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坂東眞砂子 作品詳細

2014-06-28更新

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No. 1
書名 山妣
著者名 坂東眞砂子
評価 80
ジャンル 小説
出版社 新潮社
評価日 2001/01/10
書評  山妣(やまはは)とは山姥のこと.

 波乱に富んだ人生の末,山妣と呼ばれるようになった一人の女,そしてその子供.禁断の欲望に翻弄される男たち,女たち.全てが今廃坑後の雪山で意外な結末を迎える.

 死国のようにいたずらにオカルトに走ることなく,現実の世界での恐ろしさを味あわせてくれる作品である.

 山のオキテ,里のオキテなどさまざまな共同体のオキテに縛られつつ抜け出せない.抜け出しても気が付くと同じところにいる人間の性を痛いほど見せつけられた.自分も知らず知らずのうちに都会のオキテ,社会のオキテに縛られているということ実感させられた.
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No. 2
書名 狗神
著者名 坂東眞砂子
評価 70
ジャンル 小説
出版社 角川書店
評価日 2001/01/18
書評 狗神よりも恐ろしいものとは...

血,迷信,禁断の愛,呪われた運命に操られる一族.
山村の美しい自然とドロドロした人間関係がここに描かれている.

表面上はにこやかに付き合っていた,心さがない村人たちの差別が徐々に顕在化していく過程は,本当に恐ろしいのは人間であることを教えてくれる.

タイトルのように,狗神伝説を題材にしているが,条理と不条理のバランスがよく,子供だましのオカルトに陥らないぎりぎりのラインをキープしていて,読んでいて違和感は感じない.

映画化されたが,この40歳の主人公を元宝塚の天海がどのように演じているのか楽しみである.
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No. 3
書名 桜雨
著者名 坂東眞砂子
評価 60
ジャンル 小説
出版社 集英社
評価日 2001/03/10
書評 1人の画家と2人の女性の愛憎劇。巣鴨のアパートにくらす老女たちとの関係は…。戦火を越えて1枚だけ残された絵の真の作者は…。
 戦中から戦後にかけての時間を超えた女の執念。最後の結末はヤラレタって感じ。
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