槍穂縦走  平成16年8月26日〜29日

上高地バスターミナルー横尾ー殺生ヒュッテ(泊)ー南岳ー北穂高小屋(泊)−
奥穂高岳ー紀美子平ー上高地ー中の湯(泊)


大喰岳から振り返って見る槍
1日目、今回の縦走は南アにするか北アにするか迷ったのですが、パートナーが槍に行きたいとの一言でコース決定する。例によって夜行バスで上高地に行く。上高地バスターミナルは工事中で切符売り場などはプレハブで営業をしていた。

河童橋もまだまだ人もまばらです。明神岳の岩峰を梓川越しに見て、横尾に着く。ここで、涸沢経由にするか、槍周りにするかを検討する。結果、予定通り槍に向かう。槍見川原で槍の穂先を見る。写真に取ったが、帰ってから見たら、確認できませんでした。槍沢ロッジで、休憩中に先ほど抜いた単独の老人に追いつかれた。かなりのお年に見えるが足取りは着実です。

大曲を過ぎ登りがきつくなる道をしばらく行くと、天狗原への分岐に着く。槍を正面に眺めながら今日の宿、殺生ヒュッテに着く。まだ泊り客は1人だけです。全部で7人で寂しいくらいです。

南岳より大キレット下降中
長谷川ピーク、北穂方向
2日目、雨と風が強く心配したが、朝起きてみると穏やかな良い天気です。6時にヒュッテを出る。槍の頂上には4人ほどがいるだけで、ゆっくり展望を楽しむ。雲の少なく絶好の展望日和です。これから歩く稜線を見て気分昂揚する。

 


大喰岳、中岳、南岳と3000m級を3座を超えて、南岳小屋に着く。
大キレットに向かう前に一息入れる。キレットも飛騨泣きもクサリと要所にはボルトがセットされているのでルートを間違えない限り、問題はない。天候が悪いときはスリップに注意が必要です。今回は天候に恵まれ、日差しも少ないので暑くなく、快適、快調に進んだ。北穂への登りは絶壁状に見えるが足場はしっかりしているので見た目より楽です。

前を行く人が強引な登り方で、落石の心配があったので、少し間隔をあけながら登る。北穂高小屋には13時30分に着くと同時に、霧が立ち込めてしまった。ちょっと早いがここで泊まる。外のベンチで青森から来た単独行の人と、2時間、宴会で盛り上がってしまう。

大キレット下降終了して振り返る
3日目、起きてみると、小雨と霧です。天気が悪いときは涸沢におりてしまうつもりで、しばらく様子を見る。雨具をつけて、出かける人を見送りながら時間を過ごしていると、小雨が止み、雲に切れ間と明るさが出てきた。小屋の人は午前中は持つでしょうと言うので、急いで、奥穂に向けて出発する。

 


雲も切れて展望が出来るようになってきた。正面にはジャンダヅムを見ながら、昨年、涸沢岳から迷い込んだ尾根もはっきりと見えてきて懐かしい思いだ。晴れていたら絶対入り込まない尾根だが、あの時は濃霧の中だった。チムニーのクサリを登り涸沢岳の稜線に出る。ここが迷い込んだ分岐だ。穂高岳山荘でコーヒーブレイクを入れて、奥穂に向かう、朝天候が悪かった為か、降りてきた人、一人に会っただけで、山頂には誰もいなかった。

目の前のドームだけが見えるが他の展望はなく、早々に前穂に向かう。雲の切れ間から両サイドに上高地と涸沢を見ながら、紀美子平に着く。前穂の頂上は雲の中で、展望は無さそうなのと、天気が心配なのでこのまま素通りして岳沢を下る。降りはじめにはスラブの下りがあり、雨のときは嫌な処です。岳沢ヒュッテで昼食の休憩を取り、のんびりと上高地に下りる。横尾からの人混みを歩くより気分が良い。ハイキングコースに出ると、うんざりする、人、人、人。

バスターミナルでの観光案内所で中ノ湯温泉に予約を入れて、今晩は温泉泊。十分帰ることが出来る時間ですが予備日として、もう1日あったのと1万円で泊まれる事もあって宿泊決定です。

涸沢岳より見たジャンダルム
4日目、朝風呂に入り、食事を済ませてから宿のワゴンでバス停まで送っていただく。上高地からバスより、高山から来るバスのほうが空いていると、宿の方から教えて頂いたのでそれに乗った。ガラガラでした。松本で市内見物とお城を見て各駅停車に乗って、下諏訪駅で下車、諏訪大社の秋宮にお参りして、今年立てられた御柱を拝む。

町には銭湯が沢山あるが、そのうちでも、もっとも熱いことで知られている「旦過の湯」にはいる。熱い湯が自慢の地元の爺さんが口うるさいのには閉口した。早々に出て、「菅野の湯」に入りなおした。

下諏訪駅と周辺にはアルコール類を売っている店がありません。各駅停車ならどこか長い停車時間があるだろうと軽く考えていたが、止まった所は無人駅で売店がない。小淵沢の駅で思い切ってホームの売店に駆け込むことにして、2人で一気に駆けた。私は売店に着く前にベルが鳴りだしたので直ぐ電車に飛び乗った。しかし、相棒はお金を払っている間に発車してしまった。

結局乗り遅れて、しまう。しばらくして車内放送で車掌から呼び出しがあり、後続の電車で追いかけるので高尾駅で待つように云われ、無事高尾駅で再会する。もし連絡が無かったら、重いザックを2個背負って帰るつもりでいたので助かった。ハプニング付きの「各駅停車、ぶらり旅」が終了した。楽しかった!