不動岳〜烏帽子岳〜野口五郎岳〜南真砂岳 平成18年8月14日〜17日

コース 七倉8:00〜13:10船窪小屋(泊)5:10〜不動岳〜烏帽子岳〜12:50烏帽子小屋(泊)5:05
〜野口五郎岳〜真砂岳〜南真砂岳〜13;10湯俣温泉(泊)8;00〜七倉〜信濃大町駅


船窪小屋から不動岳を見る
1日目、昨年10月の縦走の続きの旅に出かける。七倉に7時40分に着くと、駐車場は満車でした、お盆の休暇のど真ん中では当たり前のことですが、小屋の混み具合が心配です。支度をして七倉尾根を登り始める。急登の連続する斜面を登り、唐沢ノゾキに着く、更に鼻突八丁の梯子場をクリヤーすると、緩やかな登りに変わり、開けると、天狗の庭に到着した。ガスがかかって展望はだめでしたがあまり早く小屋についても仕方がないので、ここで時間調整をした。小屋の手前の鞍部はお花畑で、チングルマがまだ咲いていた。ライチョウの親子も愛嬌を振る舞い、超接近で写真が撮れた。小屋に着くと、大勢の先客が外のテーブルでくつろいでいた。熱いお茶をいただきながらのんびりと山談義をしながら過ごした。生憎と展望はよくない、明日に期待をする。夕食は期待通りの豪華さで、とても山小屋の料理とは思えません。しかし、到着があまりに早く、すでにビールと焼酎とつまみで、おなかが一杯だったのが残念です。でも、残さずに頂きました。


不動岳から立山と黒部湖を見る
2日目、朝、4時40分「雲海の先に槍ヶ岳が良く見えます。めったに、見られませんので写真を撮る方は起きてください」の声に急いで外に出た。昨日は見ることが出来なかった山並みには雲海が広がりその奥には槍の穂先が凛と聳えて見える。富士山もはっきりと確認できた。ご来光を待って、小屋を出る。七倉岳を巻くようにして、テント場を通過、正面に針ノ木岳が見えてくる。船窪乗越を過ぎると鋭く切れ落ちた崖下に高瀬ダムとその先に槍ヶ岳が見える。船窪岳は小さなピークで通過した。不動沢の崩壊が激しく、左側はぞっとする光景だ。上り返して、不動岳に着く。右に黒部川に添う立山連峰、左には高瀬川に沿う表銀座の山並みが迫る、天気にも恵まれこの迫力ある、景色を最終日まで満喫することになった。


烏帽子岳
コマクサが咲き乱れるザレ地を下り、南沢岳に登り返す。正面の薬師岳の山肌が赤っぽく大きき見える。白砂の山頂で、靴を脱ぎ、裸足になって大休止をする。2本の角をつけた烏帽子岳と四十八池の地塘を見下ろす絶景のポイントを過ぎ、烏帽子岳を巻いて行く。分岐点でザックを置き、烏帽子岳ピストンをする。山頂は狭く、特に山頂の標識の撮影ポイントは一人だけしか登れません。このアタリからガスがかかり振り向いても、烏帽子は見えませんでした。12:50には烏帽子小屋に着いてしまった。野口五郎の小屋まで進めるが霧が出てきて展望が望めない感じになってきた。明日の天気に期待して早々と泊まりを決め込む。2番目の申し込みでした。ほぼ7割の泊り客で樂チンの小屋泊まりでした。


コマクサ
3日目、ご来光を拝み、出発する。コマクサの群生地を堪能しながら行く。三ツ岳で尾根コースとお花畑コースと分かれていた。水取りをしようと、お花畑コースを取った。雪渓で水が取れるかと思ったが、早朝ではチョロチョロで無理でした。野口五郎小屋の手前でヘリコプターがしきりに旋廻をしていた。しばらくすると着陸してすぐに飛び立っていった。訓練飛行でもしているのかと思っていたが下山して新聞を見たところ病人を収容していたようです。ちなみに、その人は亡くなったそうです。野口五郎岳は広い山頂で360度の展望です。あまりのすばらしさに30分ほど居座ってしまった。


南真砂岳への下山路から見た
槍ヶ岳
真砂岳を巻いた先で竹村新道に入る。縦走路とは違った雰囲気の道となり、歩きにくくなった。南真砂岳頂上の直前に侵入禁止の看板があり手前左手から下った。硫黄尾根と槍ヶ岳が間じかに迫り、湯俣川に切れ落ちた沢筋は不気味に赤みを帯び吸い込まれそうな感じです。こんなに迫力のある槍ヶ岳は初めてみました。急下降のガレ場が終わり、湯俣岳付近で一旦、穏やかになるが、その後も急な斜面は続き、展望台といわれる、岸壁の突端から、良くこんなところに道を付けたものだと思われる下りをこなすと、湯俣温泉、晴嵐荘に到着した。河原の野天風呂は洪水で埋まってしまったそうで跡形もありませんでした。3組の家族連れがテントを張っていた。内風呂に入り、さっぱりとした後、洗濯をして外の物干し竿にぶら下げた。暑いがさわやかな風でよく乾きそうです。一段落したところでお決まりのビールで一人乾杯をして無事の下山を祝った。


手前が水俣川と湯俣川の出会
奥の湯煙が露天風呂と噴湯丘
4日目、小雨の中、湯俣川の噴湯丘を見物に行く、水俣川との落合は白濁した水とがはっきりとわかる。水俣川を遡行すると北鎌尾根に通ずるのだ、先行者が2人沢支度で歩いている。気分だけでもと吊橋から河原に下りてみた。その先の瀞場で竿を出してみたがあたりはなく、更に上に行くには渡渉することになる。膝までの浸かりで渡れるが、引き返して、湯俣川に行ってみた。何箇所か露天風呂が作られていたので噴湯丘を見物した後で入ってみたが水と熱湯が調節が上手くいかないので湯加減が難しい。高瀬川沿いの遊歩道のような道を歩く。途中、2箇所ほど竿を出してみた。東沢はアタリがあり、釣れそうな雰囲気だった。ダムサイトは登山者で賑やかです。湯俣温泉でご一緒だった3人連れと信濃大町駅まで、相乗りをさせてもらって大助かりでした。(高瀬ダム〜七倉〜大町駅、タクシー代1800円)