大ドッケ      平成17年3月3日

コース 渓流荘バス停8:45〜細久保集落最上部の家9:20〜770m二俣10:15〜110m
〜稜線(1360m)14:00〜偽大ドッケ(1270m)13:00〜17:05渓流荘バス停


民家の横を細久保集落に向かって登る
聞いた事も無かった、マイナーな山、大ドッケに行く。所沢6:36発の秩父1号で行くと西武秩父駅に7:34に着く。大浦大日堂行きのバスを西武秩父駅入り口で待つとマイクロバスが来た。乗客は我々3人だけでした。細久保谷には釣り人がちらほらと見えました。渓流荘で降りてバス停前の橋を渡り、直ぐ先の民家の右脇から山道に入った。目印は送電線巡視用の黄色杭があり、61号と書かれている。しばらく行くと枝沢にぶつかり、ジグザグと斜面を上がってゆく。2万5千分の1地図とは若干違うようで、不安になるがそのまま進むと、尾根を巻くように道がついている。細久保の最上部の民家と思われるところに着く。最近まで住んでいたらしく、洗濯機が有ったり、郵便物が窓に挟んであったりする。最近まで住んでいた、90歳になる方が亡くなって空き家になったことを、帰りのバスの運転手さんから教えていただいた。家の前通らせてもらい、更に進むと、崩落したば所に出た。下に下りる踏み跡も見られるがまっすぐ進もうと言う意見に従う。一人だと考えてしまうところも3人いると心強い。その先もしっかりした水平道が続いていた。山仕事用のトタン屋根の下を2ヶ所くぐり抜けると切り開きの場所に出た。その先、踏み跡が薄くなると、急斜面をトラバースするようになってくる。


枝沢のトラバースには
トラロープがある
トラロープがついている枝沢を渡るり、ここで休憩する。斜面にスイセンの芽が沢山出ているのを発見した。直ぐ先で、尾根を回りこむと、伐採地のザレた斜面となって、道も不明瞭となる。斜面を下り、770mの二俣に降り立つ。沢の岩は凍っていて危険なので、アイゼンをつけてから左俣遡行する。直ぐに深雪になってしまい、ツボ足では危険になってきた。アイゼンをワカンに代えて見るが乾雪でもぐってしまう、岩の空洞に何回も足を取られながら、苦戦の連続となってきた。雪の沢歩きの難しさを思い知らされた。1100m付近で、右の支尾根に逃げる事に決めてから、昼食を済ませ、尾根に取り付く。簡単に這い上がれると見えた尾根も藪が濃く、手強いものだった。尾根上はいくらか傾斜が緩くなったが笹が密集していた。ツボ足のほうが歩きやすいだろうと、ここでワカンを外してみましたが、まもなく笹の上に雪が多くなってきて、再びワカンをつける。笹薮の上の雪が多いところはワカンも効いて、歩きやすいのですが少ないと踏み抜くか、笹にワカンが乗って非常に滑りやすい状態になる。


沢には一面に雪でワカンでも
潜ってしまう
この状況が稜線近くでは更に急斜面となり、なかなか前進しないので、気力と体力の勝負になってきた。2時に稜線に出ないと、その後の下山が心配になるがここはあせっても仕方がないので一歩一歩頑張るしかない。何とか、2時ぴったりに稜線(1360m)に飛び出し安心する。稜線上は笹薮は薄くなったが踏み抜く回数は相変わらずで腰までもぐり、身動きが出来ない状態に成ることもあって、足には負担が多い。1360mから下降してほんの少し上り返すとやや広い広場となった。。そこには古い案内板があったが、大ドッケの名称は読み取れず、左に大平山、右に毛附と書かれているのが読み取れた。ここは尾根の感じでは1315mの大ドッケと思われる。少し下り上り返したところで尾根は2つに別れていて、ここには大ドッケの偽ピーク1270mのブリキ板が木についていた。ここから右の尾根に乗る。テープもついていて間違えることも無さそうだ。この先何種類かのテープが沢山つけられたいる。マイナーな尾根にはつけすぎの感じです。


偽大ドッケ(1270m)のピーク
ここから右の尾根を下る
雪もやや少なくなってきた頃、右側が切り開けたところに出た。休憩をしてワカンを外す。ワカンとアイゼンから開放された足は急に軽くなって、頼りなく感じてしまう。植樹帯と自然林の境を下り、その後も忠実に尾根を下ると鉄塔の下に出た。右に巡視路の巻き道もあったが、鉄塔の下をくぐり左の植樹林の尾根を下るとやせた鞍部に出た。二俣に裂けかけた老大木の元に祠が祭られていて、左の急斜面の下には毛附の集落が見える。ここもかまわず正面の尾根を下るとやがて道も消えてきたが下に見える民家をめがけて下りた。車道に下りてみたらここは今朝の上り口であった。1分でバス停に着き、待ち時間も無くバスが来た。渓流荘でお風呂に入る予定でしたが、バスに乗り、西武秩父駅まで行き、横瀬の武甲温泉に入って久しぶりのハード山行の汗を流した。風呂上りのビールは苦労した時ほどうまい。