ボディ中央にセンター・ブロックを持つセミ・アコースティック構造の“ES-335TD”。
ちなみにモデル名の“ES”はエレクトリック・スパニッシュの略
(Electric Spanish=当時,腕で抱え込んで演奏するギターをそう呼んだ)
後ろの“TD”はシン(Thin=薄い)ボディのダブル(Double)ピックアップ仕様を意味している。
発表された'58年前半から'62年中期まではストップ・テールピースにドット・ポジション・マーク期,
その後'64年後期までのストップ・テールピースにブロック・ポジション・マーク期を経て,
ブランコ・テールピースにブロック・ポジション・マークに仕様変更されている。
また,ネックは'69年前半にそれまでの1ピース構造のマホガニーから,
3ピース構造のマホガニー仕様へと移行。
そして'69年後半には,ネック裏側のヘッドつけ根部分に
“ボリュート”と呼ばれるこぶ上のふくらみが設けられるようになる。
'70年前期にはヘッド裏側の木部に“MADE IN U.S.A.”という刻印が入れられる。
また,ペグは背面のギア・カバー部分に“KLUSON DELUXE”という文字が2列で刻印されている
通称“クルーソン2列刻印”が'69年いっぱいまで使用されたが,
'70年初頭からは“GIBSON DELUXE”という刻印に変えられた(仕様はクルーソン2列刻印と同一)。
写真の335は,ボリュートなしのマホガニー3ピース・ネック,MADE IN U.S.A.刻印なし,
クルーソン2列刻印ペグという仕様を持った'69年前期製モデル。
コンディション最上級。パーツは,フレットやナット,ネジ類になど細部に至るまでオリジナル。
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