・市民農園を借りる・
早いもので三郷の土を耕し初めて6年目に突入した。貸し農園を1区画ずつ借り
足していった結果、15〜6坪の栽培面積を確保しながらも最近では何となく物
足りなさを感じていた。その矢先畑の仲間から「町内に市民農園が出来たんだっ
て」と聞かされて早速下見に行ってみた。1区画20平方メートル(約6坪)。
一年間の使用料は現在借りている畑の半分以下で、周囲に日差しを遮る障害物も
なく日当たりは抜群だった。我が家から自転車で10分ちょっとの距離が難だが
さすが市民農園というだけのことはあって用水路から引いた水は使い放題、しか
も畑の片隅には農業用具(私が名前を知らない道具もあった)が数種類入った
ロッカーまで完備されている。善は急げとその翌日には自転車で20分の市役所
へ出向いた。簡単な書類にサインをして4月までの使用料を払い込み、ロッカー
のカギをもらった。以前の畑とあわせると27〜8坪の畑持ちとなったわけだ。
市民農園の土は、それまで耕していた土と質が随分違うことが鍬を入れてみて分
かった。雨の降らない日が続いた事もあって乾燥気味ということでもあるのだろ
うが、サクサクしていて風が吹こうものならフワーっと飛んでいく。そして少し
真剣に鍬を深く入れるとガツンという手応えが返ってきた。地表から20センチ
下は粘土質で思いきり固い。つまり見かけよりも水はけが悪い土地なのだ。聞い
たところコマツナ専用の畑だったということで、しかも過去3年間はお休みして
いた土地だったとも。表面だけしか耕されていない理由が分かった。しかし、私
はここでも大根、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ、トウモロコシ、ハーブとな
んでも作りたい。トマトもナスもキュウリだって夏になったら作るぞ!とガシガ
シ耕した。あっと言う間に手が豆だらけになった。借り物の鍬の絵は私の手には
太すぎたのだ。やはり大変でも自転車に自分の鍬ぐらいは積んでいかなくてはと
反省。しかし、一度に2区画を耕すのは至難の業である。我が家には自動車も運
転免許をもっている人間もいないので、自転車で堆肥をせっせと運ぶだけでも一
苦労だった。これまでに25リットル入りの市販の堆肥を購入して12袋、25
リットル入り牛糞2袋、ミネラル石灰(有機質で土を固めないと定評あり)10
キロ、鶏糞10キロを運んだが、それらはすっかり吸収されてどこに撒いたのか
も分からない。あああああああああああああああああああああああああああああ
そこで、主人は1メートル四方の木枠を作り(高さは50センチ程度だが)、そ
こに大家さんが運んでくれた古畳をばらして堆肥作りを始めている。古畳の他に
鶏糞・米糠・骨粉・油粕等をまぜ込み踏み込んで発酵させて春までに堆肥を作ろ
う!と張り切っているのだ。何たってこれまでの畑では大胆に出来なかった切り
返しがここでは可能である。せっかくなので、落ち葉も集めて一緒にまぜてもら
おうと落ち葉拾いを計画中である。ああああああああああああああああああああ
以前より借りている畑の土がフカフカになって、猫のウンチ場(猫は土を選んで
トイレを決めているようなので、これは名誉なことと自分を慰めております)と
なるには3年かかった。この度の市民農園の土もそのぐらいを目安に気長にやっ
ていこうと思う。それにしてもすでに野菜泥棒否、苗泥棒が発生したと聞いた。
道路に近いところの数件が、ブロッコリーの苗を数本ずつ引き抜かれたのだそう
だ。せめて引き抜かれていった先で大切に育てられて立派な花を実らせてくれた
ら幸いだが、単なるいたずらだったとしたらちょっと胸が痛い話である。あああ
(1999.10.16)ああああああああああああああああああああああああああああ
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