笊ヶ岳  平成25年8月8日

コースタイム
椹島ロッジ3;45〜上倉沢7;40〜9;05山頂9;45〜上倉沢10;45〜14;10ロッジ

 
快適、椹島のテン場
8月7日

先週、茶臼、上河内岳の帰りのバスで笊ヶ岳にピストンしたと聞きました。笊ヶ岳は羨望の山だが行程が長く、テント泊が必要だと思いこんでいたのでこれは朗報でした。早速、一週間後に挑戦することになりました。
バスの運行が少なく、3日を要します。静岡駅9;50発の静鉄バスで畑薙第一ダムへ向かいますが、一日一便です。

予約制ですが空席があれば当日でも大丈夫、満席でバスは出発しました。
横沢と井川駅前で小休憩をして夏季臨時駐車場で東海フォレストのバスに乗り換え椹島ロッジに着く。
自宅を出てからほぼ7時間に移動です。一日目はこれで終了する。
椹島の芝生のテン場にテントの設営をして、あとはノンビリと芝生広場のテーブルで寛ぎました。
水、炊事場、トイレもきれい、時間性だがお風呂にも入れ極上のテン場です。
スイカの差し入れなどもあって快適なひと時を過ごしました。
 
 
笊ヶ岳登山口
まだ真っ暗です
8月8日
笊ヶ岳へは長いのを覚悟して、3時半にテン場を後にしました。まだ暗いなか懐電を片手に歩くと2人が前を歩いていました。
この方たちも笊ヶ岳だと後で知りました。先に行かせてもらう。

林道を少し下ると千枚岳の登山口がある。これを見送り滝見橋を渡り、200mほど先の右側に笊ヶ岳登山口の案内がある。
送電線鉄塔までは良く踏まれた道で迷うこともなかったがその先は不明瞭な道になる。懐電は前方の見通しが悪く慎重に道を選ぶことになる。ルートファインに止まることあり不安な歩きです。

急登で1857mピークを通過する。登りは続き2020mで漸く一段落するころ、
誰かが鏡でいたずらをしているような樹間にきらりと鋭い光がさす。これを境にして一気に明るくなった。
足元だけを見つめていたのが解消されると安心感が違います。 

樹間に閃光
 
 
一番大きい枝沢、上流に滝が見える
 2020mからシダの敷き詰めた気持ちよい道を下ると標柱が立っている。平地でテン場には良さそうな所です。
この先はトラバースの道で6本の枝沢を越えてゆく。倒木が邪魔をするところや枝沢を上り下りでクリヤーするところなどがある。
急な上り下りの連続は難路といっても良い。

突然と樹林の切れ間から聖岳らしき山様だ。左奥には先週登った上河内岳の尖峰も見えている。先週は雨の中、視界茂泣く必死で歩いていたのかと思うと感慨深い眺めです。

突然トリカブトの群生する斜面、栽培されているかのようなところを下ると上倉沢に降り立つ。上流部の広大な崩壊地で押し出された土砂で谷は埋め尽くされ水の音は全くない。荒涼とした光景に目を奪われてしまう。
対岸に渡るとテン場の平地が広がっている。

 
トリカブトの畑
 
上倉沢
中央に笊ヶ岳が見えているが
逆光で写真では見えません
 
左から聖岳ー赤石岳ー荒沢岳
 樹林を抜けると枯れ沢を登る、笊ヶ岳の標識で左の斜面に取り付く。
シラビソの樹林を登る、急登に嫌気がさすころ、樹林の切れたところから赤石岳ー荒沢岳の陵線がくっきりと見えます。
縦走路に出ると標識がいくつも付けられ下降にはよき目印になる。

山頂に向かう陵線は結構な急登です。赤石岳の眺めに励まされて山頂に登りつきました。
9時に登頂したがすでに東〜南はガスが立ち上がり見えませんでした。幸い、西側は雲もなくすばらしい陵線を見ることが出来ました。

塩見岳ー荒沢岳ー赤石岳ー小河内岳の南アルプスの秀峰を堪能できた。
40分頑張ったがガスは濃く、西側にもなびくようになり、残念だが下山をしました。


待望の笊ヶ岳
 
 
フシグロセンノウ
 6本の枝沢のアップダウンに体力を消耗させられ漸く登山口にたどり着くことが出来ました。
椹島ロッジの裏にフシグロセンノウが鮮やかなオレンジ色を咲かせていた。
長時間のつらい歩きを慰めてくれる色だった。
今晩は登山小屋に泊まります。シャトルバスに乗るためには小屋泊をするのが必要条件とのことです。
バス代というか宿泊量の一部3000円を先払いした形式になっていて実際にはテント泊も1000円、山小屋4000円も支払うのは1000円です。
テントのほうが気持ちが良いのですが規則です。

長い夕食前の時間は今日、笊ヶ岳に登った方と話しながら過ごした。45歳ころから定職をやめて山にのめり込んだそうで、外国の山も数多く、その山行スタイルがすごいのです。
最低、1〜3ヶ月の滞在をする。長いのは3年間のヨーロッパだったそうです。

昨年もアルゼンチンと中国に100日間いっていたそうです。
その話で山に対する情熱は並々ならぬものを感じました。

8月9日
前回同様、車で来た方に便乗させてもらい小田急線新百合ヶ丘駅まで送っていただきました。
74歳の方で最近山に復活して頻繁意登っていらっしゃるとのこと、楽しい話を聞くことが出来ました。

 
登山小屋内部
畳敷きです