三ツ頭ー権現岳    平成 2月21日    TOP  BACK

コースタイム
甲斐大泉駅=天女山登山口信号17;00〜17;25天女山東屋(泊)6;40〜9;15前三ツ頭9;30〜三ツ頭10;20〜11;20権現岳11;50〜三ツ頭12;50〜14;30東屋14;40〜15;30甲斐大泉駅

 
テン場の東屋
一ヶ月前に三ツ頭に行き、権現岳を眺め.た。その姿に魅せられ権現岳を目指した。。前回は車で行き、寝不足で体調不良だったので今回は前夜泊で実行してみた。土曜日の仕事を終えて新宿駅で特急あずさに乗り小淵沢駅から小海線に乗り換え、大泉駅に下りた。駅前にはタクシーが1台止まっていて誘惑する。運転手さんに天女山登山口までの料金を聞くと1000円ちょっとだといわれた。そこで千円のところまで乗せてもらうことにした。結果は運転手さんの行為でゲートのところまで行って貰った。ゲートは1月と同じ除雪用の重機が止まっている。テン場を探しながら歩き、天女山の広場の東屋にテントを張った。手前の笹薮、カヤトの雪の上も検討したが中途半端な雪で面白くなさそうだった。夕方5時半ころにテントを設営し夕暮れの甲斐駒ケ岳、千丈岳の黒い稜線を肴に焼酎のお湯割りを頂く、夕闇の静寂がたまらないです。すっかり暗くなりテントに戻って夕食を準備した。夜は長い、夜半鹿の鳴き声で起きだして見ると満天の星空です。こんなときいつも星座の本を持ってきたらよかったと思うのです。
 
前三ツ頭でコーヒータイム
南アルプスを眺めながら
 翌朝、何人もが登っていった。シュラフから抜け出すには気合がいる。テントを撤収して余分なものをデポして軽くして出かける。行く手にそびえる三ツ頭と権現岳が朝日に浮き出した姿は登頂意欲を掻き立てるものだった。天気もよさそうで楽しみです。駐車場には前回は見られなかったがうっすらと雪が積もっていた。15分ほど登るとベンチのある展望台に出る。ここから南アルプス、富士山の眺めがいい。テント泊の人が朝食を準備していた。後方の唐松林の隙間に朝日がまぶしい。一旦、開けると、これから向かう三ツ頭、権現が迫って見えるようになった。高度を上げると金峰山など奥秩父の山並みもすっきりといい感じに見えてきた。早めにアイゼンを装着した。前三ツ頭の直下の樹林に一張りのテントがあった。前三ツに出るとテントのパーティーらしい5〜6人が朝食の後始末をしながらのんびりとしていた。岩陰で富士山、南アルプスの絶景を眺めながらコーヒーブレイクをする。盆地には今日も不思議な煙が行く筋も立ち昇っている。朝日を背に広い尾根を登り樹林帯に入る。やがて西岳、編笠岳が左に見えるともう三ツ頭は近い。前回より雪の量も多い疎林を登り、森林限界に出ると三ツ頭です。赤岳、権現岳が圧倒する、眺めは期待通りです。
 
三ツ頭で権現岳、赤岳とご対面
 
権現への最難所のトラバース
 山頂には誰もいません、休憩もなく通過して鞍部まで下り、その先小さなアップダウンを一回すると、いよいよ権現岳に向かっての登りになる。もう権現のピークは見えなくなった。振り返ると三ツ頭の先に富士山が雲の上に浮かんで見える。右側は雪庇ができて切れ落ちているので少し内側を歩く感じで一気に高度を上げる。その先、張り出した岩場を左から巻くためトラバースするがここがこのコースで一番いやなところだった。およそ10mほどのトラバースだが
、落ちたらとまりそうもない。思いのほか、雪もしっかりしていて見た目よりは歩きやすかったので助かった。この岩場を回り込むと頂上の2枚の大岩が見えるようになり気がはやる。ジグザグと急な岩場を登り山頂に着いた。一人でいっぱいになる山頂です。ほとんど一緒に歩いた若者と交代でシャッターを押し合って山頂の記念写真に収めた。4人が引き続き登ってきて交代をする。下山の前に権現小屋のほうに少し進んでみると、白馬岳、鹿島槍、剣岳、立山、槍ヶ岳、奥穂高。乗鞍、木曽御岳と一望できる。足元に権現の小屋が雪の中にひっそり佇む。最高の日和に恵まれると冬山の展望は格別なものがあり、たまりません。
 
おなじみの権現山頂

左下に権現小屋、中央に蓼科山、右に阿弥陀岳
後方には白馬岳

 
 展望を満喫して下山をする。先ほどまで見えていた富士山は雲に隠れてしまった。岩場を回りこむとまでは気を使う下りですがそれを過ぎると気楽な歩きになる。日当たりの良い斜面は雪も緩み足をとられるところもあった。鞍部の平地でシートを敷き、昼食を作っていると単独の人が来てテン場の準備をはじめた。写真を撮るため狙う時間が遅いのでここで泊まりこむのだそうです。いつも思うのですがカメラマンの執念をここでも感じた。三ツ頭に登り、返して振り返ると権現岳が行きに見たのと何か違って見えるのでした。1月のときより雪が多いので下りは快適です。テン場の東屋で荷物を回収、重くなったザックを担いで車道を、大泉駅まで歩いた。帰りは駅まで下り、気軽に歩ける距離だった。途中にパノラマの湯という看板があったのでお風呂にも入れそうだったが見送ってしまった。小海線は観光客で意外と混んでいた。小淵沢駅で缶ビールを買い、車内で恒例の一人乾杯をした。帰りは電車が最高です。