黒部川 赤木沢     平成21年8月28日ー30日

コースタイム
1日目 有峰林道ゲー5:55ト=7;40折立登山口8:10〜三角点9;45〜12;40太郎小屋13:00〜15:10薬師沢小屋(泊)
2日目 薬師沢小屋(停滞、泊) 午後偵察
3日目 薬師沢小屋5:30〜赤木沢出合7;00〜大滝下9:05〜二俣9;40〜13:00登山道13;20〜太郎小屋14:00〜17:00折立


太郎小屋への道
花の撮影中
当初は北鎌尾根の予定でしたが私の都合で赤木沢に変更になった。前夜18時、北朝霞駅に集合18時15分に出発した。平野さんのほか、初めてご一緒するNさんYさんの女性2人です。毎週のように山に行かれているそうで、海外も含めて、次から次といろいろな山が出てきて話についてゆかれません。関越自動車道〜松本ICで下りて安房峠を越えて有峰林道のゲート前の駐車場まで長かった。先着1台がいて、すでにお休みのようなので静かにテントを張り、寝酒を飲んで仮眠に入った。翌朝、朝食は折立ですることにして出発した。6時5分前だったがゲートのおじさんは通してくれた。折立のテントサイトのグリーン広場で朝食を作り、ゆっくりと食事を済ませ、水を補給して出発した。出だしから急登で樹林帯、暑いし展望もない。黙々と登るだけ。ようやく樹林を抜けると三角点のベンチに着き一休みする。薬師岳は雲の中です。道が木道に変わると右下には有峰湖が見えてきて気分が良くなるものの寝不足で足が重い、女性2人はどんどん先に行くので平野さんとゆっくり登った。ようやく、太郎小屋に着き、水の補給をし昼食を食べて少し元気が回復した。薬師沢に沿うように緩やかに下り薬師沢の出合に建つ薬師沢小屋に着いた。4人で一部屋を占領でき快適な泊まりだった。

下見に赤木沢出合まで
正面が赤木沢
翌朝、朝から小雨模様で入渓するか迷うところだった。予備日が1日あるので予定の太郎小屋の宿泊をやめて下山すれば、今日無理をして遡行することもない。雨脚も強くなり、7時に停滞を決定した。コーヒーを飲んだり、本を読んだりして過ごす。お昼ころ雨も止んだので昼食の後、明日の下見に赤木沢の出合まで行ってみた。ゴルジェ手前の砂地にザックがいくつか置かれている。ゴルジェに入ってみると5人が釣をしていた。奥には魚止めの滝4mがあり、25cm級を6〜7匹釣上げていた。今晩はこれを肴にうまい酒が飲めるだろう。ゴルジェ入口に戻り右の巻き道で先に進んだ。川幅は広いが水量は少なくどこでも歩ける。川幅一杯に広がった低い堰堤状の滝が出てくると赤木沢の出合いです。本流には3mナメ滝がかかっている。ここで引き返した。

赤木沢の様相
階段状の滝が多い
30日、停滞で天候の回復を期待したが曇り空です。泊まり客の三分の二は赤木沢のようだ。5時半、薬師沢小屋前のアルミのハシゴで沢に降りる、昨日歩いたので気楽です。インゼルは右の水量の少ないところ通過すると岩魚を何匹か見つけた。小型のものばかりです。昨日、釣り人がテン場とした砂地は綺麗に整地され焚き火の跡も残されていない、マナーのよさを感じ気分が良い。ゴルジェを右から巻き、出会に着く。出会いのゴルジェは右の藪から巻く、登山道のような踏み跡です、赤木沢に下りると赤茶けたナメ床と快適に登れる滝が連続する。左にウマ沢が合う。4連の滝は右の草つきを小さく巻く。斜面は草紅葉が色着きはじめ実に雰囲気が良い。この先、川原とナメとナメ滝が続く、滝も10m前後ですがすべて階段状で快適に超えられる。やがて正面に垂直岸壁とその右側に30mの大滝が落ちている。滝下で大滝を鑑賞して一段下の5m滝を下りて、右のルンゼの踏み跡で巻く。滝上に出ると後続の人たちが滝下で手を振ってくれた。何しろ入渓者が多い、巻き道もしっかりしているし難しいところもないので渋滞することはなかった。

手前の小滝と
その奥に大滝

右又の中流部
大滝を過ぎ右に入る二つ目の枝沢が3m滝で出会う。これを行く、沢は狭くなり水量も減るが小滝が続き楽しい。周りの樹木はまだ青々としている。水が消えると源頭の様相の変わりしばらくゴーロのザレを行くとまもなく、草原の中を詰めるようになる。振り返ると穏やかな丸みのある山並みが広がり黒部の源頭部を満喫するところだった。最後は草紅葉の草原,まさに天国の詰めです。名残りを惜しむように咲く花を愛でながら、のんびりと登る、登山道に出ると安堵感と充実感を味わうのは沢登の常です。足回りを山用に履き替えて、熱いお茶で一息ついてから下山した。ガスの中北ノ俣岳を超え、神岡新道の分岐を過ぎる。雷鳥も顔を見せ、癒してくれた。太郎山に近づくと、思いのほか広い地塘が続き、草紅葉の中に残る花がいとおしい。休憩のとき平野さんが有峰林道が6時に閉鎖されると、突如言い出した。逆算するとかなり厳しい時間だ。急ぎ足で太郎小屋に下り、小屋で林道閉鎖は8時と教えてもらいほっとする。疲れた足には長い長い下山だった。国民宿舎、白樺荘の温泉で汗を流して立山ICで高速道に乗った。結局は終電車には間に合わず平野さんに各自宅まで送っていただき無事帰宅できた。

フィナーレ
草紅葉の草原