五頭山山塊 宝珠山   平成24年4月15日 晴れ 穏やかTOP  BACK

コースタイム
馬下駅9:00〜草水登山口9:35〜大山10:40〜八咫柄山11;50〜12;05宝珠山13;00〜八咫柄山〜赤松荘14;40〜15:40村杉温泉16;50〜17;15奥村杉キャンプ場

 
五泉駅手前
車窓から五頭山塊
先週、鈴鹿の山に行き、思わぬ残雪の山を味わった。残雪山の縦走をもう一度楽しみたいと、今度は雪国、越後の山を縦走しようと計画しました。手軽に登れそうなところを物色し、五頭山が前から気になっていたので挑戦してみることにしました。越後平野の西側に羽越線の車窓から見た山並みは何処だろうと気になっていました。五頭山塊と思われる、阿賀野市、新発田市の人たちが手軽に楽しむ山と云うことはたくさんの人が登っていてトレースすもしっかりあるだろう。
大宮を6時36分のMAXとき301号に乗って新潟駅で快速あがの会津若松行きに乗り換える。待ち時間もなく乗り継ぎが出来るので磐越西線を利用するにはいいと思う。
2週間前にはいわき駅から磐越東線に乗ったのを思い出した。
新津駅を過ぎると田園の向こうまだ白さが目立つ五頭の山並みが見えます。馬下駅(マオロシ)には9時に着く。新幹線の威力で2時間半で着いてしまった。無人駅、降りたのは一人だけです。駅前の「はいだ山荘」が目に留まったが果たして宿なのか分からない。駅前を行き、すぐ左に折れる。立派な屋敷が並ぶ、昔ながらの街道筋の雰囲気がうれしい。踏切を渡ると阿賀野川の大河を渡る。雪代のためか濁流が恐ろしいように川幅いっぱいに流れている。
対岸の国道を下流に向かって進むと駐車広場のあるところに登山口らしき建物が見える。なんとなく民家の庭先の雰囲気です。近寄ってみると、登山届記帳所と案内板がありました。鳥居のようなゲートもありました。
草水(クソウズ)登山口〜宝珠山までコースタイム2時間30分と記されていました。
いきなりの薮道でほとんど歩いた気配がありません。休み石の案内標識まで来ると道もはっきりとしてきました。
 
 
草水登山口
ゲートと登山届記帳所

残雪はこんな感じ 
足元にキクザキイチゲとイワウチワの花が咲いていました。イワウチワはまだ咲き始め、少しだけです。送電鉄塔の下で一休み、まもなく登山道にも残雪が出てきて大山に着きました。振り向くと管名山、大蔵山が登ってみたくなる立派な容姿を見せている。
途切れ途切れだった雪も雑木林一面を覆うようになった。木の根元は丸く融雪し地面を見せ、春の訪れを感じる。
上空に飛行機雲が一直線に伸びる、風がないのだろう、しばらくは線は乱れることがなかった。
雪に被われた斜面に笹が見えるようになると尾根に乗ってブナ林が美しい大沢尾根樹林の標識が立つところに着きました。
時々夏道が見えたりもするので一安心していたら、一気に積雪の多いところに突入する。小さな雪庇もできた尾根の先の真っ白な小ピークが見える。潅木の頭がまばらに雪原から飛び出している。夏は濃い藪だろう。残雪のおかげでこの時期だけ快適に歩けると思うと気分も高まります。。
八咫柄山と五頭へ陵線も見えるようになって来た。雪深は続き、時々踏み抜くと腰まで落ち込んだりするが、全くトレースがないところに自分だけの足跡をつけるのは気分がいいものです。
天候良し、展望よし、急斜面も気になりませんという気持ちにさせてくれる。ポールの先だけが見える「かじか清水」に着きました。
 
かじか清水
 
かじか清水の手前で
左の端が八咫柄山

八咫柄山
 
阿賀野川の濁流が下に見える、大分高度を上げました。軟雪に埋もれた潅木は歩いたことで一気に跳ねあがることがある。雪の布団から起きだし背伸びをしているようだ。
急登を経て「つげ平」のピークに着きました。 阿賀野川がやや薄茶けた越後平野に横たわり、先は日本海だろう。
低く黒い山並みは弥彦山だろうか。丸山へ下る尾根が左に伸びているのが見える。薮がうるさくなった尾根を一登りすると八咫柄山山頂に到着です。赤松、丸山からの踏み跡が合流してきた。久しぶりで足跡を見た感じだ。管名山、大蔵山の全体が見渡せる。その裾、奥は会津の方向だろう、もしかして磐梯山が見えるかもしれないと目を凝らしてみたが分かりませんでした。
トレースをたどると石間と書かれたポールのある岡に着く、後で分かるがここから石間に下る尾根が分かれていたのです。
先が見えなくなるような急斜面を下り、登り返すと宝珠山頂です。上り返しの急登は薮の夏道か残雪の上を行くか迷うところです。
山頂にはお地蔵様が2体置かれた狭い岩場で、6−7人のグループが宴会中でした。
 
宝珠山山頂
 
宝珠山で
菱ヶ岳への陵線
山頂からまず、菱ヶ岳への陵線を眺めと、白い大きな峰はまだはるか遠くに見えます。それほど厳しい感じではありません。ただトレースは消えている残雪の道です。
菱ヶ岳付近でテントを張る予定で登ってきたがトレースのない薮と雪道に体力を消耗して、この先トレースのない道を進むのは不安があります。すぐに諦め、赤松山登山口に下山を決め込んだ。山頂は空きそうもないのですぐ下のよさそうなところで食事をしながらのんびり過ごすことにしました。後から来た地元の人と話をすると、草水登山口のコースは最近、地主さんが通行禁止にしたそうです。なるほど、薮だったりトレースがなかったわけです。
その代わり、石間からの尾根を登る人が多くなったとのことです。でも圧倒的に赤松荘から登る人が多いらしい。
山頂の展望写真をとり、石間尾根、草水尾根と赤松尾根を確認してから下山をした。山頂を占領していたグループも同時に下りてきました。石間尾根を歩いている二人を見ました。急峻な尾根に見えます。
分岐の八咫柄山で菱ヶ岳と管名山を見納めて、ヤセ尾根を赤松山に下る。
まもなく、尾根も広がって歩きやすくなる。緩んだ雪道もトレースを外さない限り踏み抜く こともなく快適です。
赤松山で休憩していると山頂を一緒に発ったグループが追いついてきました。山頂には盆栽のような赤松があり山名をあらわしているかのようです。

 
赤松山手前で
五頭山方向を見る

 
宝珠岳で
手前が登った草水尾根
後には管名山、大蔵山

下山した宝珠温泉
赤松荘
 
  残雪もなくなり赤松城山を過ぎて階段を下ると林道に出ました。これを横切ってさらに尾根を下りました。
送電鉄塔を過ぎると公園の遊歩道で赤松荘の登山口に降りました。。ここは宝珠温泉で赤松荘にはバス停もありましたが平日だけの運行です。
車道を村杉温泉に向けて歩きました。交通量も多く歩くには不適な道です。
路傍の杉林にキクザキイチゲの群生地を見つけた。白と薄紫の2種類が広い範囲に咲き、癒しの空間でした。
3分の2ほど歩いたところで五頭山の山並みをデジカメに撮っていると村杉温泉の送迎バスが止まってくれ共同風呂、薬師の湯まで乗せてくれました。退屈な車道歩きだったし疲れていたので大変助かりました。
早速、温泉に飛び込んだ、お客さんが多く洗い場の空くのを待つほどです。
風呂を出て、テン場を探す。温泉街は無理で、五頭山の登山口のキャンプ場にしました。
テン場に行く前にビールを買おうとしたが酒屋さんはありません、缶ビールを分けてもうとホテルに飛び込みんだが缶ビールはなかった。今晩はアルコール無しと諦めました。帰りに分かったがバス停まで行くと物産館のようなところがあってそこに売っていました。風呂上りの汗を拭きながら歩き、奥村杉キャンプ場にテントを張りました。
まだ広場には雪が積もり、トイレも鍵がかかっているため車は入ってきません。きれいな東屋に張らせてもらいました。
安野川が流れていて水には苦労しません。上流には五頭山の一部が夕日に光っていました。
冬用のシュラフでは暑いくらい暖かい夜でした。

奥村杉キャンプ場
 
 
村杉温泉
薬師の湯