'83 FENDER ELITE TELECASTER
Black/Maple Lefty SOLD
'83年,正式モデル名“テレキャスター”は製造中止となり, その後継モデルとして登場したのが“スタンダード・テレキャスター”と この“エリート・テレキャスター”であった。
エリート・シリーズに搭載されたピックアップは, “EMG”ピックアップのような外観をしているため ロー・インピーダンス・タイプと思われがちだが, 実際にはハイ・インピーダンス・ピックアップである。 同時期に登場した“エリート・ストラトキャスター”には シングル・コイル・ピックアップが搭載されたのに対して, このエリート・テレキャスターにはハムバッキング・ピックアップが採用された。 トーン・コントロール部にも,新開発の“TBX”トーン・コントロールと “MBX”ミッド・ブースト回路を搭載。 MBXコントロールを絞り切った状態では, ハムバッキング・ピックアップながら歯切れの良いブライトなサウンドだが, MBXを上げていくとテレキャスターとは思えないほどファットなサウンドを生み出す。 このMBXコントロールは,ややアレンジされて 現在の“エリック・クラプトン・ストラトキャスター”に継承されている。
このモデルのために開発され,ドイツのシャーラー社で製造された6ウェイ・ブリッジ・サドルは, サドルの中央部に弦が乗り,かつブリッジ・サドルの横ぶれを抑えているという, 優れた構造を持ったものだ。 エリート・シリーズの指板アールは,従来のフェンダー・ギター(7.25インチ=約184mm)とは異なり, 12インチ(約305mm)アールと,緩めなものとなっている。
エリート・テレキャスターのレフト・ハンド・モデルは, 今後,出会える機会はまずないと思えるほど,極めて貴重なモデルだ。
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