小出俣山     平成23年4月17日  TOP  BACK

コースタイム
駐車場5;10〜千曲平橋6;00〜黒岩8;10〜9;50山頂11;00〜14;15駐車場

 
千曲平橋手前
カツラの大木
今年、2月に谷川岳に登った。そのとき眺めた俎ーの荒々しい山稜と阿能川岳と小出俣山を結ぶ尾根を印象深く眺めた。小出俣山から俎ーと谷川岳を眺めるという思いを募らせたがなかなか実現できないまま4月になってしまった。このところ暖かい天気が続いていたが日曜日は冷え込むとの天気予報に残雪の藪にはよいだろうと出かけることにした。歩き出しを早くしたいので前夜出発して川古温泉の駐車場で仮眠した。4時ころ隣に車が止まって起こされ、暗いが起きだして車内で朝食とお茶を飲む、隣の人も小出俣山だと言って出て行った。少し遅れて出発した。
林道にはゲートがされているが横から抜けた。肌寒いが歩くには丁度よい、赤谷川発電所の貯水池が出てくる。金網の向こうには育ちすぎたフキノトウが見えていた。残雪も多くなってきて、林道がY字に分かれるところから沢に沿って下る。沢水は雪代でにごった水が勢いよく流れている。川原にカツラの大木が目に付くと、ヘアピンカーブで千曲橋を渡り少し登ると林道のはじめから付けられていた、何かのイベント用のナンバー が31のところで杉林に踏み込む。オゼノ尾根は急登だが雪もなし、藪も薄く歩きやすい感じのいい雑木尾根です。
まもなく雪も見られるようになるが早朝出発の恩恵で、適度な硬さの雪はアイゼンなしでも快適でした。
 
オゼノ尾根の最初
 
クロベと黒岩の難所
阿能川岳への稜線に朝日があがってきた。周りを見るとあちこちにマンサクの黄色の花が見られた。背後に吾妻耶山の台形峰が見え出したところで最初の休憩をするとともにアイゼンを装着した。 
左側にブナの木の隙間から三尾根岳への尾根が雪をつけへ険しい白い稜線が小出俣山に向かって伸びる。オゼノ尾根も一層急になるとクロベ林の黒い塊が現れた。3個くらい岩とクロベを巻いて進む最後の岩場は右の急斜面をトラバースした。このルート一番の危険場所でした。超えたところの大木の根元で太巻きすしを食べて一息入れる。
一面ブナの疎林に変わり、明るくなると一層急な斜面になる。

ブナの疎林
急登です

振り返ると
霧氷と赤城山、吾妻耶山、小持山

 
さらに登ると森林限界の
雪原の斜面となった。俎ー山稜が期待通りの荒々しい姿を見せた。阿能川岳は下に見えるようになった。小出俣山も見えてきてテンションはあがるが足が上がらないため、頻繁に立ち止まる。そのたび、振り返り、赤城山、吾妻耶山、小持山、榛名山、その後方には富士山も見えるではないか、さらに西には八ヶ岳、浅間山の白い峰とこの景色に励まされるようにし先にと進む。晴天の青空に日がまぶしい、きてきらきらと光る潅木の樹氷を下から仰ぎ見る青空がすばらしい。サングラスを忘れたことを後悔する。
小出俣山頂が見えてから遠く厳しかったが山頂の広場に出るとると、眼前に谷川岳〜平漂山の主稜線が一気に飛び込み、しばらくザックをおろすのを忘れて立ちすくんでいた。先行した人はアマチュア無線のアンテナを設置していた。

 
 
森林限界
左に小出俣山の山頂が見えてきた

頂上直下で
俎ー山稜と谷川岳
 
 山頂は気温は零度、たまに吹く風はとても寒いが展望日和です。360度の展望、まず、カメラで一周ぐるりと写してから落ち着く。もっとも気になり見たいのが赤谷川の源流部です。沢をやっていたとき入ってみたいと思っていたがいまだできていないところで、一面真っ白な雪に埋められた谷は手前の俎ー山稜と比べるとなんと穏やかなことか、残念ながら回り込んだ先は見えない。仙ノ倉山の北尾根から落ちるシッケイ沢の斜面が見える。ここも毛渡沢から3回挑戦しては撤退しているので興味深く眺めた。山スキーにはよい斜面に見える。平漂山から三国山に下る尾根がとても気持ちよさそうに伸びていて、近いうち歩きたい候補にする。1時間以上、山頂にいたが無線屋さんの交信はやまず静かな山頂とはならなかった。まだ続くようなので挨拶して先に下山を開始する。
下りで見る斜面はとても広い、目の前も開けて実に爽快な気分だ。立ち止まっては眺めなおしてゆっくりと下った。気温が上がり軟雪となって登りより歩きにくい。樹林帯に入ったところで5人のグループが登ってきました。その後は誰にも会いませんでしたので今日の登山者はこれだけでしょう。川古温泉に立ち寄ってみた(1000円)とちょっと高い。露天風呂は混浴で4人先客がいた。女性がいるのでゆっくりくつろげることもなく内風呂でのんびりと汗を流した。
このところ2回はハイキング山行だったため、久しぶりに山登りの感触でした。
 
赤谷川源流の谷筋
 
万太郎山
 
仙ノ倉山、平漂山