ペテガリ岳  平成26年8月16-18日

8月11日ー13日

200名山を意識して北海道遠征に出かけた。北海道へマイカーで行くのは初めてです。
大洗ー苫小牧が満員で新潟ー東苫小牧のフェリーになった。8月11日23時15分、新潟港を出航した。台風 が通過した翌日で強風のため大揺れ、船酔いに悩まされた、酔い止め薬を飲んで何とかしのぎ、17時間半の船旅で12日の夕方上陸する。

ボーとした状態で30分ほど走り「道の駅むかわ四季の館」に行く。ここは温泉もあって何回か利用している定宿です。
お風呂に入ってすっきりとしようと思ったが効果は薄かった。ここで12日は車泊しました。

翌日ペテガリ岳の登山開始となる神威山荘に移動した。林道は大雨のあとで、水溜りが多いが走りやすい。北海道の林道は整備が良いにいつも感心する。山荘は大変な賑わいです。釣師の方も多いようです。心配した増水は少なく、歩くには支障がないので安心です。
天気予報を見ると明日からの3日間がよさそうなので、今日は下見だけにした。

日高ー浦河付近の牧場や海岸線を楽しんで「道の駅みついし」で車泊する。ここも温泉つきで快適だった。

 
船酔いに悩まされた
 
神威山荘を下見する
 
道の駅みついし
隣に温泉とレストラン三蔵がある


8月14日
コースタイム
駐車地8:30〜乗越し10:00〜林道10:35〜12:05ペテガリ山荘

「道の駅みついし」を後にして神威山荘へ向かう。下見済みのおかげで神威山荘へは気楽な物だった。林道の水溜りも引いたように感じる。
小屋には立ち寄らないで渡渉地点へ移動すると10台以上の車が止まっていた。大阪ナンバーの隣に駐車すると、おじさんが一人降りてきて一緒に行きたいとのこと、ご同行する。3年ぶりに沢靴、「忍者」を履くと、ソールが剥がれかけていた。


大阪の方はサンダルの足回りだ。歩き出すと直ぐにニシュオマナイ川の渡渉する。3年ぶりに沢歩きに緊張と嬉しさが足元に伝わってくる。
足首の上付近の水量で歩きやすい。対岸の林道を行くと直進と渡渉の紛らわしい分岐があり躊躇するが直進する。
基本は沢を歩く、時々登山道で巻く。

30分ほど歩いたところでご一緒した方が足を滑らせて転倒して額を4-5cm切った。顔面血だらけとなった。ここで引き返していった。
サンダルでは危なかった。同年輩らしい、人事ではない、用心、用心。

5mほどの滝は左を巻く、残置トラロープの垂れている。
紛らわしい分岐にはしっかりとテープがあり、導かれるままに進むと沢は狭まり、水が消える。泥つきの急斜面を詰めて乗り越し到着する。
薮を少し漕ぎ、反対側の沢に下る。私は沢登で乗越し反対の沢に下りるのが好きです。泥壁の急斜面が終わると水が現れてくる。

下降で水流がでてくると何故かウキウキするのです。
沢を離れて笹薮を突き抜けると開けた平地に飛び出す。一面にキオンが咲き、広い空が心地よいところだった。
ここで1日目の難所は終わり、緊張もほぐれてくる。

ベッピリガイ沢川の渡渉で林道に到着する。退屈な直線の林道歩くと、キタキツネ、エゾシカが迎えてくれた。
足元には沢ぐるみの実が沢山落ちていた。ペテガリ山荘は立派です。まだ早い時間で誰もいません。2階に寝場所を確保した。
その後、ボツボツとやってきて明日登るのは6人になった。下山した人達も数人泊まり、7時過ぎに下りてきた人もいて遅くまで人声がしていた。

 

ニシュオマナイ川の渡渉
で始まります
 

転倒で途中棄権した御仁
 
 
唯一の滝
左を巻く
 
峠のピーク
乗越します
 
キオンの咲き誇る平地
谷間より開放される瞬間です
 
ベッピリガイ沢を渡渉すると
林道歩きとなります
 
退屈な林道
長い直線

エゾシカ
いっぱいいた、
見つめられました
 

立派なペテガリ山荘

 

炊事棟
水はパイプから、
生食OKがうれしい
 
 
久しぶりの沢口登場
小屋前で天日干し
 


 8月15日
コースタイム
ペテガリ山荘4:15〜1050mコブ6:10〜1301mコブ9:15〜10:50山頂11:05〜1050mコブ15:10〜16:25ペテガリ山荘

下山者に大変だったという話を聞いていたので、夜明けを待って4時15分に出発した。4時に一人が先行していった。薄暗い樹林に入るとすぐに堰堤があり2回ほど小沢を跨ぐと右の斜面にはっきりとした踏み跡が出てきた。
下山者にここは沢を進んだ方がよいとのアドバイスを受けていたので先に進むと立派な登山道があった。

長丁場に備えて、ゆっくりと歩く。歩きやすかった道も笹薮が濃くなる。ダケカンバが朝日に白く光る。北海道のダケカンバは色白です。
時々刈払いされているとありがたみを痛感する。
1050mのコブで陵線に出る。ちょっとだけ山並みが見えてきた。1190mからは、緩やかなアップダウンに変わり歩きやすい道が、1301mのコブまで続きます。しかし長い道のりだった。山頂でテント泊した3人が下ってきた。良い眺めだったと意気揚々と下って行った。

ここまでに3人に追い越されたので5番目に歩いている。後ろに一人いる筈だが一向に姿が見えない。
笹薮と、潅木、ハイマツの混合した薮道になったころ先行者が降りてきた。1時間は差がついようです。
次々と4人が下山して行った。一人残された気分だ。

直下の薮に体力を奪われながら山頂につく。冷たい風が吹き、周囲はガスのため展望はありません。山頂の写真を撮り、
少し下の岩場で風を避けながら軽食とコーヒーを食べた。15分ほど待ってみたが雲ノ切れることはなかった。

下りも注意深くゆっくりと下る。上りでは左程感じなかったアップダウンが下山では厳しかった。
ペテガリの小屋に着いたのは4時半だった。12時間15分のハードコースだった。
先行していた2人は神威小屋に下ってしまった。ハードなだけ達成した充実感、満足感は大きいものでした。

山荘の横で登山届け
に記入 
 
唯一見えた山並み
 
ダケカンバ、幼木
白さが目立つ
 
ダケカンバの老木
 
刈払いのされた笹道に
感謝です
 
山頂直下は潅木、ハイマツ
、笹のブッシュ、
体力の消耗が大きい

山頂
 
 
無事にペテガリ山荘に
帰ったきました


 8月16日
コースタイム
ペテガリ山荘6:05〜乗越し7:45〜9:05車

世間はお盆の真っ最中、登山者は少なく、今日は若者ペアーの2人だけだった。
このペアーが3時ころより室内でガスコンロを使い朝食の準備を始めた。

コンロのボーと燃える音で起こされてしまった。雨も降っていませんので外でやることだと、残念です。
沢登りのグループが炊事場で寝ていて使えなかったのも残念です、自分でもつい犯してしまうので注意しなくては。
一仕事終了した安堵感、充実感で爽快な朝を迎えたのにちょっとだけ惜しいことだった。
下段は大好きな沢歩き、足取りも軽く快調に車に戻った。やっぱり沢歩きはいい!

「道の駅みついし」のコインランドリーで洗濯、待ち時間に温泉に浸かって汗を流した。疲れたのでここで車泊した。
翌日は朝風呂(5時ー8時)に入ってから夕張の登山口に移動する。シューパロ湖の水没風景に心を打たれた。
湖水に沈んでしまったく集落、学校、鉄橋、寂しさが迫ってくる。立ち木が半分沈み、必死で生き延びようと呼吸をしているように見える。

夕張岳は林道が通行禁止で7kmの林道歩きを強いられます。ゲートで丁度、小屋の管理人さんが交代のためゲートを開けていた。
管理人さんの車が通行できるなら一般者も入れてくれてもよいと思うが、役所はノーのようです。
管理人さんに山情報など教えていただいた。
登山口を確認したあとは道の駅夕張メロードに移動して車泊した。

 
気品あるダケカンバ
 
朝露とくもの巣
 
色鮮やか
トリカブト
 
ガクアジサイ


コースタイム