泉水谷 小室川谷〜大菩薩嶺北尾根       平成17年5月25日〜26日

1日目 小室川出会6:20ー中ノ沢出会10:45ージャヌケ沢出会(テン場)14:30
2日目 テン場6:20ー登山道9:05ー9:40大菩薩嶺10:05ー不動滝峰ー巡視路15:50ー小室川出会16:30


石門
前夜、三鷹駅に集合して、留浦の駐車広場に向かい、2時間弱で着く。例によって寝焼酎をやって仮眠をする。翌朝5時15分に、ここを後にして青梅街道〜泉水谷林道〜小室川出会の駐車地へと移動した。殆ど舗装道路でした。

小室川林道を下り、立派な木橋で泉水谷を渡ると左側に小室川が落ち合っている。林道を少し登ったところから入渓した。15分もゴーロを歩くと8m2段滝が出てきて、右を巻く。続く、8m斜滝は右を簡単に登れた。しばらく行く、瀞の奥に5mの斜滝ヶ懸かる、右壁をヘツルように進み、テラスの部分に這い上がろうと試みたが手がかりが乏しくいきなりドボン、全身水に浸ってしまった。冷たかった。

引き返して左を巻く。S字峡入口の滝を巻くため左壁に取り付き、第一歩の足場でハング状にになって、落ちてしまった。高城さんに支えてもらい、倒れる事もなっかたのに、立ち上がってから落ち葉の上で足を滑らして、1.5m下に背中から転げ落ちて一回転した。ザックのお陰で何事もなっかたと思ったら、立ち上がるとき、ついた指の位置が悪かったのか帰ってからしばらく痛かった。高城さんが直ぐ右横のカンテを登ったので、後に続いた。

雨乞ノ滝
滝口には3本の残置の古いシュリンゲが着いていた。3本一緒ににビレーをとり、5mの垂直懸垂をして、水流の中に降り立った。水量が多いときは怖そうです。ゴルジェの中の小滝を幾つか越えて前が開けると、左に松尾沢が入る。沢は明るく開けて小滝が続き、快適に超えると石門ノ滝にでた。

ここは左壁に沢山ハーケンが打ち込まれているがこれを使ってトラバースするのは難しそうです。左垂直壁にぶら下がっていたロープを使って登ったが足がかりが細かく、ロープを信用して力任せによじ登った。岩角を巻くように反対側に廻り、残置ロープで滝口へ降りた。幅1,5mほどの石門をくぐり抜けて、まもなく小室の淵に着いた。両側壁は垂直で、薄暗く、不気味なところです。左側の踏み跡を拾って巻くと、まもなく水量の多い中ノ沢が右手に合流する。

ハイライト 4段30mナメ滝
しばらくは、穏やかな流れの中に苔むした滝、ナイヤガラのような滝と美滝が次から次と続き、綺麗なところです。沢が広くなったところで15mの雨乞の滝がでてきた。左のガレたルンゼを登り、滝口の高さくらいから雑木の中をトラバースして、滝口に降りられた。その先にはハイライトの4段30mナメ滝が見えてきた。

1,2段は傾斜も緩やかで右を簡単に上り、3段目は右の藪の中にしっかりとした踏み跡があった。問題の4段目は対岸に渡り左のクラックを登り、潅木のところまで行き。後は枝につかまりながら登りきった。右側は見た目より傾斜が強く、難しそうです。今回の一番の難所と思われたところをクリヤーし終わったので、後は気楽に歩く。2段9mは左を巻き、3段18mを超えて先で右から支沢が入る。しばらくすると二俣に着いた。

ジャヌケ沢のほうが水量が若干多い。テン場を探しながら少し先に進むと絶好のテン場があった。整地がされた平地と焚き火の場所を確保できた。久しぶりの焚き火となった。

上流部の美滝
階段滝
テン場を6:20にたつ。階段状の30m滝、苔むしたスダレ滝と快適に越してゆく。倒木が多くなり歩きにくくなってくる。倒木の下を潜り抜けるのは大変なので避けるように進むが場所によっては頑張って下を抜けたほうがよいところがあった。

水も減ってきて右に崩壊地が見えるとまもなく、左に踏み跡が出てきて5分ほどで登山道でた。今年は雪が多かったのか、稜線の手前の藪の中に雪渓が残っていてビックリした。汗をかいた体には風が冷たく、休まずに大菩薩嶺まで登ってしまった。沢靴を代えている間にも5〜6人の登山者が登ってきて、山頂は人の絶える事が無かった。
 

休憩の後、下山を開始する。丸川峠への登山道を100mも行くと登山道は尾根を外れてゆくので、そのまま直進すると踏み跡もしっかりとしていて、あまり歩かれていないルートとは思えない感じでした。そのまま進むと直ぐに左にトラバースする広い道に会う。ここからは踏み跡も薄くなってマイナー尾根の雰囲気になった。

源頭部の苔と滴る水
1840m〜1708m間はスズタケの藪が多く、背丈以上の部分も出てくる。獣道を拾うようにして歩きやすい道を探しながら歩く。1600m付近から東にルートを変える。ここにはテープがあった。1490m手前で左に巡視路が上がってきて北尾根を乗越す。このあたり一帯はシロヤシロ群生、丁度花盛りのときでラッキーでした。

巡視路と分かれて尾根を1343mまで下る。この先、しばらく下ってみるが急斜面の尾根が続き、踏み跡も見られなくなったのでいったん1343mに戻りマーキングらしきポリ袋のつけられたやや広い尾根を下る。しばらくして、高城さんが磁石が南を指していると指摘した。磁石の狂いかと私のを見ても同じで、逆方向に下りていることになり、1343mから南にカーブしている尾根に乗ったようだ。左に修正しながら下り、支沢の源頭部に出た。

沢の方向は東向きを確認して、この沢を下ってみる事にした。

北尾根1490m手前
巡視路が横切る付近
シロヤシロ、トウゴクミツバ、アセビのお花見
緩やかな源頭部をしばらく下ると水が出てきたので沢靴に変えて歩き出すと、ラッキーにも、すぐ下方に巡視路の木橋が見えてきた。支沢は滝となって小室川谷に落ちている。もし、この道に当たらなかったら懸垂下降を強いられ苦労するところでした。

ほぼ、水平に950mm付近に付けられた路は下山予定の北尾根を乗越すと、一気に出会まで下降する。予定より2時間半オーバーで車にたどり着く。時間に余裕のあるスケジュールで良かった。藪尾根の下山の難しさを思い知らされました。「もえぎの湯」に立ち寄り、奥多摩駅まで送っていただき帰る。