森若香織
Kaolyrics '09 「DVD発売LIVE」

2009年4月18日(土) 新宿 Naked Loft


ぼくが森若さんを見るのは3-10chainを卒業した2002年3月のライブ以来だからなんと7年ぶり! アーティスト森若ねーさんをレスペクトするぼくとしては、「ずっといつまでもたまに会おうよ」をまさに実践している?(って思いっきり負け惜しみ。ドサ回りして久しぶりに東京に戻ってきました。)

Naked Loftはこのライブの前売りチケットを買いに行ったのが初めてだったけど、これまでのライブハウスの概念を崩すユル〜イ雰囲気全開。だって、ライブハウスって、地下室か元倉庫っぽい物件で、厚い防音ドアを開けて入っていくってイメージありません? ここは、ライブハウスの中と外の通りとの間に壁が無いんだよ! なんと、厚手のビニールシートのカーテンで仕切られているだけ!

会場に入って機材を見ると、なるほどアンプは見た目30ワットぐらいにしか見えないし、もちろんドラムセットなんて見当たらない。パーカッションとしてカウベル(アゴゴベル?)とカバサが置いてあるぐらい。それから我が家のサブウーハスピーカそっくりの謎の木製直方体!(後述)。ま、たしかに防音しなくても大丈夫な程度の穏やかな音量でやるんかな、ってちと納得。ロフトのラウンジでやってたKaolyrics 2000のときに、「ステージと客席近っ」って思ってスゴク良かったけど、こっちのほうがさらに近い!こりゃ大期待だ!

  • 春ル・ララ
    開演時間の19:30を一分も過ぎないうちにオープニングBGMがスタート。いまさらお客を待たせて煽るなんてぜんぜん必要ないない!このイイ感じで力が抜けているところが、とっても懐かしい感じ。
    「もう桜は終わっちゃったけど、春のライブだからこの曲から」とまさに季節の定番「春ル・ララ」からスタート。2000年3月24日(金) のKaolyrics 2000 Vol.2のときに、ボ・ガンボのリズムに合わせて手拍子打ったらぼくが一人でずれずれで大笑いされたのを思い出しちゃった。でも今日は大丈夫。カジウラ・チエちゃんがちゃんとパーカッションでそのリズムを刻んでくれてます。
    そして「みのんちょ」こと佐藤稔氏(この方は3-10chainのドラムスでおなじみでした)は、さっきの木製直方体の上に腰掛けてこれをたたき始めた!・・・ぼくは初めて知ったんだけど、これってカホンっていうパッーカッション楽器なのね〜。ただの四角い箱なのに、上の方叩くとスネアやハイハットっぽい音、真ん中たたくとベードラ(バスドラム)っぽい音なんだね。今日も勉強になりました。
    「みなさん元気でした?」とMC開始。みんちょのTシャツはKaolyrics '07なんだけど、マジックで無理やり'09に直してあんの(笑)。「2007年10月からだから1年半ぶり!」森若さんにしてみれば、もう一曲目から慣れ親しんだ雰囲気を感じ取ったのか「今日はじめての人なんていないよね?」だって。3人くらい元気に手を挙げている方がいました(ぼくからもようこそ!)。
    Kaolyrics 2000の第一回目では2曲目に「春ル・ララ」やったんだけど、このときのMCは「もうすぐ春になって入学式とかある季節なんだけど、こういうスタイルのライブをやるのは初めてなんで、今日はなんか入学式の日みたいな感じ。はじめてあった人ばかりなんだけど、まわりの人をキョロキョロ見て、『どっちの組に入ろうかな』って緊張しているみたいなそんな感じです。」だったんだよ。
    この9年間で、できあがったこのアーティストと客席の距離感、感慨深いものがあります。
  • ハッピーマニア
    バーカウンターの前で立って聞いてたおねーさん、この辺から最後までイイ感じでノッていて良かったよ!今日の客席の雰囲気作ってくれてたね!
  • アルファベット
    これまた森若ロックの傑作。最後「ワーヲ、ンー」までカンペキにアイウエオしちゃうところ、妥協を許さぬ女の根性を感じます(笑)
    途中で森若さんが客席を軽く煽って手拍子を求めるとみんなもユルく応える感じ。歌い終わると「気持ちイイよね〜。みんな大人。座ったままムリしないのが丁度いい(笑)。ムリするの、やめよう(笑)」だって。
    「わたし、もちろん頑張るよ。『肩の力抜けてるよね〜』ってよく言われるけど、ホントはすごい頑張ってんだよ、いつも。でも力抜いた感じがイイよね。」
    「みんなもカオリストが段々上手になってるよね〜。史上サイコーのグルーヴ感!この感じが気持ちよくノれました。」とおホメの言葉。ご本人も大満足のスベリ出し。
  • LOVE SONG
    「生まれ変わったらまた会おうなんて言わないで、だって私、君を思い出せないと思うわ。君もきっと覚えてない」と森若節が強烈に炸裂するこの歌、やっぱいいよね
    森若ねーさんのアコースティックギターって、ピックのアタックが女性らしい優しさで、「今日はもう、眠りなさい」と言われるとホントに寝ちゃいそうになる。でも、この人、アコギは年々上手くなってると思うな。上手いっていうか、訴えかける力が、メヂカラならぬアコギヂカラが強くなってると思う。
  • ファンタスティック・フィロソフィー
    カナメさんがベースをアコギに持ち替えてシャラシャラ細かい三連を繰り返すステキな感じ。
    「『ファンタスティック・フィロソフィー』がキャッチーじゃないとか言われて、『いいじゃんかよ』って思ったけど、『フィロソフィー』って知らない人いる?」って客席に聞いてたら、後ろでカナメさんが思いっきり手を挙げてたのが爆笑。森若さん的には、「フェアリー」みたいなカルイ感じの「フィロソフィー」が実は「哲学」ってカタイ意味だったことの意外感から出てきたタイトルなんだって。
  • Nobody Knows
    後ノリで手拍子が入って客席もイイ感じ。森若さんも「このグルーヴ感どうしちゃったの?」ってご満悦。「バンドっぽくない?」なんて。
  • ブルーベリーデイズ
    今年から森若さんのブログのタイトルにもなったこの曲。日々の流れが毎日毎日事件があるワケじゃない、普通の日々の繰り返しが重なっていくってのがイイという感じで気に入ってるそうな。
  • HEAVEN
    この曲はぼくもライナーノーツに「森若ソロの集大成」「森若ロックの真骨頂」とか書きましたが、発表後12年経った今でも未だにその極みにあります。
    森若さん本人もMCでまったく同じ認識を披露。「12年前に、本当にその瞬間何を考えて作ったかは思い出せないけど、この詩を作ったときに『これ以上はない』ってとこまで突き詰めて作った。今歌っても12年前に作ったこの作品は間違ってなかった、言ってること、正しいじゃんって思える。」って。
    「でも一番マヌケなのはこの世なんじゃないかって。崇高な話してても『ハラ減った』なんて滑稽じゃないですか。」
    この後に森若さん、いいこと言いました。社会人20年目になるぼくも真正面から大賛同するようなこと。「やっぱりテレパシーとかじゃなくて、マメに会ったり、マメに電話したりしなきゃ、ダメですよね。」って言ってからfaceに持って行きました。
  • face
    チエちゃんとカナメさんのコーラス最高!スバラスィ〜!!
    Kaolyricsを象徴するのが、「ずっといつまでも、たまに会おうよ」というこの曲だよね。Kaolyrics2000で月イチのライブをずっと続けて、その最終回のアンコールでみんなでこれを合唱してから、もう森若さんとファンの永遠の合言葉になったと思います。(そんときリクエストしたのぼくだかんね!(強く主張))
    森若さん「こんな感じでずっといつまでもたまにやってるね」といってカナメさんを紹介。
    森若さん「私、こんな感じでずっとやってくしかないのよね。この重み・深み。たとえば、『彼女』というより『妻』という重み。今から突然『スポーツ頑張ります』とか言い出すより、『私、15年ずっと歌ってます』っていうことの方が重いじゃない。だから、このみなさんとの関係を構築しつづけていくことが大事だと思うのね。」
    「私、音楽やってきて、一番強いのは言葉・詩なのね。言葉の力で、みなさんとの関係を構築していくしかないってことで。」
    そしてみのんちょ、チエちゃんを紹介。チエちゃんはイジリ甲斐のある妹分として紹介。
  • Happy Fine Day
    ソロになってからもう15年、ゴーバンズの活動期間より遥かに長くなったんですね。LOVE SONGと並んでソロになった当時の森若さんを代表するこの曲。明るくノリの良い曲調なんだけど、実は人生イロイロなんだけど、最後は晴れるでしょうなんて、深い歌なんだよね。

    (アンコール)
  • Day Break
    他のメンバーはHappy Fine Dayが終わると退出したけど、森若さんはかまわずMC続行。なんとアンコールの拍手も求めず、そのままアンコールに突入。無理してわざとらしくオキマリのことしなくても、お互い分かってる大人同士のステージと客席の関係。いいな〜このノリ。ほんとに居心地良いよね〜!
    終了後はDVD発売を記念して、DVD購入者対象にサイン&握手会が開催されました。
    ↓のサイン色紙を書きながら「このホームぺージ知ってるよ!ありがとう!」って言ってくれた森若ねーさん、こちらこそありがとう!
    ぼくのRock人生の中で、間違いなくサイコーの瞬間でした。
    引き続き「ずっといつまでも、たまに」よろしくね!!!
    サイン色紙

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