かつて北陸地方の沖合いで起きたタンカーの座礁事故。
原油流出による甚大な被害の様子は今もまだ記憶に新しい。
この歌、当初は3番目しか出来ていなかったが、
ようやく1番と2番が出来あがり、1曲が完成した。
『かもめよかもめ』all produced by Domestic Y 2000.

for 7.0




<歌詞>
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いつ果てるとも知れぬ命らは寒風吹きすさぶ浜辺に
お互いの名前も知らぬまま身を寄せ合っていた

この世紀末を共に生き同じ太陽を映す
氷混じりの風は加速度で容赦なく吹き付ける

はばたけば風に押され
たたずめば波に追われ

途方に暮れて
それでも穏やかな日差しの
明日を待つ、明日を・・・

かもめよかもめ
いま俺はお前らに近づいてゆくさ
かもめよかもめ
恐れないで、置いて飛び立たないで


孤独を望み孤独を愛し、どれほど綺麗に生きようとしても
一人ぼっちじゃままならない、そう一人ぼっちじゃね

言葉を選んでいるうちに言葉をなくして無口になる
やがて言葉を忘れ、そして諦め、どこへともなく歩き出す

はばたけば風に押され
たたずめば波に追われ

途方に暮れて
俺もしあわせな日差しの
明日を待つ、明日を・・・

かもめよかもめ
いま俺はお前らに近づいてゆくさ
かもめよかもめ
恐れないで、置いて飛び立たないで


便利さと幸せをすり替えて人間たちは生きる
黒いアブラに支えられた脆い暮らしにすがる

無理に悲哀と同情の目でブラウン管を眺めれば
自然に抗い続けてきた歴史が落ちてくる

「事故」の二文字に汚された暮らしと翼
油まみれの屍は何も知らないままに

矛盾に満ちた
人間の暮らしの隅っこで
怒ることすら出来ず・・・

途方に暮れて
それでも穏やかな日差しの
明日を待つ、明日を・・・

かもめよかもめ
いま俺はお前らに近づいてゆくさ
かもめよかもめ
恐れないで、置いて飛び立たないで







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