鈴鹿 竜ヶ岳ー藤原岳ー白瀬峠   平成24年4月8日ー9日 晴れ微風TOP  BACK

コースタイム
1日目 三里駅6;45=7;30石榑峠(イシグレトウゲ)7;45〜8;45竜ヶ岳9;00〜静ヶ岳10;05〜銚子ヶ岳11;15〜治田峠(ハッタトウゲ)12;05〜14;25藤原岳(展望台)15;10〜15:30藤原山荘(泊)
2日目 藤原山荘6;10〜6:35天狗岩6;50〜木和田尾根分岐7;20〜坂本谷分岐7;40〜白瀬峠登山口8;50〜9;45西藤原駅

 
三岐線で
西藤原駅へ
今年は辰年です。竜の付く山に行きたいと思っていた。ネットで竜ヶ岳を検索すると毛無山塊の竜ヶ岳と鈴鹿の竜ヶ岳がヒットする。残雪の鈴鹿山脈に惹かれるし、藤原岳の福寿草の開花報告も魅力があって、思い切って縦走してみることにしました。最後の一枚となった 青春18キップを使って前日の午後、名古屋まで普通列車の旅です。たっぷり6時間かかりました。カプセルキャビンプチナゴヤ(3650円)に泊まった。カプセルホテルだがロッカーと小さいテーブルが付いた個室のため快適に寝られます。隣の食堂で夕食を食べると泊り客は500円だという、早く寝たいので利用しました。
ワンコインだが十分おいしく、量もありました。
コンビニで仕入れた寝酒を飲んで早めに就寝しました。

1日目
翌朝は近鉄名古屋駅を5時30分に乗るためやや早めに出てファーストフード店でホットドック2個をテイクアウトして朝食とした。近鉄冨田駅でタクシー会社に予約を入れて三岐線乗り換えた。
三里駅で降りてタクシーに乗る計画です。電車であった登山者と話しに夢中になって三里駅を乗り越すところでした。降りようとしたらドアーが閉まって慌ててしまったが、上り電車との交換のためしばらく停車だった。おかげで問題もなく下車することができました。待っていたタクシーに乗った。石榑峠(イシグレトウゲ)までお願いする、予約のときも3500円で行かれますとことだったが話が合わない。峠は最近トンネルができて旧道は通行できないのでトンネルのところから歩く道があるというのです。それでは予定時間をはるかにオーバーしてしまう。下調べでは峠まで車で行って竜ヶ岳に登っている報告が今月見たので行かれるはずです。
そこでトンネルを越えて滋賀県側から旧道に入れるのではと思い行ってもらった。心配しながら石榑トンネルを向けると案の定すぐ右に石榑峠の案内が出てきた。曲がりくねった道で高度を上げて石榑峠に無事着きました。
タクシー代は予定よりはるかに多く6400円かかってしまいました。
峠は大きなコンクリートの柱が2本立ち乗用車がやっと通過できるくらいです。ここは三重県と滋賀県の県境です。一台の車が止まっていたので先行者がいるのだろうと幾分安心しました。。

漸く、石榑峠に着く
 
 
重ね岩
 峠には東近江市の標識と釈迦ヶ岳ー竜ヶ岳従走路の案内が立ている。白ザレの道に入ると、すぐに永源寺ダム雨量観測の小屋を過ぎる。崩壊の激しい岩場には鎖がついているがなくても大丈夫です。ザレの抉れたU字溝道は霜柱が立っていた。雑木を過ぎると開けた斜面に重ね石と書かれた奇岩があり展望が良い。雲もなくすっきりと山並みが見えるが土地勘がなく確定はできません。白く見えるのは釈迦ヶ岳、御在所山だろう。鈴鹿山脈の魅力ある山並みを眺めて先に進む。
笹原にシロヤシロの木?木肌が美しい、斜面には斜めになった木に雪が付いていい景色です。雪の重み耐えた木々がいとおしい。潅木から笹原に代わると陵線にでて前方の眺めが一気に開け竜ヶ岳の山頂に着いた。笹の原に方位円盤がある山頂は妨げる物はなく360度のすばらしい眺めです。遠方より来た旅人を歓迎してくれる最高の日和で迎えてくれた。まだまだ残雪の多い峰は山並みをくっきりとさせている。御在所はもちろん一番目に付くのは御池岳の台状の峰とその白さです。手前にはこれから登る静ヶ岳、銚子ヶ岳と一望できる。
藤原岳は尾根筋は見えるがはっきりとピークは分かりません。
桑名四日市の市街地は霞んでいます。条件がいいと琵琶湖も見えるだろうか?

竜ヶ岳山頂
後は御池岳
 
 
竜ヶ岳より
手前の左から静ヶ岳、銚子ヶ岳、
中央奥が御池岳
右に藤原岳
 
重ね岩で
御在所山を見る
 
竜ヶ岳直下の治田峠分岐@から
藤原岳Sまでナンバーリングがある
竜ヶ岳のすばらしい展望を後に先に進む、鞍部に下ると積雪も多く冬山の様相に変わった。裏道登山道との分岐(治田峠分岐)で静ヶ岳への道にはいると、踏み跡も薄くなったが幸い先行者の足跡があります。この先は危ういトラバースをしたが先行者のトレースがなければ尾根を選んだと思う。トラバースが夏道でトラロープも見え隠れしていたがピッケルがない身では怖い思いをしながら通過した。この先は先行者の足跡は無視して安全な歩きやすい尾根を歩いた。銚子ヶ岳への分岐が見つからないまま静ヶ岳への登りをしていると先行者が下ってきました。
やっぱり分岐は見落としたといっていました。雪山は直線的にピークに向かうことが多いため 夏道の分岐案内は通らないことも多いので夏道を知らないときは注意が必要だと感じる。

静ヶ岳山頂は林に妨害され展望はあまりよくなかった。
分岐を注意しながら下山すると小尾根に向かってトレースがあった。
ここからしばらくはなだらかな尾根でトレースがいたるところに付いている。冬山の道は自分で歩きやすいところを選ぶので特に広い尾根はトレースが錯綜する。治田峠から来た女性二人に会った。
 
静ヶ岳
残雪が多い

銚子ヶ岳
 
竜ヶ岳を下った宇賀渓との分岐部(治田峠分岐)を基点に@空ナンバーリングがされていて目安になる。Fが銚子岳との分岐でした。
銚子岳まではほぼ平坦な道を10分で着いた。山頂で先行していた方が食事休憩をしていた。
この方はここから石榑峠に戻るそうです。シャッターを押してもらって別れました。ここも藤原岳方向が少し見えるほかは林で展望がありません。分岐まで戻り治田峠に向かう。雪が少なくなって下った先が治田峠です。青川峡キャンピング場へは通行禁止となっていました。
治田峠から藤原岳直下まで雪はほとんどありません。迷い尾根と書かれているので慎重に歩く、踏み跡はしっかりしている。雑木林の尾根は陽だまり山行の快適な道です。再び雪が現れたところで直登道と巻き道が分岐していた。左の山腹道を選んだが途中から薮の中を直登して陵線の道に出た。
このため、孫太尾根の合流するピークを巻いてしまった。朝、電車で一緒だった人が孫太尾根を登るといっていたので確認できなかったのがちょっと残念でした。大貝戸の道が混雑するらしく孫太を利用する人が多いと聞いた。
尾根道をしばらく行くと岩ゴロの急登になって、お目当ての福寿草がちらほら見られるようになった。登るにつれていたるところに黄色い花が咲いている。雪の中から顔を出した開きかけが気に入った。
良く見ると小さなセツブンソウも咲いていました。お花見タイムて超スローペースです。続々と降りてくる人がいます。
雪解けのぬかるんだ岩場を上りきると潅木も少なくなって歩きやすくなった。展望台のピークに着いた。

 
 
福寿草
雪が似合う
 
セツブンソウ
 
迷い尾根付近
注意書き
 
展望台
展望台と記されているが藤原岳山頂のようです。一番高いのが天狗岩で付近を総称して藤原岳と呼んでいるらしい。北側には伊吹山の白い峰が見えています。今日、歩いたルートも眺めながら一人満足するのも楽しみです。
笹原の台地のなかに 避難小屋は見えます。雪積もった小池が点在するが夏は水があるのかな?
小屋付近には人もまだ沢山いるので名古屋から来た青年と話しをしながら、山頂でのんびりする事にした。
別れ際に四日市は「とんてき」が名物ですと教えてくれて下っていった。
無風の山頂はいつまでも暖かでした。3時過ぎに小屋に向かうと笹原は見た目きれいですが足元は雪解けの道で泥田のような泥濘です。まだ登ってくる人がいました。4時半を過ぎると人影はなくなり避難小屋には一人だけになりました。1階はテーブルがあって休憩用、2階が宿泊用の部屋になっていました。西日が燦燦と当たりとても暖かです。泊まりは一人で荷物を散らかしても気にすることもなく気楽です。夕食は荷物を少なくするため、さとうのご飯にさんまの蒲焼缶詰で丼飯です。
これだとご飯を温めた水が再利用できて、水を効率よく使えます。湯せんの残りでスープを作り、さらに焼酎の親割り、と重宝します。日が落ちても暖かい夜でした。ビバーク覚悟でテントを背負ってきたが使わなくて快適な夜を過ごせました。避難小屋はありがたいです。
 
展望台で
伊吹山
 
展望台で
今日歩いた陵線
 
展望台から
天狗岩
 
小屋と藤原岳を後にして
2日目
早朝、目が覚めるが真っ暗、白湯を飲んで再び寝た。窓辺が白んできたころに起きた、カップうどんで軽く朝食を済ませて6時過ぎに出発した。風がやや強いが寒くはない、まばらに岩の点在するカルスト台地を行く。早朝のため泥濘はなく歩きやすい。まばらだった雪も一面の雪原に変わり爽やかな雪道を歩く。白瀬峠の分岐から僅かの上りで天狗岩に到着です。
昨日昇った展望台は何の変哲のない岡だと思っていたら、しっかりとした尖頭だったのに愕いた。
御在所山など遠方の山並みは霞んでいる。昨日、見た山並みを想像しながら眺める。
分岐に戻り白瀬峠に向かう、台地の雪道は方向だけ決めて適当に歩く、時々夏未知に出会う。
大きな送電鉄塔の下に着くと木和田尾根の分岐です。斜面には十分積雪があって急なので半分は尻セードで下った。
送電線尾根のため分かりやすい、途中、送電線補修のための小屋らしきものがあった。
坂本谷は通行禁止になっていたがトレースがありました。
 
 
天狗岩で見る
藤原岳
 
送電鉄塔下で
木和田尾根に分岐する
 
天狗岩手前はまだ雪
 
木和田尾根は送電線の尾根でした
202鉄塔でみちが左右に別れていた。右の尾根筋のルートを下った。途中、2本の立ち木の枝に枯れ枝を積んだものを見た。良く意思を積み上げケルンにしたのは見るがこれは初めてです。そこで枯れ木をひり手2本積み上げてきました。
204鉄塔でまっすぐ尾根を下りかけると今までのピンクテープがなく名手踏み跡もない、鉄塔に戻ってみると若干上り返すように矢印マークがありそこから沢スジに下っていた。ここは上りは間違うことがないが、下ってきたら左に戻るように曲がるため迷いやすい。沢の入り口の大木に善とかかれ矢印があった。山口の善長寺を指しているようです。
まもなく、水の流れが出てきたので顔を洗い歯磨きをして休憩をする。杉の人工林を下り、山口排水池と書かれた施設に着くと白瀬峠登山口の案内がある。車2台が止まっていた。

 
沢に下るところ
矢印と立ち木に善の字が
 
白瀬峠登山口
 
作業小屋
 
簡易パーキングふじわら
獣避けの柵を通過して農道を歩く、水路で泥だらけの靴とスパッツを洗いスパッツをぶら下げながら歩く。
きれいなトイレと広い駐車場がありテントも張れそう簡易パーキングふじわらを通り過ぎる。
聖宝寺登山口、大貝戸登山口を過ぎると蒸気機関車を模した西藤原駅に到着しました。
駅の隣のスナックでビールを分けてもらう(駅員さんが教えてくれた)
ホームには古い機関車が2台陳列されていた。終着駅の雰囲気がある。鉄道マニアだろうか3人ほどカメラを向けていた。御在所山しか入ったことがない、ほぼはじめての山域でした。魅力的な山が連なっていました。予想外に雪が多く、竜ヶ岳ー銚子ヶ岳は冬山でした。関東平野よりはるかに豪雪地帯です。
奮発してタクシーを使った分ビバーク無で避難小屋までつくことができ充実した山行になりました。
記憶の薄れないうちに鈴鹿山脈を繋げたいものです。6月になるとヤマヒルが多いとのことやっぱり残雪時期がよさそうです。アプローチが難しいのが問題です。 
 西藤原駅