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2014-06-28更新

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No. 1
書名 月の砂漠をさばさばと
著者名 北村薫
評価 100
ジャンル 小説
出版社 新潮文庫
評価日 2003/08/27
読んで一句 幼い日、嵐呼びこむ窓開けて
シビれるフレーズ  ――子供のやることにも、理屈があるのね。あなたのことはとっても可愛い。――でも、あなたの理屈が見えないことは、これからだって、きっとある。そちらから、こちらが見えないことも。――いい悪いではなくて、そういうものよね。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「月の砂漠をさばさばと」
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No. 2
書名 謎物語 あるいは物語の謎
著者名 北村薫
評価 90
ジャンル エッセー
出版社 中央公論社
評価日 2004/10/26
読んで一句 謎が好き謎を語るのもっと好き
シビれるフレーズ  しかし、しかしである。評価云々はさておいて、恋しいのは《時》、物語が驚きに漂ちていた《時》である。ああ、女性が犯人だったというだけで、心素直に驚きたい。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「謎物語 あるいは物語の謎」
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No. 3
書名 ターン
著者名 北村薫
評価 90
ジャンル 小説
出版社 新潮社
評価日 2001/11/01
シビれるフレーズ  漫画の≪ふきだし≫を読む時には、誰もが心の中に声をイメージする。それがどういう色合いのものと、説明するのは難しい。ただ、確かに、自分の内に≪声≫を持つのだ。だからこそ、それがアニメとなった時、この人はこんな声ではない、偽物だとがっかりする。
書評  映画化されたということで読み直してみた。
 同じ一日を繰り返すという、不思議な世界に入ってしまった主人公は、よく転ぶ20代後半の版画家。映画で主演している牧瀬里穂のイメージぴったり。映画も見たくなった。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「ターン」
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No. 4
書名 謎のギャラリーこわい部屋
著者名 北村薫
評価 80
ジャンル 小説
出版社 新潮文庫
評価日 2002/12/18
読んで一句 街明り妙に枯れてる ランドセル
シビれるフレーズ  読むととても嫌で、ワーッて仕舞っておいて、二、三年経った頃に「あれ、嫌だったよなぁ」ってわざわざ探し出して、読んでね、それでまた「ああー、嫌だ、嫌だ」って(笑)。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「謎のギャラリーこわい部屋」
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No. 5
書名 リセット
著者名 北村薫
評価 80
ジャンル 小説
出版社 新潮社
評価日 2001/02/21
書評 初めて乗るジェットコースタの爽快感

はじめは淡々とした文章が続き,「何がおきるのだろう」という期待とともに,「たいしたことないじゃん」という軽い失望を覚える.しかし,後半になり,坂を登りきったとき,一気に今まで少しづつ伏線としてためてきた,位置エネルギーが運動エネルギーに変わるのだ.その後は読者は北村ワールドに振り回されることになる.

本作でも,「ジェットコースタ感覚」が十分楽しめる.病床の男の回顧,戦時中の女学生の生活,一人暮らしの編集者と少年など,一つ一つは生活雑記のように見える文章である.これが,後半で一つ一つに意味があることが分かった時の爽快感はたまらない.

妻帯者の評者は,もし妻とこうなったらと考えるとぞっとすることもないではない.まあ,北村作品で現実問題を考えることがおかしいのであって,筆者と作り出す優しい世界を楽しめばよいのだ.
Blog ご本といえばBlog:北村薫「リセット」
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No. 6
書名 ひとがた流し
著者名 北村薫
評価 80
ジャンル 小説
出版社 朝日新聞社
評価日 2008/09/26
シビれるフレーズ  生きてると、消しゴムの使えないことばっかりじゃないですか。わたしなっかだと、気に病んじゃいます。ついつい後ろ向きになる。でも、千波は違った。たった一度しか通れない道を行くのが、好きな人でした。だから、あなたが、千波にすまない、なんて思うことはないんです。
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No. 7
書名 冬のオペラ
著者名 北村薫
評価 70
ジャンル 小説
出版社 中央公論社
評価日 2003/03/10
読んで一句 嘘ついてバレずは寂し海石榴
シビれるフレーズ  雨男、雨女、という言葉があるが、これでは、殺人男、殺人女である。人に好かれるわけがない。彼または彼女のいるところで、それだけ立て続けに事件が起こるなら、誰が考えたって、幾つかは御当人がやっているのである。こんなアブナイ人はいない。桑原桑原。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「冬のオペラ」
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No. 8
書名 謎のギャラリー 謎の部屋
著者名 北村薫
評価 70
ジャンル 小説
出版社 新潮文庫
評価日 2002/12/09
読んで一句 今日だけは あの日に戻り 恋をする
シビれるフレーズ  よくある話なんだけど、やっぱり書き方なんですね。当たり前のことなんだけど、この書き方でこうこられると、うん、これなら読めちゃうという、ということですね。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「謎のギャラリー 謎の部屋」
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No. 9
書名 謎のギャラリー 名作博 本館
著者名 北村薫
評価 60
ジャンル 小説
出版社 新潮文庫
評価日 2002/08/01
シビれるフレーズ  《本格》というのは、物語の骨組みとしてイメージしやすいところがあります。《小説》をどう書いたらいいか、つかめない人が、プロットの芯に《本格》を使うというのが、考えられる最悪のパターンでしょう。
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No. 10
書名 謎のギャラリー 愛の部屋
著者名 北村薫
評価 60
ジャンル 小説
出版社 新潮文庫
評価日 2003/01/27
読んで一句 君のこと知りすぎたのか倦怠期
シビれるフレーズ  宮部 それに永遠のテーマじゃないですか、恋愛小説では。気が合う、育ちも似ている、一緒になったらきっと幸せになれる人とはストライクじゃなくて、全然よその、一見絶対うまくいかないだろう人や、結ばれるはずのない場所にいる人と、いきなりストライクが来る。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「謎のギャラリー 愛の部屋」
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No. 11
書名 北村薫の本格ミステリー・ライブラリ
著者名 北村薫
評価 60
ジャンル 小説
出版社 角川書店
評価日 2001/09/12
シビれるフレーズ  1足す1は2だ、ということを振り回してばかりいる評論はつまらないけれど、個性を出して論理を見せてくれた評論はおもしろいわけで。
書評  本書はミステリ初心者にはお勧めできない。
 かなりディープなミステリマニアで、ありきたりのミステリには飽き飽きしている人だけに楽しめる作品集である。
 どこから探してきたのかと思うくらいの珍品ミステリがずらりとそろって、レアもの好きにはたまらない。
Blog ご本といえばBlog:北村薫「北村薫の本格ミステリー・ライブラリ」
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