北八ヶ岳 天狗岳〜茶臼岳〜北横岳   平成17年2月10日ー13日

コース 渋の湯11:40 ー14:05 黒百合ヒュッテ(泊)7:25−東天狗岳8:30ー11:50高見石13:40
ー白駒池14:15ー麦草峠13:20ー高見石小屋(泊)7:00ー麦草峠7:50ー茶臼山9:10
ー縞枯山10:10ー山頂駅11:15ー北横岳12:15ー山頂駅12:40ー14:00山麓駅


今回のスタート地点
渋の湯、登山指導所
右の橋を渡る
あづさ5号で茅野に着く、10分ほどの待ち合わせで渋の湯行のバスに連絡する。バス停前に以前はハンバーバー屋さんがあったのですが無くなり、代わってスーパーが出来ていました。ここで、食料を買い足してバスに乗る。渋の湯で降りたのは我々だけです。昨夜、雪が降ったそうでトレースが心配です。御殿湯の前で仕度をして歩き出すと心配したトレースは真新しい足跡があり、安心した。例年より雪が多いようで、雪の感触を楽しみながら、のんびりと樹林帯を歩く。この尾根で初めて下降して、沢沿いの道に入ると雪は更に深くなり、先行者も迷った形跡見られた。トレースがあったお陰で、2時間半で黒百合ヒュッテに楽に着くことが出来た。小屋にはトレースを作った千葉のご夫婦がストーブにあたって休んでいた。この奥さんは週一山登りするそうで、実に良く各地の山情報を知っている方でした。夕方には曇っていた空も明るくなってきた。その後、名古屋から来た男性2名が到着して総勢7名が今晩のメンバーとなった。夕食のメインはハンバーグでした。食後、炬燵あたりながら山談義のあと早々に床に着いた。1階で温められた空気のお陰か、思いのほか暖かく、ついには下着だけとなってしまった。


東天狗岳の頂上直下
山頂は雲の中でした
2日目、昨夜の酒、八海山のためか頭痛がする。千葉の奥さんからバッファリンを頂き飲んでから朝食を食べた。昨日と同じように千葉のご夫婦が先に出発してラッセルの役割をしてくれた。我々は一番最後に出て、楽な歩きをさせてもらう。中山峠から、稲子湯の方向には歩かれていません。東天狗の頂上は見えませんが左の切れ落ちた岩壁と雪庇が気を引き締めさせる。やがて、天狗の奥庭からの道と会う。この辺りから岩稜帯の急登となり、一歩一歩ゆっくり登るがそれでも息があばる。振り返ると、切り立った岩壁の上に稲子岳平地と、その先にニュウが見える。大きな岩のピークを巻く様に登ると、東天狗岳に着く。あいにくの天候で西天狗岳への稜線さえも見えません。西天狗は諦めて、下山をする。ヒュッテに戻ると、飛び石三連休の初日で、沢山の登山者がいた。この頃から雲も切れてきて、いつの間にか、天狗の奥庭に向かうルートにもトレースが付けられていた。


中山峠の上から
雲が切れてきた東天狗と西天狗
黒百合ヒュッテで預けた荷物を受け取り、高見石小屋に向かう。中山峠までは同じ道を行き、ここで、左に向かう。しばらく進むと大岩のピークのところに出る。振り返ると天狗岳が見事に現れ、吊り状の尾根が光って見える。先ほど頂上では考えられない、山の天気はこのように変わるものなのだ。千葉のご夫妻が付けてくれたトレースは高見石小屋まで出来ている事を知っているので、道を間違える心配は一切ない、気楽な行進が続くのである。ニュウへの道を分けるが最近踏まれた様子がない。中山頂上に着くが樹林に囲まれたところです。その先に露岩の高台が出て中央アルプス、御嶽山が正面に見えて展望の良いところです。風が強いので、トレースが消えてしまった。右の樹林帯に方向を変えて進むと又しっかりとした踏み跡が出てきた。ホワイトアウトでもしていたらルートを見誤りそうなところです。


白駒池独り占め
12時少し前には高見石小屋についてしまう。小屋には数人の若い女性たちがいて賑やかです。泊まりの受付を済ませて今晩の寝場所に案内された。もちろん、一番乗りです。布団がびっしりと敷き詰められていて布団を踏まないと歩けない状態です。予約が80名あるそうで、あと、何人のフリー客が来るわからないとの事です。ストーブのところで昼ごはんを済ませてからスノーシュウをレンタルする。(半日1000円)履き方を教えてもらい小屋の前から白駒池に向かって降りる。新雪で踏み跡は見えないがしっかりと踏み固めた道です。その幅からしてスノーシュウで出来た道です。シュウの威力を確かめるため時々道をはづして歩いてみた。ワカンに比べて格段にもぐりにくい、快適なグッズです。白駒荘から青苔荘へは池の上を渡る。この辺りからスノーシュウのほかにもXCスキーのトレースがあちこちに現れてくる。時間にも余裕があるので麦草峠をまわって小屋に戻る事にした。途中、XC用の赤テープのポールにしたがってショートカットで麦草峠出る。ここからスノーシュウで登りの体験をする。急斜面の登りにも威力を発揮する。この日、小屋は90名を超えた感じで超満員御礼でした。外のトイレは坂を下りるとき滑って転びそうです。夕食後は屋内のトイレが使えるようになります。(ただし、小用に限りです)私は使いませんでしたが、とてもきれいなトイレだそうです。


茶臼岳展望台から
南八を見る
3日目、朝一番の食事(到着順、3交代で行う)で、なんと5時半です。まだ暗いうちに朝食を取る羽目になった。ゆっくりでいいのだが、やる事も無く7時には出発する。麦草峠までは昨日のスノーシュウトレーニングで来た道をゆく。麦草ヒュッテ付近の広場は踏み跡が錯綜していてわからない。ちょっと道を外すと腰まで潜ってしまう。国道を横断して、樹林の中の道を行き、大石峠の分岐に着く。ここから茶臼山への標識に従い右の道を行く。15分ほど登ると樹林の切れた岩場に出る。中小場頂上の標識が立っていて中央アルプスが望める。これから登る茶臼山への直登道も見えてきて気合を入れなおす。風を避けて林の中で、小休憩を取ってから茶臼山への急登を詰める。時々立ち止まり、天狗岳から歩いたコースを眺めながら頂上に着く。頂上と言っても登山道の途中の一地点に過ぎません。その先に展望台があるのでそこまで進むと、南八、南ア中央ア、の展望がすばらしい。登山道に戻り、鞍部まで下降して登りなおし、稜線に出る。右手の露岩が展望台になっているので寄ってみた。縞枯山荘 のスノーシューツアーの人たちが大勢いてビックリする。西上州、秩父方面が眺望できる。着雪した、立ち枯れの木々の間からの南八が絵のようです。行き止まりのピークが縞枯山頂上です。

北横岳南峰から北峰に向かう稜線
北に方向を変えて、急下降して雨池峠に下りる。雨池山への踏み跡は薄く、多く歩かれている様子ではない。三ツ岳への急登を考えて、ピラタスロープウエー山頂駅経由で北横岳に向かう。駅付近はスキーの人、写真家、散策の観光客と入り乱れています。坪庭の周回コースを進み、途中から左に分かれて北横岳に向かう。沢を渡り急斜面をジグザグに登る。高度を上げると右下に坪庭を一望できるようになる。きつい登りもこのあたりまで、しばらく行くと三ツ岳への分岐となり、直ぐに北横岳ヒュッテが見えてくる。荷物はここにおいて、空身で山頂を目指す。短い急登を過ぎると樹林帯から抜け出し南峰に出る。もう少し先の北峰でゆっくりと展望を楽しんで下山する。山頂駅に着くとバスまでの3時間はあるので歩いて下山する。下山し始めてしばらくすると登山道の標識がなくなり、ゲレンデの端を歩いて、第一リフト駅で再び登山道に復帰する事が出来た。立ち寄り湯は茅野駅からタクシーで20分ほどの金沢温泉「金鶏の湯」に寄る。(タクシー代2180円、風呂代400円)地元の人たちの銭湯のようで、お年寄りが多いお風呂でした。