'81 STRATOCASTER Sahara Taupe/Rose
SOLD

この“サハラ・トープ”は,インターナショナル・カラー・シリーズとして発表された'81年限定カラーの1つである。 このほかに“アークティック・ホワイト”,“モロッコ・レッド”,“モナコ・イエロー”,“カプリ・オレンジ”, “マウイ・ブルー”,“キャセイ・エボニー”があった。 これらの限定カラーは,現実にはほとんど人気が出ないまま少量で生産が完了してしまったため, 現在のヴィンテージ・ギター市場ではレア・カラーとして扱われている。 特に,この“サハラ・トープ”は数量が少ないようだ。
'75年後期以降のストラトにはブラックのプラスティック・パーツが取り付けられていたが, インターナショナル・カラー・シリーズにはホワイトのピックガードとトレモロ・スプリング・カバーが採用された。 ただし,ほかのプラスチック・パーツはブラックのままという特徴的なルックスをしている。 また,ピックガードとトレモロ・スプリング・カバーの止めネジのみには、ブラックが使用されている点もユニークだ。 ちなみに,“アークティック・ホワイト”はその時期の“オリンピック・ホワイト ('80年後半からはそれまでよりも純白に近い色合い)”と,“キャセイ・エボニー”は“ブラック”と全くの同色で, その仕様の違いはピックガードとトレモロ・スプリング・カバー,それらの止めネジの色だけであった。
ただし,この'81年モデルには過渡期のためなのか,トレモロ・スプリング・カバーにおそらくオリジナル・パーツとして, 通常の銀色のネジが使用されている。 なお,インターナショナル・カラー・シリーズの最終型('81年後期)には, ストリング・ナットも黒いプラスティック製のものが採用されたが,これにはまだ通常の白いものが使用されている。
ラージ・ヘッドは翌'82年初頭に姿を消すことになるため, 実質的にはこの'81年がその最後の年と言える。 この'81年モデルのシリアル・ナンバーはS9559XXと,S9+5桁であるため '79年製(S=Seventies,9=79の下1桁)と誤解されがちだが, 現実には'81年終りまでS9+5桁シリアルが使用されている。 ラージ・ヘッドのストラトキャスターでEから始まるシリアルがスタートするのは,最後期('82年初頭)のごく少数のみである。
この'81年モデルは,細部に至るまでオリジナル・パーツを残している。 外観的にも最上級のコンディションと言える。

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