蝶ヶ岳〜大滝山      平成22年9月19日ー20日

コースタイム
1日目 豊科駅7;15=7;50三股駐車場8;00〜12;25蝶ヶ岳(ヒュッテ泊)
2日目 蝶ヶ岳ヒュッテ5;55〜大滝山7;15〜徳本小屋10;45〜12;45上高地バスセンター13;20=14;25新島々

 
豊科駅
23日から連休にして室堂〜仙人池〜阿曽原温泉〜下の廊下を予定しているため、今回の連休は軽めにしたい。今期まだ北アルプスに行ってないし大滝山も行ったことがないので小屋の混雑は覚悟で出かけた。
大糸線に乗り換え島内駅付近から稲穂が刈り取りを待つばかりに実り一面が黄金色に広がる。時折、そばの畑が白く見える。そんな田園の風景の先には信濃富士の有明山、常念岳〜蝶ヶ岳と雄大な眺めに見とれていると豊科駅についてしまった。七時すこし過ぎ、誰か登山者が降りたらタクシーに便乗しようと思ったが誰も降りません。仕方なく一人でタクシーに乗った。三股駐車場の何キロも手前から路肩駐車されていた。タクシーの運転手さんも夏の最盛期と同じくらい混んでいると言っていた。タクシー代は三股まで5600円でした。
林道をすこし行き、登山口で登山届けを出した。常念岳へ向かう人が多い、蝶ヶ岳は沢沿いに進む。つり橋を渡った先の力水で沢水を汲んで、一休みして歩き出す。ここからは登りが続く、今日は蝶ヶ岳泊まりで急ぐこともないがあまりノンビリしてると暑くなるのが心配だ。まめうち平はちょうど良い休憩所、外人さん二人の横で休む。話しかけてみるとアメリカから来て 、群馬県片品村で働いているそうで、谷川、日光周辺の山はほとんど登ったようでした。
北アルプスは初めてで、この後は槍〜穂を縦走する予定だそうです。
 
力水で補給

おなじみの
蝶ヶ岳ヒュッテと槍ヶ岳
 
まめうち平から1時間ほど登ったところで涸れ沢を渡るが水音がするので上流を見ると水が流れていて水取りをしていました。ここで持ってきたおにぎりを2個食べた。ここから常念岳の眺めがいい。白く崩壊した常念沢が上流部の険しさを見せている。一辺倒の登りに飽きたころ大滝山への分岐部に着き、一息入れる。一登りでなだらかな稜線に飛び出した。
まず、目に飛び込んだのは赤い屋根のヒュッテの先に聳える槍の穂先だった。
上空に雲はあるものの展望は良い、雲の出ないうちに写真を撮ってから小屋に入った。まだ早い時間のため角の場所に案内された。混むことを予想したので素泊まりにして、おにぎり、カップラーメンと パンで食事は済ませることにした。
珍しく昼過ぎもガスが湧くこともなく、展望には最高の日でした。常念岳に向かうガレ場の一画だけがきれいに赤や黄色の草紅葉で模様をなして、その中に座って北アルプス連峰の眺めは最高でした。
この景色を肴に缶ビールを片手に、まさに至福のひと時を過ごすことができました。前回、両隣のいびきと歯軋りに悩まされたので今回初めて耳栓をしてみました。効果絶大で朝方、雨が降ったのも知りませんでした。

ここだけが秋
 
 
大滝山荘前の小池
翌朝、小雨が降り続いていて、出だしが6時と遅くなってしまった。徳沢に下りることも考えたが、予定通り大滝山に向かった。大滝山の分岐から足元の草が道を覆い、昨日までものと違い、通る人が少ないようだ。池塘や小さな池が現れ、雨のなかひっそりと佇む、この静寂感は格別です。人が連なる登山道では味わえない。樹林帯から森林限界の稜線に出ると奥穂高の鋸歯が雨にかすんで見えるのが又いい。鍋冠山への分岐付近が展望良いのだろう。樹林に入って展望がなくなると大滝小屋前に出る。小屋終いして鍵がされていた。あまりの静けさに、蝶ヶ池の水面に雨粒のはじける音が聞こえてくるかのようだ。大滝山のピークは潅木のなにもないところで通過した。奥穂高、明神、上高地、霞沢の山並みを見納め、コメツガの林に入る。展望やぐらで食事中のご夫婦を追い越した。登りの途中に明神見晴しでは明神の山頂部は雲に隠れていたが槍の穂先はしっかりと見えていたので槍の見納めに休憩した。
新しくなった徳本峠小屋の裏に着く。すこし前だが島々谷を歩き、この小屋に泊まったことを思い出した。11月3日で明日が小屋じまいのときだった。
ここからはひたすら下り、林道に出ると小屋の人の車が2台止まっていた。林道歩き徳本峠入口に出ると、そこは町並みのような人の列だった。連休の上高地では当たり前に光景だがいつもうんざりするのです。
バスセンターは今朝からの雨で早めに帰った人もいるのか思ったよりすいていた。松本で特急あずさは全部満席だったので長野に出て新幹線で帰った。こちらは空いていました。
 
 
明神見晴で
雨雲の切れ間に槍の穂先