●「LONDON相撲饅頭」商品企画案
1. 企画の背景
@「ロンドン場所」を契機として英国では相撲
ブームが起こり、安定した不安層が形成され
つつある
(1)TV番組の定期的な放映
(2)ブックメーカーにおける相撲賭博の定着化
A80年代半ばより「餡」もの商品が登場し始め、
ロンドンの自然食や健康食の愛好家を中心に注
目されている
(1)低脂肪、無添加スウィーツ食品の売れ行き好
調
(2)カムデンタウンに鯛焼き屋が出現
2. 商品コンセプト
「Very Japanese, Very Standard」
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ポイント ロンドンの相撲ブーム・自然食品ブームを
背景に、商品のコンセプトを導き出してい
ます。
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@健康食品として
(1)動物性栄養分ゼロ、低脂肪
(2)天然素材使用、無添加食品
A文化食として
(1)伝統文化としての「相撲」
(2)伝統食品としての「饅頭」
(3)中華マントウとの違い=独自性
3. ネーミング&パッケージ
@商品ネーミング(候補)
(1)「相撲饅頭」「ロンドン スモウ饅頭」
(2)「The Utchari」(うっちゃり饅頭)
(3)「SUMO CAKE」(スモウケーキ)
・八角重箱(小型・25個入り)
・角形平箱(小型・10個入り)
・紙包み(標準型・2個入り)
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ポイント 相撲が与える視覚的印象やイメージについ
て、細心の注意を払っています。
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<4. ターゲット
@トレンディなヤング女性層
A健康食愛好家、菜食主義者
B在英スモウファン
C日本の食と文化に興味を持つ層
D日本滞在経験者
5. 競合商品の状況
脅威となる直接的な競合商品は見あたらない
@饅頭がマス市場に投入されたことはなく、ロー
カルな日本食品店でも生菓子店舗が若干ある
A日本人が集中するエリアには、鯛焼きなどの
ファーストフード的な和菓子店舗が若干ある
Bパリの「とらや」の羊羹などは競合的である
が、ロンドンに流通経路を持っていないため、
高級デパートにおかれる程度であろう
C類似商品は中華系のマントウ、月餅類のみ
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ポイント 中華系などを含め、いろいろな商品との競
合の度合いを想定しています。
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6. 商品の位置づけ
@我が社は未だかつて海外向けに商品展開を図った
経験が鳴く、従って英国市場でも本商品がはじめ
ての導入例となる
A今後「日本文化+日本食」というコンセプトのも
とに、「踊り最中」「飴坊主」等のシリーズ化を
予定しており、本商品はそれら後発商品を市場に
送り込むための先駆け商品とならなければならな
い
B「饅頭」でテスト販売を行い、その反応によって
シリーズ商品の導入の是非と時期を検討する
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アポイント ここでは自社商品群における位置づけをまと
めています。
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7. 顧客化戦略
@健康食・自然食ファンの顧客化
日本の健康食・自然食であることを強調し、商
品本来の魅力によりリピータを獲得する(砂糖
の使用量が一般ケーキ類より少ないことも伝達)
A相撲ファンの顧客化
パッケージ、ノベルティなどを駆使して「相撲
文化を伝えるメディア」としての機能を持たせ、
その魅力によりリピーターを獲得する
Bノベルティ戦略
相撲文化、日本文化を伝える気の利いたコレクタ
ーズアイテムをベタ付けし、その魅力によりリピ
ーターを獲得する(ノベルティはインパック方式
とする)
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ポイント 珍しさや新鮮さなどから「試し買い」したお
客を、継続して購入する「顧客」にいくせい
するための戦略を練っています。
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8. 商品スペック(開発移行)
@基本仕様 (1)標準型タイプ
(2)小型タイプ
A使用材料 (1)小麦(カナダ産特別仕様)
(2)胡麻油、小豆(中国産)
(3)砂糖 (現地調達)
※詳細は蔑視に記載
9. 生産体制(開発移行)
@開発試験 (1)東京工場で試験製造(同一材料)
(2)役員による食味検分を行い、認可
A現地試験 (1)ロンドン市内の工場で試験製造
(2)使用オーブン、攪拌機などを選定
(設備は原則的に現地調達)
※製品使用は別紙に記載
※工場候補は別紙に記載
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ポイント 商品使用や生産体制の最終的な詰めは、他
部門へバトンタッチします。 |
10.商品タイプと販売チャネル
@贈答・パーティ用商品
(1)高級仕様(小型・25個入り)
(2)八角重箱入り
(3)ノベルティ付き
(4)高級食料品店、日本食品店、デパートで
販売
Aティタイム用商品
(1)普及仕様(小型・10個入り)
(2)角型平箱入り
(3)ノベルティ付き
(4)日本食品取扱店、大型食料品店で販売
Bインターミール用商品
(1)スナック仕様(標準型・2個入り)
(2)紙包み(和紙素材)
(3)日本人居住エリアを中心にニュースエージ
ェントなどで販売
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ポイント 商品バリエーションを用意し、使用状況
に応じた特性を加えています。
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11.販売価格
⇒価格政策
商品特性を反映し、やや高級感のある価格設
定とする
⇒販売価格(予定)
@贈答・パーティ用:£6.10
Aティタイム用 :£2.50
Bインターミール :60P
12.プロモーション計画
(広告活動が中心)
@来年初場所の開幕と同時に発売、デビュープ
ロモーションを開始
A情報誌「Time-Out」等に広告を掲載
B各新聞・生活情報誌にニュースリリースを発送
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ポイント 商品価格を決定する際は、グループインタ
ビューやモニターの結果、競合商品の価格
なども参考にします。
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「LONDON相撲饅頭」商品企画書のまとめ
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- 1.企画の背景
- @「ロンドン場所」を契機として英国では相撲
- ブームが起こり、安定した不安層が形成され
- つつある
- A80年代半ばより「餡」もの商品が登場し始め、自
- 然食や健康食の愛好家を中心に注目されている
- 2.商品コンセプト
- 「Very Japanese, Very Standard」
- @健康食品として
- (1)動物性栄養分ゼロ、低脂肪
- (2)天然素材使用、無添加食品
- A文化食として
- (1)伝統文化としての「相撲」
- (2)伝統食品としての「饅頭」
- (3)中華マントウとの違い=独自性
- 3.ネーミング&パッケージ
- @商品ネーミング(候補)
- (1)「SUMO MANJIU」(LONDON スモウ饅頭)
- (2)「The Utchari」(うっちゃり饅頭)
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- (3)「SUMO CAKE」(スモウケーキ)
- A商品パッケージ
- (1)江戸時代の伝統的な相撲絵を用いる
- (2)季節に応じてデザインを変える(四季の演出)
- (3)パッケージは3タイプを用意する
- 4.ターゲット
- @トレンディなヤング女性層
- A健康食愛好家、菜食主義者
- B在英スモウファン
- C日本の食と文化に興味を持つ層
- D日本滞在経験者
- 5.競合商品の状況
- 現在のところ、脅威となる直接的な競合商品は見
- 当たらない
- 6.商品の位置づけ
- @わが社は海外向けに商品展開を図った経験がなく、
- 英国市場でも本商品が初めての導入例となる
- A今後「日本文化+日本食」というコンセプトのも
- とに、「おどり最中」「飴坊主」などのシリーズ化を
|
- 予定しており、本商品はそのための先駆け商品と
- ならなければならない
- 7.顧客化戦略
- @健康食・自然食ファンの顧客化
- 日本の健康食・自然食であることを強調し、商品
- 本来の魅力によりリピータを獲得する
- A相撲ファンの顧客化
- パッケージ、ノベルティなどを駆使して「相撲文
- 化を伝えるメディア」としての機能を持たせる
- Bノベルティ戦略
- 相撲文化、日本文化を伝える気の利いたコレクタ
- ーズアイテムをベタ付する
- 8.商品タイプと販売チャネル
- @贈答・パーティ用商品:£6.10
- (1)高級仕様(小型・25個入り)
- (2)八角重箱入り
- (3)ノベルティ付き
- (4)高級食料品店、日本食品店、デパートで販売
- Aティタイム用商品:£2.50
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- (1)普及仕様(小型・10個入り)
- (2)角型平箱入り
- (3)ノベルティ付き
- (4)日本食品取扱店、大型食料品店で販売
- Bインターミール用商品
- (1)スナック仕様(標準型・2個入り)
- (2)紙包み(和紙素材)
- (3)日本人居住エリアを中心にニュースエージェン
- トなどで販売
- 9.販売価格
- 商品特性を反映し、やや高級感のある価格設定と
- する(予価は前項参照)
- 10. プロモーション計画
- @来年場所の開幕と同時に発売、デビュープロモ
- ーションを開始(広告活動が中心)
- A情報誌「Time-Out」などに広告を掲載
- B各新聞・生活情報誌にニュースリリースを発送
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ワンポイント:この企画では社会の背景や市場環境、生活者動向を多角的に検討して商品機会を探っています。
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