葛根田川 滝ノ又沢   平成23年10月8日ー10日TOP  BACK

コースタイム
10月8日 葛根田地熱発電所9;00〜大石沢出会11;35〜14;10滝ノ又沢出会(テン場)
10月9日 テン場7;10〜二股8;35〜登山道10;40〜13;30大白森避難小屋(泊)
10月10日 小屋7;00〜大白森7;35〜蟹場分岐8;25〜10;15蟹場温泉

 
高速夜行バス
紅葉シーズンの連休は八幡平南部の葛根田川に行ってみた。先月、屋久島に続いて松井さんが同行してくれた。松井さんは初めての葛根田川、私は3回目です。
前夜、新宿で高速バスに乗る、盛岡行きと思っていたが青森ゆきでした(6500円)ちょっぴり足元が広めのバスは満員です。増発便も出た模様です。東京駅に寄り東北自動車道で、3回ほどトイレ休憩があって花巻、盛岡と2番目のバス停で下車した。

10月8日
西口のバス停から東口に移動して駅前の松屋で朝食をとっていると師匠の宗像さんにお会いした。葛根田で何かお会いできるような予感がしていましたので、お元気な顔を見られて大変うれしい思いです。師匠は生徒を待って車で移動です。我々は電車で雫石駅に、電車に乗ると4人の沢屋らしきパーテーが乗ってきた。ご挨拶をすると国見温泉付近から小柳沢を遡行するとの事でした。雫石駅で予約したタクシーに乗り、葛根田地熱発電所まで行ってもらった。(6850円)沢支度の人が何人かが出発の準備をしてました。連休で沢山の人が入るようです。わらじの会3人が大石沢ー戸繋沢へと出かけた後すぐに出発した、
この連休はお出かけ日和とのことですが曇り空です。林道終点から藪の踏み跡を進んで適当に沢に下降した。
予想外に水量が多い、浅瀬を拾いながら遡行する。増水の痕があちこちに見られる。
オオベコ沢を過ぎると、特徴のあるドクロの滝も勢いよう流れ落ちている。4年前の写真と比べると明らかに水量が多い。
 
 
ドクロ滝
  エメラルドグリーンの淵は増水でくすんでいた。左の少し高いところを行く、右側に8m滝が見えるが普通はほとんど水流がないスラブだと思う。岩場から降りると、名所のひとつお函 と呼ばれるゴルジェ帯に入る。。ここまで左側を進んだが右に移ることになるが水流の勢いに負けそう、慎重に渡渉した。お函はU字の棚で快適なところ水量が多いため大分上の壁をヘツルことになった。ゴルジェの中間で左に落ちるスジ状の美滝が一反木綿の滝に変身して見ごたえがある。ゴルジェが終わり開けると、大石沢出会に着き休憩をする。このころから小雨が振り出しザックカバーと雨具をつけた。
歩きやすくなり、紅葉を楽しみながら歩くと、沼ノ沢は無意識に通過して、中ノ又沢出会に着いてしまった。中ノ又沢にかかる滝も幅いっぱいに流れていた。左の高台には小さいがよいテン場があり、薪も残っていた。
この先でシイタケの群生を見つけ収穫した。なかなか立派なシイタケでした。釣りをしていたご夫婦を追い越した。
 
中ノ又沢出会の滝
 
恵み、シイタケ
 
お函ゴルジェの中間の滝
下の写真と比べると
水量の多さがわかる
 
中間の滝(2007年、10月)
同じ場所で撮影

大滝
 
右に20mの滝持つ枝沢が合うとその先には大滝が2段滝の姿で見える。1段目の釜で試しに松井さんが竿を出すと5秒で28cmイワナがかかった。禁猟時期なのでリリースする。釣りをしていたご夫婦が先に行った。
1段目手前の右壁から2段目も一緒の巻く、踏み痕はしっかりとしてステップになっている。
滝ノ又沢出会の手前で2箇所テン場があり、さきほどのご夫婦のザックが置かれていた。出会の左岸の広い一番よい場所確保したが後から来る師匠のために場所を譲って滝ノ又沢左岸にテン場を移した。少し下草を刈り取りいいテン場に出来た。滝ノ又沢の偵察に行くとすぐ先に10mと6mの滝がある。最初の滝は水を被る感じでやや気後れをするところでした。滝つぼで25cmを吊り上げた、リリースした。天然シイタケは美味でおいしくいただきました。。対岸には師匠グループの焚き火が燃え上がる。我らも答えるように炎を上げた。川面に映る十三夜の月を眺めながらのビールはまた格別でした。
 
 
テン場
 
滝ノ又沢、最初の滝
10月9日
夕べは結構寒い夜でした。残った焚き火を燃して、暖をとりながら朝食を済ませる。7時に出発、対岸の師匠に手を振って挨拶して滝ノ又沢に進んだ。最初の滝は昨日偵察済みで水を被る覚悟だったが、水量が少し減ったため肩口に被った程度で超えることが出来た。しっかりとしたガバがあるので助かりました。すぐに沢は左に曲がるところに6m滝、簡単に越えた。
引き続き、8m滝は中央突破、水が冷たく登り終えると手がしびれていた。
後はきれいなナメ床の沢になって1〜2m滝があるだけ、紅葉を楽しみながらのんびり歩く。紅葉はまだ早いのか赤が少ない感じです。平凡な河原に変わると二俣に到着です。左又を行く。イワナが走る、魚影は濃い、
ちょっとした落ち込みで竿を出すと小さいがすぐ釣れた。
キノコ探しに時々藪に入り込んでみたが成果はない。
源頭に近くなり3mほどの階段状の滝が3個ほど現れる。黒い苔がつく逆層の階段はよくすべる。アクスルソールには要注意だった。この先は水量の多いほう進むとやがて藪になる。25分ほど笹薮を漕いだが濃いものではなかった。
登山道に出るとシラビソの幹に赤ペンキのマークがありました。釣り人がマークしたらしい。
 
 
滝ノ又沢 中間部のナメ
 
滝ノ又沢、奥の滝
黒苔、逆層、よく滑る

滝ノ又沢8m滝
 

ブナの登山道
 
曲崎山にピストンしたい気もあったが疲れたのと、展望のない山だと言われているので、やめた。
すばらしいブナ林の登山道は明るく歩きやすい、ただ登りは緩やかでもきつい。ブナ、ミズナラの大木を見つけてはキノコ探しに走るが今年は不作らしく見つかるのはブナハリだけでした。
大白森山荘へ登るところでとガイドさんと女性二人が降りてきました。大白森避難小屋は登りの途中に建っていて一階はストーブとベンチ、2階が泊まり用ですが6−7人でいっぱいの小さな小屋でした。水場は小屋から登山道に添う沢にパイプが設置され流れていました。まだ誰もいません、早速、ストーブを 焚こうと薪を集めて帰ってくると2人が到着した。ストーブに火がつき、ビール
を飲もうとしていると、10人の団体さんが到着した。一階を明け渡して2階で2人組と一緒にビールで乾杯した。
この二人はガイドさんと中年のおばさんで、気のいいコンビでした。ガイドさんが収穫してきたナメコで味噌汁をご馳走していただきました。翌日も同じコースを前後しながら歩くことになり、親しくさせてもらいました。。
10人組みは栃木矢板の山学会で、2階に2名、外階段の踊り場に1名、残りは1階の土間に寝ました。

大白森避難小屋
 
 
大白森の湿原
10月10日
朝方は冷え込みました。ラジオの天気予報は秋田の日本海側は午後から雨との予報です。
ラーメンを朝食にして、最後に小屋を出ました。山荘から登りきると突然、草原と木道が出てきて、大白森山頂です。この付近全体に山頂部が開けた湿原になっているのが特徴のようです。関東森、葛根田大白森の台地、小モッコ岳の尖がり、三ツ石山の岩の山頂、滝ノ上温泉の煙と見えています。岩手山が半分見え隠れする。乳頭山〜秋田駒ケ岳へ緩やかな山並みが連なる。こんな眺めの草紅葉の湿原は癒しの空間でした。
小白森の山頂も湿原、こちらのほうが小さめですが、周りの木の紅葉と地塘もあって目を楽しませてくれる。
樹林の中を歩くが湿地でぬかるみが多いのには閉口した。幸い沢靴なので濡れることは気にならないだけよい。ガイドさんは長靴です、さすがです。
蟹場温泉への分岐で休憩をした。田代平分岐で再び休憩をした。
雨も降りそうな雰囲気なので田代平は諦めて蟹場温泉に下った。ガイドさんたちは田代湿原を見て下るというのでここでお別れした。
 
 
小白森の湿原と
秋田駒ケ岳
 
孫六温泉
蟹場温泉のところに下り、大釜温泉のバス停に濡れた靴、スパッツを干してから孫六温泉に行った。鄙びたいい温泉だ、時間が中途半端のためかお客さんはまばらでした。
石鹸の使える風呂で頭を洗い、黒湯に移った。こちらは食事どころまあって観光客も多くいました。
白濁の露天風呂を楽しみ、バス停に戻るころにはポツリポツリと雨が降ってきた。山はもっと早く振り出したと思うといいときに下山した。バスが出発するとき分かれたガイドさんの2人組みが下りてきました。バスで田沢湖駅にでた。盛岡で途中下車して、駅前のぴょんぴょん舎で名物の冷麺と生ビールで無事の下山を祝して乾杯した。盛岡始発のやまびこはちょうど臨時だったこともあり自由席も空いていました。
遡行記録の少ない滝ノ又沢に行けたこと大白森、小白森の湿原が見られたこと、いい山行でした。今度は大石沢、中ノ又沢をのんびりと歩きたい。八幡平ー乳頭温泉は意外と沢山の人が入っているのに愕きました。

 
冷麺