ノロ川 桃洞沢〜赤水沢      平成17年9月17日〜19日

コース 1日目 阿仁前田駅6:30〜7:05クマゲラ保護センター7:20〜桃洞滝8:35
〜755m右俣〜桃洞沢下降〜赤水沢分岐〜15:00テン場〜16:20兎滝
2日目 テン場8:45〜赤水渓谷〜赤水峠10:15〜清水林道〜11:30新玉川温泉


桃洞滝
JR東日本の三連休パスを利用して桃洞沢に行った。初日クマゲラ保護センターで泊まり、行動する予定でしたが出かける前に阿仁前田の駅前旅館に電話をしてみたら、一人なら泊まれると言われ、出費になるが楽をする事にした。角館まで新幹線で行き、秋田内陸横断鉄道に乗り換える。一両だけのマッチ箱電車はゆっくりと田園地帯から山里に入るとトンネルが続く。トンネルは小さく、電車の頭がぶつかるかと心配するくらい小さい。殆どの駅は無人の駅舎も無いようなところが多い。2時間弱で阿仁前田の駅につく。ここは駅前も賑やかでスーパーもあった。何より駅舎がクウィンス森吉という温泉施設で駅と言うより日帰り温泉と言う感じです。今回はこの温泉にと玉川温泉に入るのが楽しみでしたので、まづ旅館に荷物を置き温泉に浸かりに行った。土曜日ということもあってか結構賑わっていました。TVで明日は70%雨と、嫌な予報をを見てから寝た。


こんな感じのステップが刻まれている
6時、朝食を頂き、6時半に予約したタクシーでクマゲラ保護センターに移動する。タクシー代は11000円のところを1万円にしてくれた。センターに軒下で準備をして歩き出す。キノコ採りの人たちが5人ほど先を歩いてゆく。小雨が降っていて心配な天気です。ノロ川を腐りかけた木橋で渡りノロ川遊歩道と案内標識に従って進むと、またキノコ採りのグループとあった。赤水沢分岐でいったん、沢に降りてみるが泥っぽいので遊歩道に戻りる。ハヤ止の滝を覗くと、ハヤが群がっていた。遊歩道が終わると、桃洞滝下です。左からもナメ滝の枝沢が落ち滝下に落ち合う。ネットで何回も見た桃洞滝は不思議な造形で水量も程よくあり、写真を撮ってしばらく眺めてから右に切られたステップを登った。まさかここを下降するとは思っていなかった。


男滝
沢全体がアスファルト道路に水が流れているようで、ちがうのは所々に甌穴があることです。油断をすると落ちそうです。間もなく右に本流が分かれてゆく。本流は沢幅が半分ほどと狭くなるがナメ小滝が階段のように続いていてちょっと行って見たくなる。20分もすると幅広10mの堰堤のような滝(中ノ滝らしい)が出てきた。ここは左にステップが切られていた。その直ぐ先に2段20mの男滝が出てきた、1段目は幅広2段目は下の四分の一ほどに狭くなっている。右を登るが急傾斜とステップが薄いのでちょっと緊張する。一段目の上は幅1mのテラスとなっている。テラスを左に移動して上段部は問題なく右を上る。755m二俣で迷う、と言うのも、ここの右俣の水線をいれ忘れていたためちょっと広い枝沢くらいに思い左股を行った。これが直ぐに細くなり、水も少なくなってきた。心配になり戻って右股を進むとこちらはいい舗装道路です。でも方角を確認するとややずれている。


金精岩
もう一度戻り再度確認するが右の広い方に進む事にした。その後もいやらしいところにはステップが刻まれているので間違っても歩かれていると安心して進む。谷は左に大きく曲がって方向も合って来た。やがて沢も細くなって源頭部に近くなった。赤テープのある枝沢に入る。沢形も消え、少し登ると赤テープが付けられていて、詰め上がった処のようだ。踏み跡を1分も行くと下降地点に又赤テープが付けられている。ピンソールを装着して下降を開始する。方向を確認、東に進んでから南に下ればいいので、方向はあっている。でもガイドブックとちがうのは直ぐに広いナメに出ると書かれているが藪っぽい小さな枝沢を降りている。やがて本流に合流した。今、思うとここが目的の沢の上流だった。案の定悩んだ760mの二俣に出た。時間も早いので登りなおす事も考えたが、止んでいた雨も降り出してきてこのまま下降をした。黒い苔の付いたややざらつきのあるナメにはピンソールの威力があり、安心して下降できた。男滝は20mの懸垂下降をした。


桃洞沢の渓相
登るときには気がつかなかったが金精様の大岩には注連縄が飾られていた。桃洞滝と一対となるようだ。桃洞滝の滝上にたつと下にご夫婦らしき人が丁度、写真を撮っているところでビックリしていた。ここは左のステップを拾って下る思ったほど傾斜はないのです。降りたところでご夫婦に宇宙人が現れたと思ったそうです。盛岡からこられた方でもう5回ほど来ているそうです。でもこの先は行った事が無いので非常に興味があるようでした。熱いコーヒーをご馳走になりながらしばらく雑談して別れた。赤水沢分岐から兎滝に行く。登山道があると書かれているが途中から沢に降りてそのまま二俣まで沢を歩いた。殆ど足首くらいの深さで山道を歩くより楽かもしれない。二俣分岐にはブナの木に兎滝と玉川と標識が付けられていた。テン場を探しながら兎滝に向かって、しばらく行くと右岸に良さそうなところが見えてきたので登ってみたら先客がテントを張っていた。旭川から来た3人グループでした。挨拶をして奥の一段下に張らせてもらった。空身で兎滝まで行ってみる。右側にスッテプらしきものが見える。本来ならここを下降してきたところだが眺めるだけになった。


赤水沢 兎滝
夜中には大雨となり、雷もなって、わがツエルトには水が落ちだしてきた。時々起きて見るが増水はそれ程ない。川幅が広いため目立たないようだ。翌朝6時にもう一度、兎滝まで行って見るが水量は思ったほど多くなかった。テントをたたみ赤水渓谷を玉川温泉に向かって遡行する。昨日と同じ舗装道路ですが所々に石ころが見えるようになった。川幅が狭い分、暗い感じだ。ピンソールを付けているためか、それ程苦労する事も無く進んだ。760mで柳沢林道の標識に従い左の枝沢に入る。一気に水も減り、登山道が所々に現れてきた。昨夜の雨のためか泥沼の中を歩くところもある。水が消えて8分も登ると赤水峠に出た。柳沢林道出会まで2km、国道まで4kmの案内がされている。林道まではしっかりした登山道を、後は林道〜国道へと退屈な歩きです。キノコ採りの車が多く見られる。国道に出ると駐車場にはテントを張った車が見られ、泊り込みでキノコを採っているようだ。向かいの橋を渡り新玉川温泉で汗を流す。酸性度が強く、慣れるまでひりひりとしたがいい雰囲気の温泉です。バスで田沢湖駅に出て、帰郷する。