'77 FENDER JAZZ BASS Natural/Maple
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'60年の発表以来,ボディ材には一貫してアルダー(ただしブロンド・フィニッシュと '72年からのニュー・カラーであるナチュラル・フィニッシュはアッシュ材) を使用していたジャズ・ベースだったが, '74年後期頃からはアッシュ材に切り換えられていったことで, それまでのアルダー・ボディのモデルとは トーン・キャラクターの異なるベースに生まれ変わったと言える。 近年,アッシュ・ボディのジャズ・ベースは, アルダー・ボディ・モデルに引けを取らないほど人気が高い。
この'77年モデルは,通称“3ボルト・ネック”と呼ばれる3本のネジでボディにジョイントされたもので, それまでの“4ボルト・ネック”に代わって,ジャズ・ベースには'75年から採用された仕様だ。 それに伴って,ネックのトラスロッド調整はそれまでのネック・エンド側からでなく, ヘッド側で行なうように変更されている。 また,黒いピックガードは, ジャズ・ベースの場合は4ボルト・ネック最後期の'74年後期から採用され始めたものだ。
フェンダーのシリアル・ナンバーは,伝統的にネック・ジョイント・プレートに刻印されてきたが (通称プレート・シリアル), '76年途中からはヘッドのブランド・ネームのデカール下に記されるようになった(通称ヘッド・シリアル)。 この'77年製モデルのシリアル・ナンバーは“S73+4桁”で, あの“マーカス・ミラー”のメイン・ベース(シリアル・ナンバー=S732742)と同年式で, かつ近い番号のものだ。 ちなみに,シリアル・ナンバー“S7+5桁”は'77年を意味するものだが (S=Seventies,7=77の下1桁),翌年(正式には'77年後期)から始まる“S8+5桁”のシリアル・ナンバーは, '81年の後期まで使用され続けられることとなるため,単純にS8='78年製と思い込まないことが必要だ。 S9+5桁のシリアル・ナンバーがジャズ・ベースで登場するのは,意外なことに'82年初頭からなのだ。

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