谷川 万太郎山  平成25年10月21−22日  

コースタイム
10月21日 水上駅9;00=天神平駅9;55〜11;35肩の小屋11;55〜オジカ沢ノ頭12;40〜13;35大障子避難小屋
10月22日 大障子避難小屋5;50〜万太郎山7;00〜吾作新道登山口10;30〜11;15土樽駅

 
白髪門岳、朝日岳を
見て天神平を出発です
10月21日
谷川の紅葉がいい頃かと出かけてみました。水上駅を9時のバスで天神平ロープウエーへ行くと平日だと言うのに乗り場は並んでいた。
高度を上げると色づいた木々が見えてくるようになった。天神平駅の紅葉は予想より色付きが悪い、まだ早いのか、遅いのか分かりません。
大きな白髪門岳、朝日岳を眺めてから歩き出しました。

やや泥濘だが歩きやすい 道です。正面に谷川岳が大きく見えてくると熊穴沢の避難小屋です。
いわお新道への分岐にはロープが張られて、崩壊が激しいため下山の注意書きがぶら下がっていた。

10月も終わりだが蒸し暑く大汗をかきながら苦戦です。服装は寒さに備えてきたのに大誤算です。
そう上、テント泊のザックは重い! 
紅葉もきれいだが赤味が少ないのが物足りない感じがする。天狗の溜り場を過ぎて森林限界に出ると草紅の葉斜面が目立てきた。

肩の小屋で一休みしながらこれから向かう尾根を眺めると南側からガスがわき立ち、尾根を境に止まっている。
その様相は凄みを感じ、痩せ尾根だけが際立って見えるため恐ろしささえ覚える。


谷川岳が見えてくると
熊穴沢避難小屋につく
 
 
オジカ沢の頭へ伸びる尾根
そんな尾根に向かいます。、ここからは一人旅のようです。

痩せ尾根を時々ガスが乗り越えると、ゆく手が急に見えなくなり不安になる。風がないのはあり難い。
振り返ると北方向はまだ明るく、谷川岳オマノ耳、オキノ耳が笹原の上に見える。こちらから見るとはっきりしたピークでない。
万太郎谷への斜面は下のほうで紅葉が見られる。

行く手のガスが切れると、その尾根は危ういまで細く伸びている。オジカ沢ノ頭の
近づくと、尖った岩陵は巻くように上り下りし、クサリの助けを借りながら歩いた。濡れた逆層の岩場は気を使いました。この当たりでガスの切れ間に鋭い俎ー山陵が見えた。

オジカ沢ノ頭を過ぎるとオジカ沢避難小屋がある。小屋というもののドラム缶の大きいのを転がしただけで2人が寝るのが精一杯です。
ここから鞍部に向かって笹道を下る。広い切り開きで歩きやすい。
ゆるやかな赤谷川の源流は癒しの空間です。
笹の緑に黄色い草紅葉が程よく織り成し、模様を作り出している。その先にはゆるやかに流れる赤谷川と滝が見えている。

いつかここを遡行して見たいと思ったがもう無理だろう、だが、こうして眺めるとトライして見たい気持ちになります。
小障子ノ頭を過ぎると間もなく、大障子避難小屋です。少し早いがここで泊まります。
ドラム缶の小屋だがここは5人くらいは泊まれる広さがありました。
誰も来ないので小屋内にテントを張り、濡れた衣服を干してコンロを炊き乾かした。

 
 
オジカ沢の頭手前で
俎ー山陵が見えた、険しい
 
赤谷川の源流

霧雨の万太郎山
 
10月22日
夜は強風が小屋をたたいた。目覚めると濃霧と霧雨と風が出だしから気持ちを鈍らせる。大障子ノ頭は直ぐに着いた。
カヤの葉を倒すように風が吹きつけえる。滑る岩場を慎重に歩くと土樽への分岐に出た。5分ほどで万太郎山に着くが霧雨の中だった。仙ノ倉に行きたかったがこの天気では諦めるほうが無難と山頂の写真だけを撮り、引き返した。吾作新道は急で見下ろすと迫力がある。
右に万太郎谷、左に毛渡沢と懐かしい思いが甦る。

万太郎は永沢氏と苦戦しながら谷川岳にたどり着き、小屋で管理人の森下さんに温かい紅茶とチョコレートを頂いたし、
毛渡沢のシッケイ沢ではマイタケを見つけ遡行中止して重いマイタケを持ち帰ったこともあった。
苗場山の台地が顔を見せてくれた。

1600mくらいになるとガスが切れて明るくなり、湯沢の町も時折見えるし何よりも紅葉が見ごろの道に変わったのがうれしかった。
振り返ると万太郎がなんとすばらしい、岩場の急斜面が絵に描いたようにすらりとしている。立派なピラミッドだったのです。

紅葉で見られる色はすべて揃っているのではないか、といううほどさまざまな色が一面広がる。
落葉までのほんのひと時の山の賑わいは寂しくもあり、心を打つ物がります。

ナナカマド
苗場山を垣間見る
 
 
万太郎山を振り返る
全山紅葉

足拍子岳の尖峰
 
船窪から湯沢方面を眺めると、足拍子岳、荒沢山、飯士山とピラミダルな山が見下ろせる。
岩原スキー場が 飯士山の斜面に広がっている。
尾根を外れて樹林に下る。展望はなくなるがきれいな紅葉が続く、ダケカンバの大木の色合いが見事だった。
林道に出るとススキの穂が無事の下山を迎えてくれた。
関越自動車道の下をくぐり橋を渡る。工事車両が時折通過するが晩秋の爽やかな空はすばらしい。
陵線の雨は嘘のように晴れている。土樽駅には茂倉岳から下山した人がいて、山話をしながら1時間を過ごした。
水上駅でビールを買って今回もいい山行だったと喉を潤すのでした。

ブナ