西国33ヶ所の旅 中辺路、紀伊路(札所1番〜2番)  平成26年21日ー25日

 平成26年12月21日
コースタイム
近露7;45〜高原霧の郷11;00〜滝尻12;35〜15;40市ノ瀬診療所バス停

今年の3月に西国33ヶ所めぐりで熊野古道の中辺路を歩いて、近露王子で終了しました。今回はその続きを歩きました。
12月の飛び石連休、20日土曜日の午後に旅たつ。新幹線はひかり号に乗ったためか混雑もなく座れた。

新大阪で新宮行きのくろしお号に乗り換えると紀伊田辺まで乗り換えもなく順調に着いた。ビジネスホテルホワイトに宿泊する。
何もかも古びた施設で4800円の宿泊代はちょっと高い。朝食付きとなっていたがおにぎりとゆで卵が一つだけとお粗末な物です。
世界遺産のお陰で客に苦労しないのか営業努力が足りない気がする。

 電車旅の楽しみ
 
わびしい朝食

紀伊田辺駅6時35分のバスは日曜日で混雑すると思っていたがなんと台湾の青年と二人だけだった。青年は湯峰温泉まで、近露王子で分かれた。
見覚えのある箸折茶屋は開いてませんが、店先のきれいな葉牡丹が出迎えてくれた。
日置川を渡ることで歩き出しが始まった。浅瀬にオオサギが置物のように獲物を待っていた。山道になって
間もなく、道の駅「熊野古道中辺路」が見える。

  バスに乗る、乗客は台湾の
青年と二人だけ
 
近露王子で前回の続きが始まる
大阪王子の石造の笠塔婆は鎌倉時代ものと記されているがそのすごさが分からない。勉強不足を悔いる。
日差しのない杉木立は冷たい、逢坂峠で林道を横切る。悪四郎茶屋敷跡、悪は勇猛であることと知る。
 
大坂本王子の鎌倉期の笠卒塔婆塔か? 
重點王子跡は休憩によい広場です。大門王子跡にはきれいな社が建っている。
古道には違和感のある三角屋根の小屋があった、覗くと囲炉裏と鍋があった。最近まで民家だったのだろう、庭先の杉の老木はオーラを感じる。
高原で久しぶりに集落を通過する。昔の旅籠名があったりする。下った先は霧の郷たかはらで見る棚田と山並み、水車にホットする。
休憩所で近所のおばさんに勧められてみかん餅を食べる。高原熊野神社で結婚式に遭遇した。古式豊かな装束は実に華やかだった。
昔もこんなにも艶やかだったのか?
 
大門王子の社
 
個人の小屋か?
立ち入り禁止だった
 
高原熊野神社で
結婚式に出会った
展望台の道と巻き道が分岐する。展望台の道を行くが期待はずれだった。
近露王子を歩き出したとき26番だったナンバーポールが1番になった。不寝王子、体内くぐり岩を過ぎて降り立ったところが滝尻王子だった。冨田川がゆったりと流れ対岸には熊野古道案内所が建っている

 ナンバーポールも1番になった
 
滝尻バス停の対岸に
熊野古道案内所


橋を渡り311号国道を清姫墓所を過ぎて山道に入った。オオウナギ棲息限界地なる案内板をみて、再び国道に、「ふるさとセンター大塔」に寄った。
鮎川温泉は休館です。鮎川新橋を渡ると鮎川新橋のバス停、ここを終了地と追ったが、バスの時間に合わせて少し進むと鮎川王子、市ノ瀬橋を過ぎて市ノ瀬診療所のバス停で紀伊田辺空港行きのバス行きに乗った。
 
清姫の墓
 
オオウナギ棲息地域指定
冨田川が棲息の北限
 
鮎川新橋を渡る


本日は 滝尻王子ー大社へのテント泊の4人グループとすれ違っただけ、静かな歩きが出来た。
高原熊野神社で偶然に結婚式に遭遇した。古式豊かな装束の神官、巫女を見られたのはうれしいことだった。
滝尻からは国道を交差しながらの歩きは、車に気を使うため、快適ではない。



 12月22日
コースタイム
市ノ瀬診療所7;05〜三栖廃寺9;00〜高山寺10;50〜芳養駅12;00〜13;20南部駅

二日目もホテルホワイトのフロントに置かれたお茶とおにぎりとゆで卵を薄暗いフロントでわびしく食べて一日が始まった。
昨日と同じバスに乗ると乗客は8人ほどでした。市ノ瀬診療所から続きを歩く。国道を歩いて稲葉王子に立ち寄ると、コース案内があり、田中神社の森コースに進んだ。ショートカット道と思ったが間違え打多様です。
民家の庭先を通り抜けると竹やぶの薮道に突入した。踏み跡はあるが薄い、峠に出て漸く道らしくなった。
400mほどの国道のトンネルを越えるために苦労した。案内にある通り車道で迂回するコースが正解だったようです。
「急がば廻れ」でした。

市ノ瀬診療所
 
 
稲葉王子
 
こんな道を強引に
 

みかん畑の集落に出てほっとする。無人販売でみかんを購入した。100円で10個は安い、ちょっと重いが欲張った。
八上王子を過ぎ、新岡坂トンネルは乗り越そうとしたが薮だった。先ほどのこともあるので素直にトンネルを歩いた。
三栖廃寺に寄り道して戻った。土手の道を行くと工事中で迂回路を行く。土手の上は風通しがよく寒いです。
秋津王子付近で小雪が舞いだす、木枯らしが頬に冷たい。すぐに「弁慶のさと湯」があり、温まりたいがまだ10時半は早すぎる。

無人スタンド
みかん100円購入  
 
三栖廃寺
 
弁慶のさと湯

高山寺で南方熊楠の墓にお参りした。なかなか立派なお寺です。
門前の「まるせん蒲鉾店」で揚げたての蒲鉾を2枚を買った。甘めだが揚げ立ては美味しかった。
 
高山寺
 
高山寺門前であったかい蒲鉾

会津川に沿って下る、会津橋で左に行くと紀伊田辺駅へ行く。ここ辺で中辺路が終了することになるのだろうか?
ここから古道の紀伊路を紀三井寺へと進む。
芳養漁港が開けると風もさらに強まる。芳養(ハヤ)駅に着く、難読の駅名です。先に進むかを悩むがまだ12時と早いので南部駅までと決めた。

 芳養漁港
 
芳養(ハヤ)駅

南部町の境界標識を見つけると少し元気が出てくる。北西の向かいの風は行く手を妨げる。国民宿舎紀州路、日帰り温泉の案内を横目に
南部高校前を通過して南部駅に着きました。
新聞配達小僧の立つ駅、改装中で周囲は養生されていた。
駅前のタクシー会社にて近場の温泉情報を聞くと、先ほど通過した国民宿舎を進められてタクシーで戻った(タクシー代780円)(入浴料600円)

新聞配達少年像
南部駅
 
 
国民宿舎紀州路、日帰り温泉


湯船にはユズが沢山浮かんでいた。冬至であるのを知った。
露天風呂は眼下の海を一望できるすばらしいが、冷たい強風には耐えがたく内風呂に逃げ込んだ。
タクシー代を惜しんで歩いて南部駅へ帰る。湯冷めをしたのかやたらと鼻水が出た。
北西の風に向かって歩く困難な日だった。
電車で紀伊田辺に戻り、快適ではないビジネスホテルホワイトで3泊目を過ごした。


 12月23日
コースタイム
南部駅6;35〜千里浜7;45〜切目駅10;00〜国立和歌山高専11;45〜天田橋14;15〜13;00寶の湯16;35〜16;45御坊駅

南部駅を6時35分、日の出前でした。昨日は北西の風に悩まされたが、本日は穏やかです。三鍋王子は直ぐです。南部川を渡ると梅干館がある。
さすがは梅の産地です。
 
三鍋王子
 
梅干館

千里浜への標識で左に折れた。右下に鉄道を見下ろしながら車道を行くと駐車広場にぶつかった。千里観音へは石段を下る、正面に浜辺が開けた。
王子神社、千里王子が建つ。ここで浜辺に下りた。アカウミガメの産卵地か?道が消えた、先にガードらしき物が見えるので砂浜を歩くと線路を越えることが出来た。釣り人がやって北ので線路に沿う近道を聞くが国道に出る道志かないようです。
道端にきのこの群集が、なんとヒラタケです。この辺の方はきのこ取をしないのでしょうか?収穫したいが我慢です。
 
千里観音の参道

千里浜
 
 
こんなところで
ヒラタケの群生

ハウスの中で梅干の製作中、梅どころですね。国道には歩道があったりなかったり、
怖い歩きで岩代駅を通過する。西岩代で国道を離れるとホッとします、ストック畑が多い、路地ものですが咲いています。
ハウスではスターチの切り取り中で、これからお正月に向けて出荷するところです。
房総の雰囲気がするところでした。沢に沿う狭い小道で峠を越えて切目駅に着く。駅前のお店にはウツボの干物がぶら下がっていた。
 
梅の産地
ハウスで梅干を作る
 
ストック
 
ウツボの干物

「あがら直売所」に寄ってみた。干し柿を購入してお店の方と話しこむ。帰りにはみかんをどっさり差し入れしていただきました。
昨日のみかんが残っているので重みが一気に増えた。
自転車を押して歩く人がやってきた、日本一周、アルバイトも探してますと書いてあった。昨日、野宿中にお金を取られて食べてないというので
先ほどのみかんを渡すと、みかんは余るほどもらっている、もういらないと断られた。昼食用のおにぎりとポケットにあった小銭を恵んで別れた。
 
手作りの干し柿
 
自転車で日本一周中です
 

御坊市に入る宮子姫誕生地と大きな看板が建っているが誰だろう?
コンビニに立ち寄ると若者が次々とやってくるので不思議に思い聞くと、国立和歌山高専があり、寮生活で買い物に来るそうです。
塩屋王子付近は宿場町、街道の雰囲気が残るところです。
御坊駅の手前に「スーパー銭湯宝の湯」があったのでノンビリと湯に浸かった。
お風呂から御坊駅までは8分ほどでした。穏やかな日、恵まれたり、恵んだり面白い日でした。みかん、干し柿、ペットボトルはありがたく頂きました。
本日のお泊りは和歌山アーバンホテルです。電車で和歌山駅に移動しました。
 
塩屋は街道の雰囲気がいい
 
スーパー銭湯、寶の湯


 12月24日
コースタイム
御坊駅7;20〜内王子神社8;40〜鹿ヶ瀬峠11;10〜13;30湯浅駅


和歌山駅から御坊駅に移動して続きを歩きます。昨日汗を流した「寶の湯」で右に折れる。
徳本上人誕生の大きな碑が立つ付近で国道42号を分かれて側道にはいる。内王子神社にお参りする。

御坊駅
 
 
内王子神社

馬留王子を過ぎると鹿ヶ瀬峠への案内に従うと集落の最後で金魚茶屋駐車場で車道が終わる。
古道らしい石畳を踏んで鹿ヶ瀬峠に向かっていると女性が一人降りてた。
大阪から古道を継ぎ足しで歩いている人でした。滝尻王子を過ぎてから古道歩きの方に初めて会いました。

 鹿ヶ瀬峠へは左の
細い道
 
古い石畳
 
鹿ヶ瀬峠

峠を下ってみかん畑が現れると再び馬留王子が現れました。
金山寺味噌のお店のところに紀文誕生地跡の石碑があった。
 
陵線には
風力発電が多いです
 
馬留王子
 
紀文誕生地跡の石碑

湯浅駅に到着する。駅前で停まっていたバスの運転手に温泉情報を聞くとこのバスがほたるの湯に行くとのこと、
乗せていただき「滝原温泉ほたるの湯」で汗を流して最終バスで湯浅駅に戻った。帰りも同じ運転手さんで四方山話が楽しかった。
本日も和歌山のホテル泊まりです。

湯浅駅
 

滝原温泉ほたるの湯


 12月25日
コースタイム

今回の歩きの最終日です。湯浅駅からの熊野古道は狭い路地を行くが格子戸の町並みは良く整備されている。湯浅ふるさと会が保存に頑張っているためらしい
。車社会には不都合だが歩き人にはうれしい限りです。
 
湯浅の町
 
湯浅の熊野古道

湯浅警察署の先で曲がりくねった坂道を上り、方津戸峠に立つ、弘法井戸、逆川王子へ下り、みかん畑の斜面を眺めながら急坂を登るとと糸我峠
に到着です。峠茶屋の様子を描いた絵が飾ってある。コーヒーを飲みながら当時の雰囲気を味わった。

 方津戸峠
 
糸我峠

峠を下ると糸我王子です。糸我稲荷神社は本朝初の稲荷神社だと書かれている。伏見稲荷が元祖ではなかった。天然記念物の楠の巨樹は見ごたえがある。
宮原橋で有田川を渡るり、紀伊宮原駅に着きました。

いたるところで見かけた
みかん畑
 
 
糸我王子
 
糸我稲荷神社
天然記念物の楠

まだ時間には余裕があるが海南駅まではJRを離れてしまうため今日はここまでです
紀伊宮原駅ー海南駅を電車で移動して、海南駅から紀三井寺駅まで歩きました。
黒江付近は古い大店が並び、いい雰囲気ですが交通量が多いので気が抜けません。
「ホテルはやしの日帰り温泉花の湯」で汗を流して紀三井寺駅より帰郷いたしました。

海南駅
都会です
 
 
海南市
黒江付近、古い家が多い


紀三井寺駅の近く
日帰り温泉花の湯
 
12月25日に帰り、登り納めをするつもりでしたが雑用と体力不足で今年は古道歩きを納め十しました。