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【企画実験室】
プレゼンテー ショ ン
2016/12/13


プレゼンテーションの「内容」

 形のあるものや持ち運びのできるものを、案 として出すときは、顧客の目の前に、実物をしめして見せ るこ とができます。
 ものによっては、顧客の前で使って見せたり、顧客に使 わせ たり、ときには、ある期間試用させたりすることもできます。

けれども、プレゼンテーションは、デモンスト レーション とは性質が違います。プ レゼンテー ションで取り扱う範囲のものは、まだ、実 態の不明な姿形のないものや、工場のシス テムなどのように、そのまま見せるのは無理な ものが多いのです。

 実際にできるかどうか解らないものであっても、理 論的 には可能であるということを提案する場合もあります。また、一つ一つの要 素やパーツ を見せることが可能であっても、システ ムとして構成した ものは、見せられないときもあります。

そこで、形のないものを顧客にイメージとして受 け止めて 貰うため、既存の施設の見学であるとか、専用の展示場にお出でを願う ことなども行わ れます。
こうしたことも、既存のもの、量産できるものなどは有効な方法です。けれども、これか ら新しく作る も の、顧客の特別な仕様に合わせて作る製 品 やシステムであっては、見学などの方法では理解や納得することはできなくなります。

プレゼンテーションは、顧客の個別の要求に応 じて説明・ 説得するために、必要になるわけです。

 例えば、建て売り住宅のような場合、住宅展示場でイメージをつかむことはできます。 しかし、特別に設 計する注文住宅になると、注文住宅の雰囲気を感じて 貰う ため、模型を作ったり、プ レゼンテー ションをしたりの努力が必要です。

  プレゼン テー ションは「大勢を対象にする」
 セールスマンは、お客さんの前でいつも商品について提案をしています。一人から数人 の相手をします。 しか し、セールスマンがお客さんを相手に して、営 業を行うのはセールストークと いわれます。少 人数では、プレゼンテーションとはいいません。

 プレゼンテーションを採択する場合は、 結果として社運をかけた選択になるか もし れません。失敗すれば経営を左右するほど大き な出費を ともないます。
そのため、ビジネス企業の経営者から、現場の作業担当者まで、選択に関わりのある人た ちすべてが参加す るこ とに なります。

 参加者がそれぞれの立場で提案内容について、よいとか、あるいは悪いことなどを考 え、それぞれ関係す る部署の立場から意見を出し合い、提案 され たものの採否を決めていくこと になりま す。
 いろいろな立場の人が参加するとい うこ とは、参加者は、一つの仕事に携わったり、関係ある人ばかりとはいえません。プレゼンテーションを考慮する人は、このこと を考 えなくてはなりません。

 関係者には専門家も入ってます。けれども、専 門的なこ とは、殆どわからない人もいるということを覚悟する必要があります。 しかも、提案の最終的な決定を決める 人が。全く専門的に解らないということは屡々あ ります。

 ただ、大勢といっても、何百人ということは少なく、普通は、5〜6人から、二十人く らいが一般的で す。人数が少ないということが考えられるので、プレゼンテーション機器は、明るい部屋でも使える、 OHP(オーバーヘッドプロジェクター)や、テレビ画面が活用できます。

  プレゼン テー ションは「説得が目的」
 プレゼンテーションの目的はただ一つ、提案を受け入れ させ ることです。
ようするに、プレゼンテーションの目的は、顧客を説得す るこ とにつきます。結果的には顧客 に満足して貰うこ とで、一人の顧客に満足を与えることが一つの実績になり、他 の顧客のニーズを誘因するきっかけにもなるも のです。

 ともすると、プレゼンテーションを行うときは、落ち着いて話すとか、恥ずかしがらず に話すなどのよう に感情を抑え、感心させたい、笑わせたい、格好良く綺麗な図を書いて、専門家も納得するような話を した いというように、相手に共感を持つことだけに 努力しがちで す。

 しかし、いくら上手に話しても、聞き手の興味を引くような映像を作っても、説得でき なかったら、プレ ゼンテーションは失敗で す。
 訥々と話し、ときにはどもりながら、手作りの資料を使っての説明であっても、その提 案が受け入れられ れば、プレゼンテーションは成功で す。

 ですから、プレゼンテーションに望むには、どうしたら相 手を納得させ、受け入れさせることができ るか、を、真剣に考えた準備をする必要があ ります。
相手の立場に立って、自分の提案を考え、相手が受け 入れ る条件を考えるところから、プ レゼン テーションを発想すべきだと考えます。

これは、自分の考えをねじ曲げて相手の考えを迎合することではありません。
自分の主張を、相手が受け入れやすくするための方法 を考 えることです。例えば、相手の選択基準がバラバラだったり、間違っていた ら、選択基 準の設定から話をはじめるべきで、何が よいのか、悪いの か、なにが理想か、何を避けるべきかを教 えるところからはじめるのが大切ではない かと感じております。