であり、その過程(プロセス)なのです。
     テーマやその結果は問題ではなく、どんな能力をめざし、どのように活動し、どれだけ能力を高めているか、そのプロセス重視こそ、小集団の特色であり、職制活動では得がたい機能を補足しているのです。

    以上の考え方を参考にし、自分たちの職場で仲間とよく話し合って、職制と小集団の活動の相違を確かめ、信念を持って小集団活動を推進して下さい。

  3. リーダーと推進者の二人三脚で進める
     ”自主性”が小集団活動の大看板になっているせいもありますが、リーダー任せになりがちです。テーマを中心に、活動のPLAN、DO、SEEは、リーダーとメンバーの自主性により進められます。


Back Top Next