高ドッキョウー青笹山(敗退)  平成25年3月10日ー11日

コースタイム
3月10日 板井沢バス停12:00〜樽峠登山口12:45〜樽峠13:40〜15:20高ドッキョウ(テント泊)
3月11日 高ドッキョウ6:30〜徳間峠7:15〜田代峠9:40〜青笹山2230m(撤退)10:40〜田代峠11:10〜大平バス停13;15〜14:10西河内小学校バス停14:32=但沼車庫 

 
但沼車庫バス停で板井沢行きに乗り換える
 3月10日

先週、青春18キップが使用期間だと知ったのでこのキップを使用して出かけた。先週も貫ヶ岳ー青笹山のルートも考えたが適当なテン場がないこともあって見送りました。そこで今回は静岡側からのアプローチで行くとバス時刻の関係で出だしが遅くなり高ドッキョウで泊まれる。いつもより家をでるのが遅くてなんだか山に行く気分が盛り上がりません。東京駅を7;40の熱海行きに乗る予定でしたが一本前の7:24発の伊東行きに乗れた。これが幸いしたのです。
途中、強風の影響で電車が送れて熱海で何とか予定の電車に乗り換えられた。東京駅を予定の電車に乗っていたら興津駅でのバスに乗り遅れていた。遅れたら今回のルートは諦めでした。興津駅で但沼(タダヌマ)車庫行きのバスに乗り、終点で板井沢行きに乗り換えて板井沢に着いたのが12時を過ぎていました。バス停で運転手さんが午後から雨が降るよといっていた。雨の予想はなかったのでビックリした。

樽川の沿い195号線を歩くと強風のため夏みかんが何個も道路上に転がっていた。
一番よさそうな物を一つ拾ってザックに収めた。集落の最奥で梅林が満開、春の香りがしていた。ここには平治ノ段へ林道経由90分の案内を見つけた。長閑な道の両脇にはお茶畑が続き静岡の雰囲気いっぱいです。
樽峠、平治ノ段への登山口に着く、地元ナンバーが3台止まっていました。

樽峠登山口
登山道は茶畑に下る 

樽峠のお地蔵様 
 茶畑のところで昼食をし、腹ごしらえを済ませていよいよ登山道に入ります。しばらくは沢に沿って登り、沢を離れると間もなくヒュッテと書かれた案内に着く、昨年の1月に登った折に寄ってみたが個人の持ち物だったようです。
枝沢を渡るところにヒュッテの水場があり、エンビ管からは勢い良く流れ出し水がシンクにためられていた。

樽峠まで植樹林を歩く、峠で漸く明るさが得られるようになる。お地蔵様が峠で駿河と甲斐を行き交う人々を今も見守っている。
右に行くと先週歩いた平治の段へつながる。
高ドッキョウへの道は手入れが行き届きとても歩きやすい陵線です。
清水方面展望所と書かれた付近で雨が降り出してきた。先ほどの運転手さんが行ったとおりになった。
小雨程度ですがテントを張る前に濡れるのは嫌だと気にしながら歩いていると、10人ほどの下山パーティーにあった。
裸木の先に高ドッキョウが見えてくると一旦くだり最後は広い笹の道を直登する。これが急登です。

高ドッキョウ山頂
 
 山頂は広場で最近刈り払われ、東側の薮も伐採されて見晴らしがよくなっていた。雲の帽子を被った富士山が出迎えてくれた。
貫ヶ岳ー平治ノ段の陵線は薮越しだが先週歩いたばかりで感慨深い。毛無山ー長者ヶ岳ー天子ヶ岳の陵線も良く見える。
薮の隙間より篠井山、十枚山も見えている。いずれも最近歩いたところで興味深く眺めた。

強風のなかテントを立ち上げるのに苦労する。風当たりを避けて笹がフェンスになるところに設営をした。
テントの中でコーヒーを飲み拾ってきた夏みかんを食べるとこれが美味だった。完熟で風に飛ばされたのだろう酸味と甘みがいい具合に熟成していた。夕日が沈むころになると富士山が全容を現してくれた。夕日に少し赤味を帯びちょっと恥ずかしそう。
日暮れと供にうら寂しい気持ちに襲われる、これも下界から離れたためか。

大きな風の塊が大砲のように飛んできて爆風を散らしてゆく。テントが揺れる、地球が怒り当り散らしているかのようだ。
不安の先立つ気分で過ごす、朝方は穏やかな空に星がひろがり、町の明かりが帯となって光っていた。テント泊の恩恵だ。

夕日の富士山
 
 
朝日と雲海の富士山
 3月11日
夕べ、今朝とラジオからは東北大震災の話題が続いている。2年目だ、去年の3月11日は筑波山を越えて笠間で被災した友達を見舞ったのを思いだす。
6時7分、富士山の南側の雲海に朝日が昇った。市街地は雲海に埋もれ、富士山だけが白い頭を出していた。日が昇るにつれ逆光に霞んでくる。日の出をみて山頂を後にする。徳間峠までは昨年歩いているので様子が分かる。篠井山が樹間に立派な三角頭を見せている。
若干の痩せ尾根と岩場があるが昨年よりきれいに刈払われて歩きやすい道で徳間峠に着きました。

一人用のテントが一張り晴れるくらいの平地がある。ここから先は初めての道です。やや細い道となり時々背丈低い薮が邪魔をしたりする。崩壊の激しい痩せ尾根もあります。赤岳の標識があるピークに着き一休みをした。
深田尾峠で踏み跡の薄い道が交差していた。直ぐに送電鉄塔の下に着くと見晴らしがよくなる。
先週歩いた貫ヶ岳ー平治ノ段の陵線が富士山の手前に横たわる、毛無山塊、思親山と懐かしい山並みが見渡せた。
直ぐ上のカヤトの原っぱは西側の見晴らしが良い。真富士山ー竜爪山がする側に向かって伸びている。

逆光の朝日
セルフシャッターを押して山頂を去る
 
 
田代峠
笹子山の標識がある小ピークは雑木林の中で見晴らしは全くなく、通り過ぎた。
その先の開けたところから下十枚山、十枚山の二つの高みが見ごたえがある。それに比べて向かう青笹山の峰はとても地味に見えていた。

ベンチがある田代峠に着く、東海自然道の案内板や古い標識もあり、なにやら賑やかな峠の風景でした。ベンチで腹ごしらえをした。
青笹山へ2時間10分とか枯れている、杉林の 登りだしは踏み跡は錯綜して分かりにくいが適当にピンクテープを目印に直登する。
陵線に出るとしっかりとした登山道になった。残雪が見られるようになってきて間もなくすると尾根道にピンクテープが×に張られ進入禁止を示していた。

トラバース道の雪道には僅かだが足跡がある。少し進むと大きく崩壊したところに出た。トラロープが張られているが
見るからにいやらしい感じです。体制の悪い場所でザックをカラビナでホールドしてアイゼンを履いた、
崩壊地に足を下ろしてみると小砂利が固まっているアイスバーンです。踏み出すと崩れ落ちる。下には何もなく落ちると谷底まで転落する羽目になる。トラロープも頼りない
雪のときならステップも刻むことが出来るかもしれないが足場が悪い、しばらく考えたが引き返して陵線を行ってみることにした。

進入禁止のテープを跨ぎ崩壊地の上に出ると幅30cmぐらい残された痩せ尾根でその下は抉り取られている。
崩壊地の反対側は薮が少しあるがそれも少しだけでその下は切れ落ちた斜面だった。5mほどのところだが渡る勇気はなくここで引き返すことにした。安全重視で撤退したのは2230mの付近でした。
 
撤退地で見た十枚山

青笹の山頂を恨めしく眺めて撤退です
 
 
東海自然道が一部崩壊の案内
林道歩きになる
青笹山の山頂の笹原を悔しい思い出見つめて撤退した。
田代峠に戻る。峠に奥山温泉へは4km、やませみの湯には11.6kmと書かれている。距離は長いがバス便のある大平に向かうことにした。

20分も山道を下ると林道に出た。林道に沿うように東海自然道を少し歩くが「崩壊があり林道を歩いたほうが安心です」の案内のところからは林道を歩きました。
途中に青笹山登山口がありました。この道は撤退した崩壊地は回避してで登ることが出来るようだ、新しいルートを見つけたのは収穫でした。
ゲートを過ぎ、軍艦岩を過ぎると大平バス停に着きました。しかし次のバスは2時間後です。
やませみの湯まで歩き、温泉で時間を調整することにした。
温泉手前で地元のおばさんに月曜日は休館日だと教えられがっくりする。
歩けるところまでと歩いていると寺尾島バス停にはここから始発の便がある野を知りました。、西河内小学校バス停まで歩き、乗車した。
但沼車庫からは乗り継ぎもスムースに興津駅に戻れました。

 

青笹山登山口を発見
 
 
西河内小学校バス停まで歩きました