バイオニックロック
ジャケットの写真に斉藤さんがいない!ぼくを混乱に陥れたこのアルバム。そして気づくとゴーバンズ最後のアルバムとなっていました。またいつの日か、どこかでゴーバンズと再会できることを心から祈っています。ところでジャケットの谷島さん、ものすごくかっこイイと思いません?!
バイオニックボイス
- 自分はオリジナルで才能があってかっこよくて...という傲慢チキな歌なのかと思ったらさにあらず。世界中の誰もが長所があって、だから存在する意味があるんだと、みんなのことを歌った歌でした。ぼくも大好きな曲の一つです。
プライバシーゾーン
- サビがとっても印象的。それ以外のところはほとんどラップ状態。心の中の最後の一線だけは彼にも踏み込んで欲しくない、自分だけの場所。
恋のマニア
- 後期のゴーバンズには珍しく、ストレートに純愛にかける主人公が登場。...と思ったらこの人の場合は純愛極めすぎてマニアになってるんでしょ。たぶん、異常に至る一歩手前...。森若さんの歌う恋愛って、絶対どこか屈折した部分が入っていますよね。
キスしたい
- 同じキスしたいのでも、Kiss me! kiss me! は、あこがれのカレにキスしてもらうのを待っている少女でした。こちらは、ホレたハレたはたくさん経験して、ドロドロなのはうんざりなんだけど、カレとうまくいっていても、すれ違った相手に愛情なんてなくてもキスしたい。ほんのすこしだけスリルは体験したい、という...。大人になるってヤヤコシイですね。
怪人エロチカ
- 「がんじがらめ」って言葉はみなさん知ってますよね。でも漢字でどう書くかは知らないでしょ。答えは「雁字搦め」。ぼくは今、この曲の歌詞カード見ていてはじめて知りました。彼は怪人なんだけど、怯えたふりしてホントは心待ちに待ってる私はもっとイカレてる。かなりMちっくな願望の曲。
私の涙はスパンコール
- 涙を流しても、恋が成就すればダイヤモンドや真珠に変わる。でも片思いの涙は安っぽいスパンコール。ゴーバンズっていろんな片思いの歌がありますよね。
ジャングルエンジェル
- 相手が太陽だろうと猛獣だろうと服従はしない。わたしはわたしの生き方を通す。強い女の主張シリーズの一つです。
サーフィンサファイア
- 歪み方といいエンディングのハウり方といい曲はパンク、でも歌詞はサーフィン。でも考えてみたらぼくたちの世代って、ロックと生活スタイルや、もっと言えば思想はぜんぜん関係ないんですよね。その理由の一つには、ぼくたち英語の曲を聞いてロックを学んできたから、もともとロックのスタイルと思想とはセットになりようがない、というのもあると思います。(このことに対するアンチデーゼが「王様」だったりするんでしょ)。パンクは好きだけどアナーキストじゃないし、ジミヘンの「星条旗よ永遠なれ」聞いて、かっこイイと思うかもしれないけど、ベトナム戦争について何一つ感想すらもっていない。だからパンクでサーフィンしてもぜんぜん違和感ない。純粋に耳から入ったロックのカッコイイところだけ血肉にしてる世代なのです。で、ゴーバンズって、いろんなロックの要素のオイシイとこを拾ってきて自分のものにするのがとびきり上手いバンドな訳で、この曲聞いていると、そんなこんなことを考え始めてしまいました。
私のギャルソン
- この曲は年下の男の子を意のままにお人形さん状態にしたい、という願望の歌。そういえばいろんな願望が渦巻いているアルバムですねぇ。
ふたりの1日
- 「Bye・Bye・Bye」と同じく別れの最後の日を描いています。この「バイオニックロック」がゴーバンズ最後のアルバムがとなったことを思うと、感慨なしには聞けない曲です。そう、彼女たちがあのころ、あの場所にいたこと、ぼくたちを笑わせたり、ホロっとさせたり、「あるあるある〜!」って思わせたりしたこと、ずっとずっと忘れることはありません。
きみの写真
- 誰もいない場所に行こう、とアルバムが終わった今。彼女たちは去っていった。 永遠に...
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