台高山脈(北部) 高見峠ー明神平ー池木屋山   平成3月28日ー30日

コースタイム 1日目 近鉄名古屋6;11=8;44榛原駅9;20=高見山登山口10;25〜10;45大峠10;55〜伊勢辻山13;30〜国見山14;40〜15;25明神平(泊)

2日目 明神平8;00〜赤倉山11;20〜池木屋山12;40〜16;40宮ノ谷駐車場(泊)
3日目 駐車場6;40〜蓮ダム8;50〜9;15スメール10;25=12;05松阪


榛原駅、バス停
台高山脈の北部、明神平、池木屋山の3月中旬以降は陽だまり山行と関西の山ガイドブックに書かれている。手軽にテント泊が出来るだろうと出かけてみた。台高山脈は昨年のゴールデンウイークに予定したが休みの都合で断念したので下調べもある程度しているし、ちょうどいいだろうと気軽に出かけた。このところ関東地方は冬の寒さに戻り、サクラの開花が予報より遅れている。前夜、仕事を終えて新幹線で名古屋に降り立つと、東京より寒いのにビックリです。徒歩6分、カプセルホテル(3500円)で一泊する。大浴場に入ってすぐ寝る。翌朝、松屋で朝定食を食べ、ポットにお湯を分けてもらい、スパイラルビルという変わったビルを左に見て近鉄名古屋駅に行く。6:11発の電車に乗り、名張で乗り換えて榛原駅で下車してバス停に向かった。昨年、高見山に登ったバスで、一回来たことがあると気が楽です。駅前のパン屋さんで食料の追加をした。

大峠
奈良県の裏には三重県
と書かれている
バス停にいると大阪のご夫婦がやってきて、山話が弾む。しばらくすると10名ほどの団体さんがやってきた。高見山も賑やかになると思ったら、この人たちは途中で降りてしまい3人だけになった。木津峠で尖鋭の高見山が姿を見せた。雪か樹氷か山頂部は白く見える。高見山登山口で下りるとワンボックスカーがいて「大峠までのりますか?」と声を掛けてくれこれ幸いと同乗させていただいた。お陰で1時間以上短縮で大峠に着いた。三重県と奈良県の県境標識を見るとはるか遠くに来たと感じる。全員が高見山に登っていった。冷たい風の峠に一人残され心細いものがある。気合を入れてから南に向かって歩き出す。杉の暗い道、雑木道とテープも沢山あって道は歩きやすい。雲ヶ瀬山は山名札だけ、その先から展望の良いところを通るが大峰山脈の同定は出来ない。振り返ると高見山が見える。

雲ヶ瀬山の付近で
高見山を眺める

勢辻山山から
赤ゾレ山ー国見山ー明神平
が見渡せる
とにかく、風が冷たく、強いので展望が出来るところでのんびり出来ない。ハッピノタワでご夫婦が降りてきた。風が強いので戻ってきたのだそうです。ハンシ山まで来ると雪が多くなってきたのでスパッツを装着した。伊勢辻で単独のおじさんに会う、大峠から国見山をピストンだそうです。カヤトの伊勢辻山からは今日の目的地の明神平まで見渡せるがまだ遠い。薊岳へ尾根も雄大に伸びる。赤ゾレ山を巻くように道があり、カヤトと潅木の開けた斜面で綺麗な霧氷に出会え感動した。その先の窪地に出来た小さな池と周りの霧氷の雰囲気がよくのんびりしたいところだ。国見山への北斜面は雪も多くなってペースダウンで山頂に到着した。ゴーロの山頂にマンサクの花を見つけ何かほっとした。樹間越しに桧塚奥峰が近づくと水無山についた。痩せ尾根を僅かに進むと前方が開けて明神平が見下ろせる。軟雪の斜面はすべるので林の中を適当に下ってあしび山荘裏に着いた。2張りのテントが鞍部の物置小屋裏に張られていた。西風が強いので風を避ける場所を探すが適当なところが見つからないのであしび山荘のテラスに張らしてもらった。薄暗くなった広場に数頭の鹿がえさを食んでいた。

明神平を見下ろす
手前の広場がテン場

明神岳付近の原生林
明日の予定をどうするか風が強いので、明神谷を下り、林道で大又にでるか、薊岳を通る尾根を下るり大又にするか、どちらにしても時間的には余裕がある。8時出発として寝た。夜中、トイレに起きると満天の星空と西側に町の明かりが見えていた。吉野の町の辺りか?一晩中、風が吹き荒れたが朝になるとおさまった。ガスが立ち込め木々には霧氷がつき、眺めは一変して幻想的な雰囲気に変わっていた。明神岳によってから薊岳にと、8時出発した。撤収作業中のご夫婦にご挨拶した。林道の下りると云っていた。ほかの2張りはすでになかった。樹氷の花をつけた木々の下を歩く、ガスの立ちこめて薄暗いが、気分は爽やかである。三ツ塚を過ぎ明神岳に着く。標識が立っているだけだが、立ち並ぶ原生林が実に美しいところだ。三ツ塚に戻る予定だったが先行者の跡もあって、ガスがかかるものの穏やかな天気が前に進めといっているように思えて、池木屋山に進むことにした。

池木屋山
桧塚奥峰への道を分けて、快適な尾根が続き、笹ヶ峰に着く。千石山のピークに一張りのテントがあった。ここからやや右に急斜面を下る。幹が赤っぽいヒメシャラの幼木が目立つ、暗部に下りると小沢で水も取れるのでここで食事休憩をした。単独の人が降りてきた。明神平にテントを張った人で池木屋山ピストンだそうです。これで池木屋山まではトレースがあるので心強い。小さなアップダウン、展望の良いところもある。赤倉山の手前で3人パーティーと会う。千石山にテントを張った人たちで木屋山ピストンとのこと。石楠花のブッシュを抜けると、赤倉山山頂で回りは藪だった。南下したためか雪も少なくなって霧降山に着く。目指す池木屋山も近くに見えている。小屋池の湿地から一登りで池木屋山に到着した。馬ノ鞍山への標識で反対の宮ノ谷への斜面を降りる。ここまであった踏み跡はなくなってしまったがテープがたくさんある。雪も多くなってすべるように斜面を下った。雪もなくなり痩せ尾根の岩場を下りてゆくと、3人組みが登ってきたので、。宮ノ谷の滝場通過の様子を教えてもらった。

険悪な巻き道を終了して一安心
高滝の全容
奥の出会キャンプ敵地に着き、一安心、ここで泊っても良いがこの先の難所を早く通過したいと思い、先に進んだ。少し登った支尾根から高巻きが始まる。明るいときならテープと、残地ロープで問題なく高巻ける。猫滝を見下ろし、豪快に落ちる高滝を鑑賞して滝下に下りた。緊張していたものが一気に抜け落ち、川原に座り込んで高滝の全容を眺める。ここからはハイキングコースとなって歩きやすくなった。風折谷出会にはこぎれいな休憩舎があった。一人用のテントなら張れるし水は十分すぎるほど流れているので一旦は泊まる気持ちになったが明日の行動を楽にするため先に進んだ。橋や階段をいくつも渡り、駐車場に着いた。先ほどあった人たちの車が1台あった。登山道の入口の休憩舎の中にテントを張らしてもらい、快適な一夜を過ごした。

蓮ダム、奥香肌湖
メールも近い
スメールで温泉に入って10;25のバスに乗る予定で6;40に出発した。暖かく良い天気、車道歩きも一仕事を終えた爽快な気分もあって足取りは軽い。宮ノ谷出会から僅か行くと、三軒屋というところに作業小屋があって黒電話が備え付けてあった。タクシーもこの電話で呼ぶことが出来ると確認してあったが予定通り歩くことにする。蓮八滝めぐりの案内があり順番に出てくるのを眺めながら蓮ダムに着く。対岸に渡り少し下るとまもなくスメールの案内板が出てきて右に入ると綺麗な施設がある。フロントに行くと日帰り入浴は2時からですといわれがっかりする。缶ビールを買い、河川敷の公園で満開のサクラを見ながら時間をすごしてバスを待った。松阪駅の観光案内所で教えてもらった熊野の郷という温泉へ、送迎バスで25分ほどかかった。帰りのバスの時間を気にしながら急いで汗を流し、松阪駅へ、駅前で食事をしようとするが準備中のところばかりで喫茶店でカツフライ定食を食べて、名古屋から新幹線で、ういろう、きしめんを土産に帰郷した。