五竜岳ー唐松岳 平成24年7月15日ー16日 TOP BACK
コースタイム
1日目 神城駅6:05〜テレキャビン乗り場6:40=展望台7:00〜小遠見山分岐8:15〜11:30五竜小屋13:10〜14;15五竜岳15:00〜15:50小屋
2日目 五竜小屋6:00〜8:00唐松頂上山荘8;10〜8;15唐松岳〜頂上山荘8;50〜リフト乗り場11:10=11:45インフォメーションセンター
テン場となった自転車置き場 屋根付きで雨でも快適 |
7月14日 海の日が来るといよいよ夏山シーズンの到来です。今年はまだ梅雨前線が居座り九州は大雨が続き被害が出ています。連休の天気予報も東北は雨模様で 、本州の中央部付近が比較的晴れマークが見られます。それも前線の位置が変わると天気も大きく変わりそうです。 前夜、新幹線で長野に行き、八方行きの特急バスに乗る。一ヶ月ほど前に八方尾根に行ったときと同じルートです。 長野駅を19時35分の最終バスに乗り、白馬五竜バス停で降りた。5分ほど歩いて神城の駅に着く。ここで駅寝の予定です。 最終電車は10時半ころでまだ1時間半ほどある。駅舎はきれいで寝るには良いのですがまだ電車待ちの人がいる。田舎の駅はこの時間はほとんど人がいないのが普通だがペンションなど宿泊施設が多いためか人が出入りする。そこで駅横の自転車置き場にテントを張って寝た。屋根付きコンクリート床のテン場は快適です。駅のトイレと水を使わせてもらう。夕食は長野駅で済ませたのでビール一冠ですぐに寝た。 薄い夏用シュラフで丁度良い気温で熟睡でした。 |
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テレキャビンとおみ駅 |
7月15日 雨のち曇り テントから顔を出すと霧雨が降っていた。屋根付きテン場で濡れることもなくすんだ。 テントを撤収して駅の外ベンチで朝食のラーメンを作っていると5人ほど電車から降りてきた。新宿を23時50分ころ出発して神城駅に5時半に着く臨時列車のムーライト信州号だそうです。利用価値がありそうです。 小雨が降る中をテレキャビンの駅まで歩く。洒落たペンションをいくつも眺めながら車道を緩やかに登るとエスカルプラザという大きな施設に着き、ここを通り抜けると、白馬五竜テレキャビンとおみ駅に着いた。この連休は6時半から運行している。すでに20人ほどが並んでいた。 キップを買う前に登山届けを書かされた。 テレキャビンの片道を買おうとしたら「その先リフトに乗り継ぐとさらに上まで行けます」といわれ即、それでお願いしますといった。 「テレキャビンと展望台リフトで1400円です」と言ったが我輩のザックを見て「お荷物は10kg以上ですか?」と聞いてきた。「分かりません」というと計量機で計ってくださいというのでザックを載せると15kgだった。荷物料金200円加算で合計1400円を支払った。 どうも雨用のザックカバーが大き目のを被せていたため大きく見えてしまったらしい。ちなみに、もし5kg分を手に持ったらOKですか?と聞くと「そうされる方もいます」と同じことを考える人もいるものだ。この加算料金は体重には加算されないようだ。 アルプス平でアヤメの花畑をすこし下ってリフトに乗り継ぎ、展望台まで標高1500mくらいまであげてもらっただろうか。 |
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アルプス平 あやめの花畑を見てリフトに乗り換え |
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地蔵の頭 |
先行者が列を成して階段道を登っているのが見える。しばらく待ってから歩き出した。小遠見山まではトレッキングコースになっていて花名の案内板があり参考にしながら歩く。地蔵の頭は展望台らしいが全く見えません展望写真の案内板で見たつもりになる。しっかりとした階段で見返り峠、一ノ背髪、二ノ背髪と過ぎ小遠見山への分岐に着くと、もう五竜から下山してきた人に会った。 雨のため展望より足元の花を見るようになる。アカモノとゴゼンタチバナのが多く見られる。大遠見の手前付近から雪渓が出てきた。 ムラサキヤシオツツジの紫色が鮮やかに感じる。アオノツガザクが雨に濡れてより清らかに見えたりもする。 何箇所か小さな雪渓を登る、いずれも緩い傾斜で苦労もなく通過できる。最後はちょっと急斜面の雪渓のトラバースだがこれも階段状にステップができているので見た目より楽にクリヤーできた。白岳を巻くように陵線出る。
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白岳直下 最後の雪渓に向かう |
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五竜小屋とテン場 一番手前が我が家 |
シナノキンバイ、チングルマ、アオノツガザクラ、ヨツバシオガマが咲く尾根を行く。キンギンヒョウタンボクの潅木もあった。 目立たないがミヤマクロユリの花もみつけた。下に赤い屋根が見えると、唐松岳への分岐で、もう五竜小屋です。 雨のおかげで暑さか幾分空かなかったのか予定より早く到着です。 小屋の入り口には本日は宿泊客が多く、一人に一畳はないかもしれませんと張り紙されていた。テントの申し込みを済ませてちょっと休憩をする。テン場はまだ5張りほどで空きが沢山あります。西斜面に階段状のテン場は風が強く当たるところで風にあおられながら苦労して設営をした。隣に来た女性2人が偶然、同じアライテントで、3張り同じ物が並んだ。雨はやんだが、五竜岳はガスに隠れたままです。 2時間ほど様子を見ていたがあまり変化がないし、思い切って登ることにした。 ガレ場の道を歩いているとウルップソウを見つけた。もう終わりだと思っていた花を見つけて感激です。 岩場を登り、狭い山頂に立った。40分ほど粘ってみたが毛勝三山付近が見られただけでした。 明日の展望を楽しみに小屋に戻った。 夕方、6時ころになって雲も漸く薄れ、空が明るくなると五竜岳がすっきりと見えてきた。テントから正面に毛勝三山と右側に駒ケ岳、僧ヶ岳が眺められ、風景を肴に飲むビールは格別です。小屋は大混雑、やっぱりテントにして良かった。 明け方まで強風がテントをたたき熟睡を妨げた。 薄い夏用シュラフとインナーでさほど寒くはありませんでした。
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毛勝三山をバックに 五竜岳山頂 |
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朝日を受ける 五竜岳 |
7月16日 曇り時々晴れ 下界は猛暑 携帯の電池が切れて目覚ましがならなかったが回りの物音で時間通り起きた。小屋に水取りに行く(1リットル、100円)、小屋の従業員にお天気を聞くと朝方濃霧のち曇り時々晴れと教えてくれた。雨がないだけ良しです。 6時にテン場を出た。 小屋から少し登って振り返ると五竜岳が朝日に照らされている。まだ30張りほどのテントが小さく見える。 遠見尾根の分岐を過ぎると、ヤセ尾根の先に唐松岳が聳える。八方尾根も見えていて、今日のルートが見渡せる。 ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマ、タカネミミナグサなどの花畑を楽しめる快適な陵線を行く。ミヤマダイコンソウが斜面を黄色に染め、一斉に風になびく。陵線は強風のため手ぬぐいで頬被りをして帽子が飛ばないようにして歩く。 北に移動するたび、立山連峰の中心が現れ始める。剣岳が見えてきた。テン場では威張っていた毛勝三山が見劣りするようになった。 湿地部になると花が変化する。キヌガサソウ、サンカヨウ、ツバメオモトと大型の花が迎えてくれた。あまりにも端正なキヌガサソウはちょっと哀れを感じる。
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唐松岳ー八方尾根 本日のルートを見渡す |
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剣岳、別山が見えた このあとは雲に隠れてみることがなかった |
剣岳の先に別山が大きな雪渓を従えている。大黒岳に向けての鞍部からは雄山、薬師岳も見えてくるが山頂部が雲に隠れてしまった。 雲海で展望のなかった東側に浅間山、四阿山が姿を現してきた。大黒山への岩陵を登りはじめる。鎖場をいくつか通過して最後の岩陵尾根を乗り越えると目の前に唐松頂上山荘が現れた。唐松岳の山頂の人も見える。 ハクサンイチゲの花に迎えられて唐松小屋に到着した。 一休みして空身で唐松岳に向かう。 山頂は風が強い、期待した剣岳方向はすっかりガスのなかです。それでも、不帰ノキレットのすさまじい切れ込と尖峰は迫力がある。その奥の白馬岳は山頂に雲がかかる。妙高山、火打山、焼山、雨飾山が雲間に見えていたのがラッキーでした。 五竜岳をバックに写真を撮って下山した。小屋に戻りベンチで小休止をして八方尾根に下る。
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唐松岳 五竜岳をバックに、強風です |
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ガスの切れ間に 不帰ノ峰々 |
八方尾根の下り初めがやや急な岩陵帯のヤセ尾根ですがここを過ぎるとあとは快適な登山道です。 ガスの切れ間に不帰ノ鋭い峰々が圧倒する。丸山ケルンには沢山の人が休憩していた。 夏道の間に残る雪渓を拾うようにして下る。 雪渓に乗ると涼しくなり気持ちがいい。雪渓が終わるころになるとサンカヨウ、シラネアオイ、ハクサンコザクラの花畑に出会い一息つける。 一ヶ月前に登った雪渓は消えて、夏道に変わっていた。 樹林終わると砂礫道の下に八方池が見えてきたイブキジャコウソウ、イワシモツケが花盛りです。 写真を撮っていた人にタカネシュロソウという黒っぽい地味な花を教えてもらった。
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丸山ケルンの下 一番長い雪渓 |
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ガスに霞む八方池 |
八方池の周りは観光客も混じって大盛況です。残念ながら白馬岳は厚い雲に被われていました。 ここまで来ると急に暑さを感じるようになった。 木道は人の列で思うように進みません。リフト乗り場の手前でトキソウとムシトリスミレのかわいい花を見つけシャッターを押す、八方山荘からリフト2本、ゴンドラと乗り継ぎ下界に戻った。 35度はありそうな強烈な暑さだ。インフォメーションセンターに着くと15分待ちで長野行きバスがあったが温泉に入りたい。第一郷の湯へ直行して、汗を流した。枝豆と冷奴、でビールを飲みながら1時間以上インフォメーションセンターでバス待ちをした。 乗客多数のためここから臨時便が出た。満席で長野駅まで乗り降り無しでした。長野市も猛暑、強烈!
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仕上げはやっぱり 温泉です |