'65 EPIPHONE CORONET Silver Fox
SOLD
1928年にはニューヨークに“エピフォン”という社名が発足(前身の会社は1873年に創業) したほどの老舗ブランドであったが、'57年にはギブソンに買収されたことにより、 翌'58年にはギブソンのカラマズー工場内でエピフォン製品は生産されるようになった。
'58年に“コロネット”が発表された当初は、 ペグは左右に3個づつ並ぶヘッド形状と、左右のホーンが同じ長さのボディ形状を持っていたが、 '59年にボディが薄く、エッジが丸みを帯びた時期を経て、 '63年頃にはフェンダー・ストラトなどのように片側に6個のペグが並ぶヘッドと、 6弦側がやや長めのボディに変更されている。 そのヘッド形状は、本来エピフォンの頭文字“E”をモチーフとしたものだったようだが、 コウモリの羽に似ていることから通称“バット・ウィング・ヘッド”と呼ばれる。 また、ピックアップは当初オリジナル・エピフォンの名残で 通称“ニューヨーク・ピックアップ”と呼ばれるタイプがマウントされていたが、 '59年にはギブソン製のP-90ピックアップに仕様変更された。 ヘッドにも、オリジナル・エピフォンの流れで ブランド・ロゴが入れられたメタル・プレートが取り付けられていたが、 こちらも'61年頃には見られなくなる。 トレモロ・ユニットが取り付けられるようになったには、'62年頃からである。
姉妹機種である1シングル・コイル・ピックアップ・モデルの“オリンピック”や 2シングル・コイル・ピックアップ・モデルの“オリンピック・ダブル”と比較して、 このP-90ピックアップが1基マウントされたコロネットの生産本数は少ないため、 意外と見かける機会の少ないモデルである。
この'65年モデルは,“シルバー・フォックス”フィニッシュと呼ばれる珍しいもので, マホガニーの木地に白っぽい目止め材を使用した上にシースルーの緑を乗せたものだ。 それにより,細かスジが浮き出たような独特のシースルー・グリーン・カラーに仕上げられている。 また,'65年は金属パーツのメッキがニッケルからクロームに変更される年であるが, このコロネットか過渡期に当たるためピックアップ・カバーはニッケル, そのほかはクローム・パーツとなっている。