ザンザ洞本谷とユーシン沢〜朝日向尾根  平成17年11月23日〜24日

1日目 ユーシンロッジ9:15〜入渓9:35〜ザンザ洞出会10:50〜14:55キレット15:15
〜大石山15:40〜16:25ユーシンロッジ(泊)
2日目 ロッジ7:15〜ユーシン沢出合8:05〜F1 8:20〜水場〜10:35神の川乗越11:00
〜11:50臼ヶ岳13:15〜朝日向尾根〜14:00ロッジ


ユーシン沢出合
直ぐ上のナメ滝
新松田駅に着くと高城さんの奥さんが改札口で待っていてくれた。お久しぶりですの挨拶をする。祭日のため駅前のバス停は賑やかです。ここは車の退避場所が無くいつも大変です.。ガードを潜った先の歯科医院の前で待っていてくれました。永沢さんの着くのを待って出発する。玄倉バス停でゲートの鍵をもらいユーシン林道を行くと沢山のハイカーが歩いてチョット気が引けます。紅葉も終わりに近いがまだ々綺麗です。ロッジで受付を済ませてから、仕度をして、金山乗越への道を行き、石小屋沢の出合で入渓した。朝日向尾根に行く単独のオジサンが水取りに下りてきた。立ち話をして別れた。石小屋沢出合には大石が門番をしている。丁度1ヶ月前にザンザ洞二ノ沢に来たときに比べると水が少ない。お陰で飛び石をするのも楽です。魚留ノ滝を眺めていたら上から大きな声がした。さっきのおじさんが巻き道を教えてくれているようです。ここで沢は大きく蛇行する。左の窪を尾根まで登ると反対側にユーシン沢の出合が覗ける。ザレ場にトラロープがあったが更にやせ尾根を少し登って左斜面を降りた。変色した残置ロープがあった。


石舞台

ザンザ洞本谷
F1
出合で明日行くユーシン沢と巻いたゴルジェを振り返って見てから桧洞沢に入る。すぐに小滝で右に曲がり、その先は綺麗なナメが続く気持ちがいいところとなる。先月は緑が残り、沢床が真っ白に光って見えたが今日は落ち葉の敷き詰められ、別風景に変わっていた。ナメが終わると大岩のゴーロに変わり、縫うようにして進む。目印の石舞台の上で写真を撮り、休憩をする。間もなく、2mの小滝が懸かるザンザ洞の出会いに着く。一息入れてザンザ洞へ入ると直ぐに一ノ沢がナメ滝となって左に落ちてくる。やがてゴルジェの前方に2段の大きなF1が見えてくる。邪魔物がなく、先月よりすっきりと全貌が見える。滝下には二ノ沢のF1も落ちている。ガイドブック通り二ノ沢のF1を登る。中間部まで登り、後半部はビレーを取り登る。2歩目を水線よりに取ろうと試みるが勇気が無く、左のクラックに足場を拾って倒木の下を這うように抜けるがここが一番緊張した。その先は倒木を使って上りきる。後続も倒木で苦戦する。


ザンザ洞本谷
大岩の滝

ザンザ洞本谷
大岩滝上部のナメ滝
滝上から左壁の薄い踏み跡を拾ってF1を巻き、F2も眺めながら一緒に巻いた。踏み跡をたどって沢に降りたら大岩の滝下に出た。右の大岩と壁の隙間に挑戦したが泥つきで敗退した。巻き道に戻り更に上に登りこのあたりで良さそうと思われた踏み跡を降りたら、なんと大岩に戻ってしまった。もう一度戻り更に登りやせ尾根に出るとその先が鞍部になっていて窪地を簡単に下りることが出来た。降りたところはナメ滝の下でした。かなり、時間をロスしたようだ。この先が心配だが気を取り直すように昼食休憩を入れた。10mナメ滝、沢幅が狭まったナメとナメ小滝を快適に越えると三ノ沢が入り、象の鼻10mにつく。左のカンテに取り付いてみるが途中、フリクションだけで登らなければいけなくなり、ここは自重して別ルートを探す。左のルンゼを少し進んでから右に取り付き尾根の先端部から先ず高城さんが下降したところ潅木が抜けて滑落した。幸い怪我も無かった。後続はは少し上からシュリンゲを使って下降した。


ザンザ洞本谷
象の鼻

ザンザ洞本谷
大滝
1:1で4ノ沢が入るとその先はゴルジェの中の細い小滝を幾つか越える。正面に黒い岩壁が現れる。これが大滝20mで水流はほんの僅かです。左側に腐りかけた残置シュリンゲが見られた。右のガレ沢を登り左に取り付くが踏み跡が不明瞭です。途中、左のルンゼを超えたいが適当なところが無く更に登ると踏み跡も消え、笹のブッシュに突き当たった。ここは強引に突破してその先で崩壊したザレ場をトラバースする。長いお助け紐が役に立った。そこから急にはっきりとした踏み跡が下に降りていた。巻き道は間違ってはいないような間違ったような変な感じでした。降りたところの正面に五ノ沢が入っていた。ここは左に進み砂ザレを詰めることになる。私は早めに左の支尾根に取り付いたらしっかりと下踏み跡があり楽に登れた。忠実に詰め上げ、キレットを登った人は最後は大変だったしょう。下山途中、東沢乗越への道を確認、いつかここを使い小川谷に出たいものだと話しながら歩く。雪雲のような雲が立ち込める肌寒い下山でした。ロッジで暖かいお風呂に飛び込むつもりが、風呂は夕食後と言われてガッカリした。部屋は暖房も無く寒いのでロビーのストーブの脇で打ち上げのアルコールを飲みながら夕食を待った。ほかに若い女性3人グループがとまっただけで静かな夜でした。


キレット

ユーシン沢
F1
2日目、昨日と違いすっきりした晴れの模様です。入渓まではホボ同じ道、ホボとは電力管理小屋まで仕事道を行ったことです。こちらの方がいい道です。小屋の横を20mほど登り、昨日の道に出た。大石小屋の沢の出会で入渓する。魚留ノ滝は昨日は大きく巻いたが今日は魚留ノ滝だけを小さく巻きゴルジェに降りた。水量が多いときは流れを渡渉するのに苦労しそうです。ナメ滝を越えてユーシン沢の出会に着いた。ユーシン沢に入って驚いた事はビニールのマーキングが多い事です。お陰で踏み跡を拾うには便利ですが限度と言うものもあると思います。ゴーロ20分も歩くとF1に着く。大きな倒木が横たわる、5mYの字滝です。倒木の下をすり抜けて左壁を越えた。引き続いて切り立った岩壁の奥に横向きに水を飛ばす滝が見える。5m程だろうか。ここで沢は左に曲がるのでその先は見えないが滝上から見たら樋状の滝が5m続いていた。左の壁、2段に残地ロープがあり、これを使わせていただき超えた。その上は沢幅が少し狭くなり小滝がひとつあるだけです。


ユーシン沢
F2
川幅が広がると右に大きく蛇行している。曲がり終わると開けた平地となって右に枝沢が別れている。ここから先は川幅も広くテン場適地が沢山ある。1090mで広めの枝沢が左に入り、更に1125mで左に平行するような感じではっきりとした枝沢が入ってくる。その直ぐ先が1160mの二俣になっている。左に行くと金山乗越、右は神ノ川乗越に続く。右に入る、水取りはこの辺でしておいたほうが良い。伏流になり以後消えてしまう。1260mの枝沢分岐につくと何かお祭りでもあったかのように白いビニールテープがはためいている。マップで水場と記されている付近と思われるが全く乾いたところです。この踏み跡を行くがおよそ沢の詰めとは程遠い緩やかな沢筋を10分歩くと縦走路に出た。思いのほか簡単に終了して拍子抜けの感がある。靴を履き替え、一息入れて臼ヶ岳への急登を登る。これのほうが沢の詰めより息が切れてしまう。鹿柵に人が追いやられるようにして頂上についた。



ユーシン沢
中流のナメ滝

朝日向尾根
ブナの美林
頂上のベンチで蛭ヶ岳を眺めながら昼食休憩をする。鹿柵に沿うように南に進むと臼ヶ岳の最高点に出てそこから下降をする。しっかりとした踏み跡に沢山のテープが付けられていて迷うところも無く下る。1130mの鞍部付近は傾斜も緩く美しいブナ林で、まるで公園のようです。ここで永沢さんのトイレタイムの間しばらく芸術写真の撮影に挑戦する。1196mピークに向けては新しい鹿柵が付けられ、歩き道が限定されている。無粋としか感じられない。広いピークの端から下りにかかる。1110mピークを過ぎると明るかった雑木林が桧林に変わり暗くなってしまう。950mで尾根が分かれているがここもしっかりとマークがあって間違う事も無く左の尾根に乗った。急降下を始めると右下にロッジの屋根が見えてきた。ロッジの裏の斜面を降りると広場に出た。林道には平日ですが沢山のハイカーがいました。丹沢湖北側の周遊道路を立ち寄り湯「ブナの湯」に向かう。昨日が休館日ですが祭日で振替え休館でした。そこで、信玄舘に立ち寄らせてもらった。予想外に立派なつくりの宿で川辺のお風呂から紅葉を眺める事も出来、良かった。(入浴料1000円時間制限あり)渋滞も無く新松田の駅まで送っていただき解散した。