貝がら山遊園

プジョー308SW(T7型)

<2015年2月〜>

 307SWは未だ元気でしたが、新車登録から9年を迎えちょこちょこ故障もあり、「次は長く乗る」との方針で買い換えました。

 VWのトゥーランやルノーメガーヌエステート、マツダアテンザなどディーラーで実車見学などもしましたが、結局、ほぼ同じコンセプトであるプジョー308SW(中古のT7)になりました。2015年の頃は家族でキャンプも多く、307SW同様に3列目席を取り外すとラゲッジが広大なのが便利で、居住性よりもラゲッジの容量を優先させたのでこの車になりました(3列シート構造なので2列目席は比較的狭い。尤も、私の最初の車1984年製のサニーの後席よりはまだ広いですが)。

 またダッシュボードまわりの運転席から見る風景が、エアコン噴き出し口がメーターのような銀メッキ縁取りの円形などちょっとセクシーな部分もあって気に入っています。

 前車の307SWを引き取ってもらうとき、2月だったこともあり黒い鉄ホイール+スタッドレスタイヤの状態にさせてもらって、307SW標準装備のアロイホイールはそのまま自宅キープ。これは308SWとサイズやPCD全て同じのためスタッドレスタイヤ用に流用しています。




総評

納車の日。新旧並んで。

 フロントはスポーツカーっぽく、リアはUFOみたいな、全体としては実はウェッジシェイプでよくできたデザインだと思っています。3列シートのため2列目席は小さいけれど、座って暫くすれば特に不自由は感じなくなるし5人で乗るなら後席の分ラゲッジは広大なので使い勝手には申し分ありません。「使いやすいオシャレなファミリーカー」です。

 エンジンは307SWの2リッターNAから、1.6リッターのインタークーラーターボに換装されています。これは低速小径ターボで1300rpmぐらいから効き始めるので実用性は高く、山道の登りとか高速の合流などで安心感あります。個人的には1992年にサニーを手放して以来のターボ車。往年のサニーほどのドッカンターボでは無いにせよ、2〜3速2000rpm前後の「もりもり感」が楽しいです。注意していれば「体液が背中側に押し付けられる」あのターボ車やオートバイの感覚さえ感じることができます。

 さて工業品質は・・・307が「昭和50年代前半の日本車」だったのが、308は「昭和50年代後半の日本車」ぐらいにはなりました。とにかく不具合は減りました!が・・相変わらず「それなり」です。プジョー車乗り継いでわかったのが、どうもプジョーと言うかフランスメーカーは「コンチキショー!メカで勝負だ!」みたいなヘンテコギミックをいつもやりたがる、そしてそのメカが必ずしょうもない不具合を起こす・・というボヤッキー先生みたいなノリということ。後で解説します。

 ただ、この車の魅力はやはりデザインに尽きるでしょう。横から見るとフロントからリアにかけて跳ね上がるようなボディラインで、逆スラントのリアウィンドウと相まってスピード感あるものになっています。室内も特に運転席から見える風景が、空調の吹き出し口も含め7連メーターのように見えて気分が高揚します。とにかくね、運転席から見る風景がオシャレでカッコイイんですよ!


動力

 DOHC16バルブ、1.6リッターICターボの「EP6」エンジン。これはPSAとBMWとの共同開発で、シトロエンはもちろん新Miniにも搭載されている通称「プリンスエンジン」と呼ばれているものです。

 ターボチャージャーはかつてB11サニーターボで聞いたような勇ましい豪快なターボノイズは全くないものの(耳を澄ますと聞こえる程度)、1300rpmあたりから早くも効きはじめ、1.5トンの車体をぐいぐいと引っ張ってくれます(車体が重たいので感覚がわずかですが、サニー以来20余年ぶりに感じる懐かしいターボチャージャーのこの「背中を蹴とばされる」感覚よ!)。

プリンスエンジン

 走行性能的には、市街地を走る分にはまったく問題なしですし、高速の合流加速も前記のとおり十分なトルクがあってスムーズです。

 構造的には、307のRFNエンジンでは4気筒一体型だったイグニッションコイルが、今回のEP6型エンジンでは1気筒ごとに分離されました。また307のRFNエンジンでは後ろにやや傾いていたこともありイグニッションコイルを外してプラグ交換しようとすると狭い隙間に手を入れて苦労しました(しかもプラグホールがやけに深かった)が、この車ではそこは真上を向いていて素直です。ただし過給機を備えるためパイプ類がエンジンの頭上を跨ぐのでヘッドカバーを外そうとすると整備性は悪いです(これは仕方ない)。


 ちょっと特徴的なのが、冷却水を循環させるウォーターポンプです。

 殆どの車のエンジンではポンプは回りっぱなしで、エンジンが過熱するとサーモスタットが開いて冷却水をラジエターに通すようになる、つまり「冷却水を冷やすかどうか」の2段階の制御が行われます。

 が、EP6ではさらにエンジン始動直後の未だ水温が低い時にウォーターポンプを止めておく機構が備わっています。エンジンを少しでも早く温めて、暖機運転時に必要な濃いガソリンの状態を少しでも早く脱して排気ガスをクリーンにするためです。つまり、「冷却水を止める、冷却水を流す、冷却水を冷す」という3段階の制御を行っています。

 このため、ウォーターポンプを止めたり動かしたりするために複雑な機構を備えています。常時回転するダイナモ&エアコンコンプレッサー駆動用のベルトと、ウォーターポンプのプーリーとは離れた所にあるのですが、両者の間に別のプーリーが挟まっています。エンジン始動直後は離れているのでウォーターポンプは止まっているのですが、エンジンが温まるとこいつの支えが「にゅーっ」と縮んで、ベルトの外側とウォーターポンププーリーとの間に挟まって回転を始めるのです。

 こんなふうにクラッチのように動作ししかもゴム部品ですからいかんせん消耗するのと、樹脂製ということもあり強度的に不安があります。

 そのほか、このエンジンは補器類を中心に、どうしてもあちこち耐久性に難があるようです。燃費向上のため軽量化を指向するあまり、樹脂部品を多用しすぎているように思えます。そしてそれらがいずれも熱と経年変化で変形し油や水が染み出してしまうという。数kgほどの所に無理しなくても良いのではと思いますが・・

 そんなこんなで、7万kmも走るとエンジンオイルがかなり減るようになります。これを書いている時点で8万km超えましたが、最近は半年点検ごとにオイル交換する間に、2.5か月にいちど1L缶を補充しています。そろそろカムカバーのパッキン交換時期かもしれません。


足まわり

 フロントは引き続きストラット。リアはそれまでのセミトレーリングアーム4輪独立懸架からトーションビーム式に変更。構造の名前だけ見ると退化したように思いがちですが、かつてのバタついた感覚は却って抑えられたように感じます。荒れたアスファルトが連続するような場所でもタイヤだけが小刻みに動いて振動を吸収するような具合。

プリンスエンジン

 反面、旅行先などで山道ワインディングを走ると多少「もっさり」したように思います。短い距離で右コーナー左コーナーが連続する山道だと、右に曲がって左側に車体が傾いて左車輪にトラクションがかかり、次の左コーナーに向けバネの反動で車体を起こしてこんどは右車輪に荷重が・・・というリズムが必要で、307(T5やT6)では速やかにそのリズムに対応できてステアリング動作に車体がひょいひょいついてきて気持ちよかったものでした。

 が、308では少し飛ばすと対応が遅れリズミカルなステアリングに付いてこれない印象。路面の凹凸への追従性は良くなったが、カーブで左右どちらかぐっと荷重がかかった状態(例えば左カーブで右側に荷重がかかっている)からハンドルを反対に切ると、前タイヤは舵の方向に行こうとするのに、車体が急激な方向変更に追い付かない。外観はスポーツカーっぽいですが、中身は「大人しいワゴン車」です。

 と言っても、先々代に所有してたハッチバックの307XSじゃなくて7人乗りワゴン車ですから、セミトレをやめて、荷室の容量確保と重量対策がしやすい(省スペースで頑丈な)トーションビーム式にしたのは、良い選択と思います。これで峠攻める人は少ないでしょうし。

 あとABSは先代のT6から備わっていましたが、T7では横滑り防止装置が備わりました。駆動輪のスリップ(片輪の急な回転数上昇)を検知するとエンジン出力を下げるものです。凍結路では助かりますが、登りの積雪路のような馬力に任せて雪をかき分け強引に登るような場面ではちょっとウザったいです(オフにできます)。


運転装置

 変速装置はアイシン精機製の6速ATが備わります。ただ、こう言っちゃ何ですがT6の307SWからギア段数が増えただけ・・ですね。燃費の改善に貢献しているはずですが、運転しての感想は4速で十分ではなかったかという感じです。

 このATはT6の「AL4」同様、フランス人好みのセッティングなのか「引っ張りたがる」ので、ATモードとMTモードで燃費が1km/Lぐらい差が出ます。私はもっぱらMTモードで運転しています。ただ日本製になったことで、AL4にあった突然ドカンと壊れる不安感は解消されました(?)

 尤も、AL4から段数が増えただけと感じたのは良い意味で、ロックアップの具合が似てて自然と慣れたからかもしれません。307SWの項で、ATであるもののアクセルを離すとちゃんとエンジンブレーキがかかると書きましたが、308SWの6ATでも同じです。比較的低い回転数でロックアップがかかりあるいは解除されるので、MT車のような感覚があります。MTモードで減速時、アクセル若干開けながらシフトダウンを行うと(わかるかな?)、ヒールアンドトウで回転を合わせたときのように滑らかな音を出しながらエンジンブレーキがかかり、スッと減速し気持ち良いです。

メーターパネル

 ステアリング機構は307SWから引き続き油圧アシスト付きラック&ピニオン。相変わらずここは軽すぎず重すぎず(但し小柄な女性が運転したら重いと感じそう)、不自然な制御もなくたいへん素直で、切ったらきっただけ曲がる理想的なものです。油圧の容量に余裕があるのか、ワインディングで右に左にハンドルを切ってもパワステが息継ぎしてしまうようなことはありません。Good。


 いっぽう運転装置の中で問題に感じるのが、ブレーキの初期制動があまりに強すぎるということ。最近のトヨタ車ホンダ車の特に小型車が「ブレーキがよく効くように感じる演出」をしているとしか思えないほど、ちょっと踏んだだけでガツン!と効いてしまうブレーキなのですが、308SWはそれ以上に極端かもしれません。「踏んだら踏んだだけ効く」ようにしてほしいものです。

 またブレーキ装置の剛性が甘いのか停止するほんの瞬間で「ビビリ」が発生します。もともとAT車はスムーズな停車が苦手ですが(MT車は停止する瞬間にクラッチ踏んだままブレーキを緩めると惰性で止まる)、この車ではそのように停車しようとするとどうしても最後の停止の瞬間「グググッ」と振動が来ます。ブレーキ装置全体の剛性(頑丈さ)が甘く、ビビリ振動しているのです。

 ただ、ブレーキの過剰な演出や足回りの大人しさを割り引いても、ステアリングの自然さと動力性能が高いためか山間部のドライブはとても楽しいです。いえ、かつて乗っていたミラージュRS(競技用車なので別格だが)のようなワインディングを攻めて最短時間で駆け抜ける楽しさではなく、如何にスムーズに、例えば後席で寝ている子供を起こさないほどスムーズな加減速やハンドルさばきをしながらワインディングを飛ばして走ろうとするときに、この車の楽しさが発揮されるように思います。

(※念のため・・写真のメーターパネルは、停止状態で撮影したものを画像加工したものです)


外装デザイン

 T6・307SWでは全体として落ち着いた雰囲気だったものが、T7・308SWでは後ろに向かって跳ね上がるような躍動感あるボディラインになりました。フロントのバックアップランプ、リアのフォグランプ、左右逆な(苦笑)ワイパーなど基本的な構成はT6・307SWと同じですが、車幅灯がLED化されたのと側面のウィンカーランプがドアミラー部に移されました。

 あと細かい所ですがこのT7・308SW、一見すると後ろからマフラーが見えません。以前のT6・307SWではマフラーカッターをつけていたこともありますが排気口がリアバンパーの下に地面と平行に伸びていましたが、T7・308SWでは排気口は斜め下向きにリアバンパー隠れるようになっています。これは好みの問題で意見が分かれるところ。私はガソリンエンジン車ならそれがデザインの一部として主張されるぐらいのほうが良いなあ。


 ちなみにこのT7SWはマイナーチェンジ前と後で顔つきがかなり違っています(我が家のものはマイナーチェンジ後)。前期型のフロントはそれこそ「猫バス」でしたが、後期型ではページ冒頭の写真のとおりスポーツカーっぽいものになっています。またリアは前期型後期型で一見変わっていないように見えますが、前期型であったリアのガラスハッチ「だけ」を開閉できる便利機能が後期型では省略されたのと、ナンバープレート上のバー状の取っ手が、前期型では「PEUGEOT」の刻印の入ったシルバーのものでしたが、後期型ではのっぺりしたボディ同色パーツになりました。

 どうも欧州車、とくにフランス車は後ろのデザインに力を入れているように思います。初見の自動車を遠目に前から見ると、トヨタかな?フォルクスワーゲンかな?と考えますが、後ろから見ると、少なくとも欧州車だとすぐわかるものです。


 T6・307SWは後ろ姿が品があって好きだったのに対し、このT7・308SWでは「スペシャリティーカーっぽいステーションワゴン」という具合で自分が求める理想に近く、好きなデザインです。

内装

 前方の風景が307から大きく変わりました。307では四角形だった吹き出し口が308ではメーターと同じメッキ縁取りの円形に変わり、角ばって上面にトレーがあったダッシュボードがインパネに向けてなだらかに落ちるラインを描くスポーティーかつ高質感を演出するようなものに変わりました。最近のクルマには無駄にゴテゴテした子供じみたダッシュボードデザインが多い中、これはシンプルで高級感ありかなり気に入っています。

 プジョーではダッシュボードまわりのデザインは基本は直線基調。307も407も208も508も、2代目308も3代目308もみな直線基調で吹き出し口も直線。

・・なのですが、この代の308だけが丸基調なのです。運転席・助手席に座って前方を眺めた景色は、そのへんの高額車に負けないほど優雅でスポーティな雰囲気があると思います。運転してて楽しいことのひとつが運転席から見る風景です。後で気が付いたのですが、プジョーの高級スポーツクーペ「RCZ」と共通なんですね。


 いっぽう、あちこちにコストダウンと軽量化の苦労が見て取れるのも内装。代表的なのがパノラミック・ガラスルーフの電動サンシェード。T6・307SWでは4枚の板が順番に互いを引っ張って伸縮する構造でしたが、T7・308SWでは布のスクリーンが巻き取られる構造になりました。このほか、2列目・3列目の取り外し座席がT6・307SWではそれなりに造形されたものだったのに対して、T7・308SWではかなりペタンコなものに変わりました(だから後席の居住性は307SWのほうが良かった)。

 あと、これは日本車を基準にすると褒めるほどのことでは無いかもしれませんが、T5・307XS、T6・307SWと経て、T7・308SWでは明らかに「変な異音」は減りました。T5の頃は普通に走行してて特段大きな段差を超えたわけでないのに室内のどこからか「グキッ!」「ボキッ!」とか変な音が聞こえたものですが、それが一切無くなりました。樹脂製品の精度が多少は向上しているのでしょうか。

アクセサリ装置

 307SWからパノラミックグラスルーフが継承されています。前記したようにサンシェードは307では「板」だったものが308では「布」に変わりました。これは断熱材が無くなって夏場に室内があまり冷えなくなったように思いますが、反面天井が薄くなる(室内高に余裕ができる)効果があったと思います。

 他の点は307SWと基本同じですが、空調の操作が307では風量や温度の調整がボタン式だったのに比べ308では日本のトヨタっぽいダイヤル式になって手探りでも操作できるようになり操作性が向上しました。またスピーカーの音質が307SWに比べて改善されたように思いました(バラして見たら標準装備の、プラスチックのマウントのものでしたが)。


燃費

 ここ2年程、新型肺炎の影響で家族旅行しておらず、市内で買い物するのに使っているだけですが、リッター10.6kmぐらい。307SWが10.2km程だったので、6速ATになり1.6リッターにダウンサイジングされていてこの程度の改善か?と思いますが、車両重量が重くなった影響かもしれません。


トラブル・経費

 2015/1/26に走行20,708kmで購入以後、ブレーキやプラグやオイルなどの消耗品を除いてこんなことがありました。45,000kmまでは何もありませんでしたが・・

2017/5/31 45,109km ウォーターポンププーリー交換

 点検でプーリー表面のひび割れが発見。上記した構造のためプーリーとドライブベルト双方クラッチのように離れたり当たったりするからかダメージが出てしまうようです。

・技術費 \3,150

・部品代(W/Pプーリー、) \8,500

2017/12/2 49,452km 後席シートベルト警告不良→シートベルトキャッチアンテナ交換

 リアシートに誰も座っておらず荷物を載せてるわけでもないのにシートベルト警告灯が点いてしまうというもの。

 さてどこが壊れているのか?この車(正常なら)リアシートに座って、シートベルトしないと、運転席上部のモニターに着座位置の警告灯が点きます。シートベルトを締めると消える。しかしリアシートは取り外し可能で、センサーがつながっているような気配は全くありません。不思議・・・

 ・・・と、実はリアシートの下のカーペットを剥がすと細長く平べったい無線のアンテナが入っており、シートの着座とシートベルトバックルの動きをキャッチしているようです。これが壊れていました。

・技術費 \10,500

・部品代(00008846HJ AERIAL) \12,000

2018/ 6/16 54,692km 冷却水漏れ→サーモハウジング交換

 LLCの減りがなんだか早いと思い、もしやと下から覗いてみたらLLCが漏れた跡が。調べたところサーモハウジング(サーモスタットによって水路をON/OFFする部品)が劣化しその取り付け部分から水漏れでした。パッキンだけ取り換えれば良いように思えますが、ハウジングそのものやワイヤーハーネスも劣化してるので全とっかえに。

・技術費 \22,800

・部品代(LLC含む) \26,600

それにしても、サーモスタットそのものより、それを取り付けているハウジングが先に劣化するのは如何なものかと・・・

2019/ 2/2 60,285km また冷却水漏れ→オイルフィルターハウジング交換&ターボチャージャーオイル経路

 またまた駐車場にLLCが漏れた跡を発見。やはり下から覗くとLLCがまた垂れている。今度はオイルフィルターをとりつけるハウジングから。オイル漏れならわかるがなぜLLCがここから漏れるの?と思うが、オイルフィルターハウジングはオイル冷却機構も兼ねていてここにオイル冷却のためLLCが流れている。そのガスケットが劣化したというわけ。

 合わせてターボチャージャー潤滑用オイル経路のパイプ類も交換。

・技術費 \25,200

・部品代 \31,300

2020/9/9 エンジンかからず→燃料低圧ポンプケーブルの修理(自己解決)

 エンジンかけようとしたら、一瞬だけ「ブン!」と爆発した音がしただけでいくらスターター回してもかからず。燃料が全く来ていない様子。調べたら後席の下にある低圧ポンプの配線が変に折れ曲がってとりまわしされて、つぶされ断線してました。別の線材をあてがってはんだづけしつないだところ、復旧。

 低圧ポンプの上には薄いプラ製のフタがあり、数年前に自分がこのフタを踏みぬいたことが最初の原因っぽいのですが、不明。

2021/2/13 74,184km エンジンから異音→原因はエアコンガス抜け

 エアコンのガスが抜けて冷えなくなりましたが、未だ寒いから修理はあとでいいか・・と放っておいたらカシャカシャと異音がするように。ディーラーでもなかなか原因が特定できず、ガス抜けヶ所調査と合わせしばらく預けたところ異音はエアコンガス抜けが原因と判明。

 エアコンのコンプレッサーは常時回転している(但し通常は圧縮していない)のですが、その潤滑はエアコンガスによってなされていて、ガス抜けによって内部が潤滑されなくなったためとのこと。もう少し確認遅れたら摩耗でコンプレッサーぶっ壊すところでした。

 応急処置としてガス補充 \5,700

2021/3/27 74,591km クーラー冷えず→エバポレータ交換

 さてガス漏れのヶ所は最悪なことにエバポレータ(熱交換器)と判明。これを交換するにはダッシュボード全分解という自動車修理の中でも最高額クラスの修理に・・ついでにエアインテークパイプに劣化による破損があった(これはたまたま自分で発見)ので合わせてこれも交換。

・技術費 \75,600

・部品代 \183,100

 (エバポレータ\115,300、リリーフバルブ\23,600、インテークパイプ\19,400他)

2021/12/4 78,996km ヒーター温まらず→ヒーターコア交換

 その同じ年に、今度は室内ヒーターが効かなくなってしまいました。いや前の年からスキー旅行に行ってはなかなか温まらないなあ・・と感じていたのですが、いよいよ全然温まらず。自動車のヒーターは概ね熱くなったLLCを前席足元にある熱交換器へ流して室内を温めるのですが、この熱交換器が詰まってしまったものです。

・技術費 \18,000(※注:6か月点検と合わせて実施)

・部品代 \43,100

 かつてLLCが漏れて減る度に水道水を補充していたのがマズかったのかもしれません。昔のクルマは市販のクーラントを最低気温に合わせ水道水で割って入れたものですが、最近のクルマは繊細過ぎて水道水は苦手なようです。

2022/ 2/24 80,208km エンジン不調→燃料高圧ポンプ交換

 アイドリングが不調で「Engine fault」の表示。電動ファンmax回転でエンジン切っても電動ファン全開のままで、これではどう考えてもバッテリーが上がる。しかたなくエンジンon、やはりアイドル不調で止まりそう・・・

 でも、ガクガクを15分ぐらい我慢してるとそのうち安定。これはEP6エンジンで有名らしい、燃料高圧ポンプの不具合。

・技術費 \18,000

・部品代 \64,400(燃料高圧ポンプ)

 とあるショップで別の日に聞いた話ですが、この高圧ポンプ、世界的に品薄で価格が高騰しているらしい・・

 ちなみに参考。プジョー308のエンジンはガソリン直噴。これを実現するためガソリンの経路に2台のポンプがあります。1台目はガソリンタンクについている燃料低圧ポンプ。タンクからガソリンを吸い上げエンジンに送るためのポンプで、おそらく最近の自動車には殆ど全てついていると思います。2台目はエンジンの近くにある燃料高圧ポンプで、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの「直噴」仕様に使います(直噴でないエンジンにはこれはありません)。ピストンの動きで10気圧程まで圧縮された混合気の中に、その気圧に負けずに燃料を噴射するため高い圧力を出せるポンプです。以前調子悪かったのは低圧ポンプで、今回交換したのは高圧ポンプです。

総じて

 街中でたまに他人のT7・308を見かけると「おっ」と思います。自画自賛っぽいですが、なかなか美しく躍動的な、最近のゴテゴテした日本車には無いエレガントなデザインの車だと思います。故障は多いけれど致命的なものは無く直せば直る。乗って楽しく実用的で満足度高し。

 しかしこれを書いている2022年現在、この次の次の代の新型308も出てきました。今の308SWがいよいよ寿命になったらどうしよう?

 2015年に307SW→308SWを選んだ理由のひとつが、タイヤサイズがいっしょでアルミホイールが流用できたから。今現在スタッドレスタイヤを取り付けて使っているホイールは307SWの純正ホイールなんです。次の車でもそれは流用したい。しかし2022年に販売開始された新型308はタイヤサイズが大幅にインチアップしてる。今持ってるホイールは我が家のT7の後継T9・308なら同じサイズですが、T9・308はなんか日本車っぽい大人しいデザインで個人的にはイマイチなんですよね・・・

 そんなこんなですが、我が家の308は車齢10年を超えてあちこち修理してはいますがまだまだ元気です。



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