飯豊山 朳差岳     平成19年6月28日~7月1日

コース 1日目 4;51新潟駅=7;10飯豊山荘7;45~梶川峰13;10~14;30門内小屋(泊)  
2日目 門内小屋(泊)  
3日目 門内小屋7;10~大石山19:10~11;20朳差岳11;50~13;25頼母木小屋(泊) 
4日目 頼母木小屋5;00~丸森尾根~8;25飯豊山荘11;22=12:20小出駅


梶川尾根登山口
松井さんと飯豊連峰の縦走に出かけた。前夜大宮に集合して、ムーライト越後に乗った。ガラガラで我々のほかにはたった2人だけとても寂しい夜行列車の旅だった。初めての飯豊山という興奮もあってか、熟睡は出来ないまま4;51に新潟駅に着いた。松井さんのお姉さんのご好意でここから飯豊山荘まで車で送っていただき、7:10には飯豊山荘につくことが出来た。小屋前には足湯などがあり、立派な宿泊施設に驚いた。朝食を軽く済ませて歩き出す。デジカメをどこかに忘れたことに気がつくが後の祭りで、松井さんのデジカメを借りることにした。車道を少し行きゲートの先の橋を渡ったところから梶川尾根に取り付くが、いきなりの急登でつらい歩き出しです。蒸し暑さと20kgを超えたザックで大汗をかきながら30分に一本とスローペースにした。でも、車で送ってもらったお陰で時間には充分余裕があるので急ぐ必要もなく助かった。

梶川峰を過ぎたところ
明るかったのはここまで
湯沢峰で「くさいぐら尾根」が雲の切れ間に見えた。滝見場で大休憩をとり、。靴を脱ぎ大の字になり、一眠りをした。頭のところにシロバナイワカガミが咲いていた。五郎清水で雪渓まで下りて水取りをしながら昼飯をとる。タニウツギが丁度見ごろ所を過ぎるとザレタ道になって笹と低潅木の地帯に変わり雪渓が現われてきた。ハクサンチドリ、チングルマ、ヒメサユリなどがちらほらと見られ、ようやく梶川峰に着いた。穏やかな山稜に雪渓が程よく残り、笹の緑の中に夏道のトレースが「ようこそ、飯豊山に」と誘うように見えている。時々雪渓を横切りながら扇ノ地神の分岐点に付いた頃には小雨が降り、道標が雪渓の中に霞んで見えた。ハクサンイチゲの群生地を通り過ぎ、テン場と水場を確認しながら門内小屋に着いた。

風雨で沈殿を見守ってくれた
門内小屋の鐘
小屋には先客が一人、カメラマンらしいが、耳がご不自由で会話が出来ません。その後、もう一人が来て、この4人が翌日も停滞宿泊をすることになりました。御飯を炊き、レトルトの牛丼で夕食とし、アルコールを飲む。携帯がかろうじて圏内で天気予報を得ることが出来るが、これから益々状況は悪くなるとのことで明日を心配しながらシュラフに入った。夜半から雨も激しくなり、翌朝は相変わらずの雨で、停滞を決め込む、昼過ぎる頃からは強風と激しい雨で小屋は一部雨漏りとなり、場所の移動をした。トイレに行くのも強風で飛ばされそうなくらいになり、そんな中、松井さんが水取りに行ってくれた。2日目の夕食は御飯を炊き、松井さんが準備して担ぎ上げてくれた「ペミカン」でトン汁を作って食べた。残りは朝食の雑煮の元になった。強風は小屋を揺らすほど、その音は怖いくらいで、一晩中吹き荒れていたが朝には、ようやくおとなしくなってくれた。しかし、霧が濃くて何も見えません。

頼母木小屋
3日目、天気の回復も望み無し、雲の中を飯豊本山に向かっても面白くなく、今回は予定外の朳差岳へ登り、小屋の状況偵察をしながら、天気の回復具合でその後の行動を決めることにして、ゆっくりと小屋を出る。扇ノ地神山の手前で一人が登ってきた、昨日は梶川尾根でビバークしたそうです。諦めて撤退したパーテーもあったようです。扇ノ地神山の分岐で場所を間違えたかと思うほど雪渓が解けていてビックリした。地神山で一瞬雲が切れて北股岳方向が見えそうになったが写真を撮る暇もなく隠れてしまった。丸森尾根を分けて頼母木小屋へ、小屋には塩ビ管で水が引かれ泊まるには問題ないことを確認し、一休みしてから出かける。相変わらずの濃霧ではあるが足元にはヒメサユリが沢山咲き、気分をやわらげてくれる。大石山までは容易に着くことが出来たが、鉾立峰までは思いのほか急登の連続でした。やがて、霧の中にボウーと霞んで朳差小屋が見えてきた。山頂で記念写真だけを撮り、小屋に戻って昼食にした。小さいもののきれいな小屋ですが水場を確認できませんでした。

丸森尾根
頼母木小屋に戻ったが時間は早く、今日中に飯豊山荘に下りられそうだが、頼母木小屋に泊まって翌日の天気回復だけを願うことにした。濡れた衣服を部屋中に干してから夕食の準備を始めた。先ずはご飯炊きから、今まで若干、硬めだったので水を大目、水に浸す時間を増やしてみた。賞味期限の切れた「山カレー」と残り物をかき集めたおかずです。4日目、やっぱり霧が深く、展望は無理なようです。丸森尾根は意外と雪渓が多く、何回かトラバースしながら下った。皮肉なもので、飯豊山荘に着いたころ薄日がさすようになった。小屋の奥で、洗濯をして干してから風呂に浸かった。風呂上りに、小屋の共同炊事場で、再チャレンジを誓って乾杯をした。残り物でなかなか美味いつまみが出来た。今日から始まった季節運行のバスに乗って小国の駅に、後は車中の人となった。