'92 G&L COMANCHE Blond/Rose
SOLD
近年はレプリカ・モデルも登場してしまったが, G&Lの歴史上で最もレアなモデルのひとつで,かつ最も過激なスペックを持つ“コマンチ”。 オリジナル・モデルは'87年後期から'92年頃まで生産された。
当初は,この'92年モデルのように6個のミニ・スイッチが取り付けられたモデルのみだったようだが, のちにストラトキャスター・スタイルの5ウェイ・レバー・スイッチと 3個のミニ・スイッチが取り付けられたタイプも用意されたようだ。
ピックアップにはこのモデル専用に開発された “Z”型“マグネティック・フィールド・デザイン・シングルコイル”で, 1個のピックアップにはプレシジョン・ベースなどのようにふたつのボビンが収められており, それぞれが互いに逆磁極のポールピース,逆巻きのコイルとなっているために, サウンドはフェイズ・アウトすることなしにハム・キャンセル効果を得られる。 ただし,プレシジョン・ベースのように,ふたつのコイルはシリーズ(直列)接続ではなく パラレル(並列)接続のため,かなりブライトなピックアップ特性と言える。
この6個のミニ・スイッチのモデルを通称“コマンチ6”と呼ぶが, そのスイッチの働きは,ネック寄りの3個(2ポジション)が各ピックアップのON/OFF, ブリッジ寄りの3個(3ポジション)が 各ピックアップのコイル・セレクト(1〜3弦側コイル/両コイル/4〜6弦側コイル)となっている。 つまり,フロント・ピックアップとリア・ピックアップのミックス・サウンドの際に, フロントは4〜6弦側のコイルのみを,リアは1〜3弦側のコイルのみを使用することで, 高音弦と低音弦で極端な音色差を与えることができるわけだ。
この'92年モデルは,新品同様と言えるほどの最上級のコンディション。 ボディ・カラーは木目が透けて見えるオフ・ホワイトである“ブロンド”フィニッシュ。 ボディの6弦側ホーン部には,故“レオ・フェンダー”のサインが記されている。