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「最初の段階」

 計画化は常に目標と合致する性質のものでなければなりません。
計画の中に目標がなければ、計画はいい加減なものになって仕舞います。計画化を行う担当者は、計画化の対象となる部や課の目標より、会社全体の目標についても余すところなく精通していなければならないでしょう。

「誰が計画を立てるべきか」計画化は全管理者の職務になります。場合によっては他の管理者より強い関心を計画化に持つ管理者もいます。
例えば、生産管理課長は同じ課の課長にくらべ生産計画の立案により多くの時間を費やしていますが、計画に従って仕事をするものは全計画化に参加するようにすべきです。
 計画化は誰が行うか。そのうちどのくらいの部門を、専門家や直接の管理者が行うか、と言う問題に、対処する方法は色々あります。一部の会社では、部長が自分の部の計画化を全部行うことになっています。これは、部長個人が、その仕事に直接かかわりを持っております。これは、判断を下した意志決定の問題点や、分担状況を知っているので効果的です。

 しかし、この方法は必ずしも効果的ではありません。自分の部の日常業務に追われて計画サでは、表面的な仕事に偏りがちの管理者もいるからです。こういう管理者は、日常業務に力をいれ、計画化のほうは、時間の許す範囲内の仕事に限られてしまうからです。

 専門家や同僚の協力のもとに、計画化をすすめることもあります。この方法はかなり一般化しています。
 これに類する方法として、部下に計画を作らせて管理職が承認を与える方法や、管理職が計画化に参加する一参加者ニなり、対等の参加者として計画化に参加するだけで、仕事はすべて部下にやらせる方法もあります。

 大部分の会社では、ライン担当者が自ら計画化を行えないことになっていますが、自分の仕事に影響のある計画化には、如何なる場合も、参加すべきです。彼らは業務上の問題に精通しており、スタッフだけより状況の把握が具体的に出来るからです。計画立案者は、充分な時間と、現状を越えて、広い視野からものを見る客観性を備えていなければならない。

 会社によっては各種の計画化を独立して行う専門家を置いているところもあります。
また、専門に、長期計画ばかり作っている人たちもいます。これには、長い間会社に勤め、退職間際に、計画化に参加した高齢のライン担当者がなることも多くあります。
長年日常業務に従事していた関係で、計画化の仕事にその経験と成熟した判断力を生かすことが出来るからです。
 一般原則として、長期活動に関わる計画は専門家とトップ・マネジメントが作ります。他方、短期的問題と現在の問題に関する計画は、もっと低いレベルで扱われています。
つづく

参考文献:人を生かす組織、カーネギー協会編、創元社刊。人間回復の経営学、ジョゼフ・バジール著、美田・W.グロータ共訳。ベンチマーキング(最強の組織をつくるプロジェクト)、ロバート.C.キャンプ著、PHP研究所刊。