北岳 平成29年7月10−11日
7月10日 芦安5;15=広河原6;10〜二俣8;25〜御池分岐1040〜小太郎分岐11;25〜12;15肩の小屋 芦安のバス乗り場、5時に着くと駐車場は平日というのに、たくさんの人がバス待ちしていた。 5時15分頃には乗り合いタクシーが来た。 3台がすぐに満車となり出発したが夜叉神峠のゲートで5時半の開門を待つった。 広河原を6時10分に歩き出す。肩の小屋泊まりで急ぐこともない。 広河原山荘のテン場には5張り程があった。昨日ここでテン泊すると早朝に歩き出せていいと思う。 一人、2人と抜かれて行く。大樺沢が勢いよく流れている。
昨日の足慣らしが逆効果だったか、ようやく二俣分岐に着いた。 右俣に向かう人はほとんどでアイゼンを装着していた。 アイゼンは持参したがここまでの足を考えると左俣を行くのが無難です。
左俣を登るが強烈な日差しに大苦戦する。 雪渓を詰めたほうが良かったかと思ったりする。 それでも、日陰は涼しく、頻繁に休憩をした。このところ日帰りが多く、 いつもより若干重いザックとは言え、苦戦の山行です。 ハクサンイチゲ、シナノキンバイの花に励まされようやく、御池小屋の分岐に着く。 鳳凰三山を一望して少し元気になる。 小太郎山分岐では、さらに鳳凰三山が近くに、地蔵のオペリスクがはっきりと見える。 小太郎山も行ってみたいところ、近くに見えるが往復2時間半ほどかかるらしい。
稜線の先に北岳の山頂が、鞍部には肩の小屋が見えてきた。 ここからはお花畑を楽しみながら本日のハイライトの稜線歩きです。 肩ノ小屋に着き、一安心、足の重さに 心配だったが6時間丁度で思ったより順調だった。 宿泊の申し込みをしてから小屋前で冷たいジュースを飲む、この冷たさと甘さが快く喉を通過する。体力の回復次第、キタダケソウを探しに山頂に行きたいと思ったが気力はなかった。
ベンチで大阪からの方とおしゃべりしながら過ごす。ガスが沸き、鳳凰三山は瞬く間に見えなくなり、霧で体が湿ってきたので布団に潜り込んでひと眠りした。 小屋の食事はいつも疲れ果て食べられなかったが、快調でお代わりをした。 ゆっくりと歩き、ひと眠りしたのが良かったらしい。 2800mを過ぎると頭痛があったりもしたのが全くなく、これからの高所山行に大変良い勉強になった。 7月14日 肩の小屋4;20〜5;05山頂5;50〜八本場コル〜キタダケソウ探し〜7;40小屋8;05〜 御池分岐8;30〜9;35御池小屋9;50〜11;45広河原=芦安 3時45分にトイレに起きる、3000mというのに寒さはなく驚く。 4時を回ると明るさが増して雲海に富士山がきれいに見えてきた。 山頂に向かって歩き、途中でご来光を見る。鳳凰三山の後ろ、金峰山付近に日が昇る。
両俣小屋への分岐を過ぎ、北岳山頂に立つ、日本第2の峰3193mの大きな標識が朝日で輝いていた。 360度の展望だ、日本一の富士山は高い、美しい、均整の良い広い裾に見とれてしまう。 南アの名峰は手に取るほどに近い、北には甲斐駒ケ岳、鋸岳、仙丈岳。 南は間ノ岳(4番目)への3000m稜線と塩見岳が居並ぶ。
北アの奥穂高岳(3番目)、槍ヶ岳(5番目)、涸沢岳、北穂高岳、大喰岳、前穂高岳、南岳、乗鞍岳など日本の3000m超える山のほとんどが見えているだろう。 小屋で作ってもらったお弁当を食べながらゆっくりと展望を楽しんだ。 さて、キタダケソウを探して北岳山荘のほうに下る。 最初に見つけたのがチョウノスケソウだった。キタダケソウと思ったがよく見ると葉っぱが小判型だった。小屋の管理人差に教わった八本場のコルへのほうに下るこの付近にあるらしいが見つからなかった。 諦めて引き返す途中、岩場で三人がしきりに写真を撮っていた。 立ち寄るとキタダケソウでした。何回も来ている方でしっかりと教えてもらった。 一人では見つけられなかったのでラッキーでした。 葉がパセリに似て、勲章のように花弁が細かに切れ、品のある花だった。 キタダケソウ、チョウノスケソウ、ハクサンイチゲとをはっきりと区別できました。
山頂に戻ると朝は3人ほどだったのがいっぱいの人でにぎやかでした。北ア、乗鞍、御岳、中央アが朝よりもはっきりと見えていました。 小屋に戻って、ベンチでコーヒーをゆっくりと飲む。 下山は高山植物、花を観賞しながら下る。御池小屋に下る。 草すべりは小石の急坂で下りも登りも大変な道です。熱さにはいささか閉口する。 御池小屋でソフトクリームを食べて体温を下げる。 途中の沢で顔を洗う、冷たい水はソフトクリームより涼しさを誘う。 つり橋を渡り、大樺沢を眺めなおして、バス停へ、待ち構えていた客引きでタクシーに乗って 芦安に、一気に下界の空気が待っていた。 白根会館の温泉に飛び込み汗を流して帰路に着いた。 暑さに参ったが花と展望は最高のもてなしだった。 |