久住山ー大船山   平成23年3月18日ー19日  TOP  BACK

コースタイム
3月18日 牧ノ戸峠10;00〜久住別れ12;00〜久住山12;40〜中岳13;40〜15;40法華院温泉(泊)
3月19日 法華院温泉6;15〜大船山8;40〜10;35法華院温泉11;00〜スガモリ越分岐11;45〜久住別れ13;00〜14;55牧ノ戸峠=道の駅阿蘇(泊)

 
牧ノ戸峠に向かう途中
九重連山を遠望
私の山旅も昨年の暮れから九州にまで手を広げることになった。暮れの韓国岳と霧島山に引き続き今回は久住山と阿蘇山と由布岳を目指しました。大震災後、一週間なるところでしたが福島原発の事故のため世の中は騒然と先が見えない状態です。17日の夕方羽田空港から大分に向かった。羽田空港へのアプローチも平常の時間で到着できたし空港も混雑もなく大分に着くことができました。飛行機の一人旅は10年以上前で、初めてに近い記憶である。かなり早めにいって搭乗手続き、手荷物預けをして余った時間は展望台で時間を費やした。
到着が30分以上遅れたため大分市内の山渓さんでガスボンベを調達する予定ができなくなりました。
明日の宿の法華院温泉に問い合わせたところガスボンベを売ってもらえるとのこと、一安心です。大分駅前のグリーンリッチホテルに一日目は宿泊しました。
18日は早朝、電車で湯布院駅に向かい予約しておいたレンタカーを借りて登山口の牧ノ戸峠に向かった。途中、九重連山が一望できる展望台で休憩したらフキノトウを見つけたので少しいただいた。
牧ノ戸峠は大きな駐車場とお土産屋さんがあり、登山準備をしている人も5〜6人いました。舗装された登山道で沓掛山まで意外と急坂でした。ベンチのあるところからは由布岳の双耳峰を眺めながら、最終日はあの山に登る予定でたのしみです。山腹はまだ多くの雪が積もっていますが登山道は解けた雪で泥道となって歩きにくい。特徴のある三俣山を眺めながら歩くと、扇ヶ鼻分岐に到着し、休憩をする。
 
 
上り始めてまもなく見る
由布岳の双耳峰

久住山頂
三俣山を背景に
 
星生山の分岐を過ぎ西千里浜の平地に入ると道は田んぼのようになってきた。できるだけ端を歩くが靴は泥だらけです。前方には久住山の尖がりが見えてきて久住別れの避難小屋に着いた。星生山の方向には煙が勢いよく吹き上げているのが見える。中岳との分岐からはガレ場の道を登り山頂に着く。岩陰で5人のパーテーが食事中でした。
360度の展望を楽しむ、特に明後日に上る予定の阿蘇山と根子岳を興味深く眺めた。外輪山越しには雲仙普賢岳も見えています。中岳の分岐に戻りひとつ尾根を乗り越えると御池に着く。一部は解けかけているがまだまだ凍りついたところが多い。中岳山頂は誰もいません、九重連山では一番標高が高い、いや九州本土で一番高いとマップに書かれているが人気は久住山に譲るようです。360度の展望を独り占めです。三俣山の丸い3個のこぶとちょっと尖がりを持つ大船山その間には、坊ガツルのカヤトの湿地帯が広がる。奥には阿蘇連山、根子岳が鎮座して雄大な眺めです。
 
 
中岳山頂
大船山を背景に
 
硫黄山の噴煙
まっすぐに立ち上ぼる硫黄山の噴煙を眺めながら南の稲星山方向へへ急な道を下り鞍部の平地に着いた。ここから北に沢道を下るのですが沢筋の雪渓には踏み跡ははありません。岩にペンキで白口谷の矢印がありこの谷に間違えないことを確認して雪渓を少し下るとトラバースの登山道が見えてきてほっとする。残雪を踏み抜くと膝までもぐるし、ブッシュが邪魔するところもあってそれなりに苦戦しながらの下りでした。沢を2度ほど超えると落石のため迂回路の案内板で沢に下りた。ゴーロの迂回路が終了すると坊ガツル湿地のカヤトがすぐ眼下に見え、法華院温泉の建物も見えるようになった。このあたりも腐った残雪ガ多く、足をとられながら下った。下り切ると鉾立峠への看板が立ち歩きやすくなる。 すぐ温泉に着いた。山小屋を予想していたが立派な温泉宿でびっくりです。受付をしてガスボンベを買った。部屋は6畳ほどの個室で石油ストーブが置かれていて最高の山小屋です。本日3組が宿泊で自炊は私一人とのこと、自炊部屋も水道、自販機あり20人は入れるところでした。まずは温泉に飛び込み汗を流す。湯船から明日、登る大船山が眺められ最高の温泉です。
途中で収穫したフキノトウを入れた味噌汁と大分駅で買った炙りさば寿司、ハムと缶ビールで一人乾杯をしながら夕食にした。
 
白口谷下山道
藪が邪魔する
 
下山終了も近い
坊ガツル湿地のカヤト
 
大船山の肩、十字路から見た
大船山
3月19日、5時少し回ったところで起きだしてフキノトウ入りの雑炊とさば寿司の残りで朝食を済ませて、宿を出た。上空は厚い雲に覆われ、暗い感じの朝です。避難小屋の手前のテン場に一張りのテントがあった。広いカヤトを庭のようにするテントはどんなものだったでしょうか。夕べお風呂であった人が今日はテン場は一人ですと話しをしていたからきっとあの方だろうと思いながら通り過ぎた。まだ新しい避難小屋の奥に大船山と平治岳登山口があり、平治岳への道を見送り直進する。ブッシュの道を少し登ると開けた高台に出て振り返ると沢の押し出した湿地帯扇状地が広く延びる姿がよくわかる。山の中腹より上は雲に隠れている。再び潅木の道を直登して大船山の肩の広場に着いた。直進は米窪、左が大戸越の標識が立っている。ここは風が吹き抜けてとても寒い、天気がよいときはいい見晴らしだろうと思う。右の尾根を登ると大船山避難小屋が潅木の中に建てられていた。この付近から登山道の雪が多くなり最後の登りは凍りついた斜面だったのでアイゼンをつけて登った。潅木がザックに引っかかり歩きにくい登りでした。山頂は濃いガスのため標識が見えるだけで視界がありません、展望もあきらめ標識をカメラに収めて早々に下山をしました。
 
 
濃霧の大船山山頂

キャンプ場で見つけた
マンサクの花
 
テン場に下りて、上るときは気がつきませんでしたが、マンサクの花を見つけ早春を感じました。テントを張っている人がたくさんいました。法華温泉の炊事部屋をお借りして早めの昼食を作っていると大勢の人が入ってきた。聞くと坊ガツル湿原の野焼きのでボランティアでお手伝いに来たそうです。テントを張っていた人もその関係のようでした。 
温泉小屋を通り抜けて沢沿いの道を登り、大きな堰堤を過ぎ山道に入ると雪道となるが腐れ雪で歩きにくい。何箇所かの雪渓のトラバースもあるがしっかりとステップがあるためアイゼンはいらない。しばらく登ると北千里浜の広い平地に出るがガスで見通しが悪くなった。黄色のペンキマークを頼りに進む、たまに対向者が来ると急に現れるのべびっくりしたりする。スガモリ越への分岐を過ぎると一面積雪となった。ゴーロの登りにかかったころ霧が時折切れるようになって北千里浜の光景が見えるので岩陰に座り込み休憩をした。登りきると昨日と通った久住別れに到着した。登山者も一気に増えて賑やかになった。
泥道を難渋しながら牧ノ戸峠に帰りついた。この日は一日展望には恵まれませんでした。
阿蘇スカイラインを走って黒川温泉よってみたが混雑していたので諦めた。宮路駅近くのかんぽの宿阿蘇で温泉に入って、宿泊地の阿蘇駅前の道の駅阿蘇に向かった。コンビニも目の前で車泊には絶好の場所ですがレンタカーが狭く、シートがフルフラットにならないため熟睡できませんでした。

 
ガスの切れ間、垣間見る
北千里浜