日本盤CDを出して欲しいブリティッシュジャズロックアルバム達(2002年6月16日版)

まずは、ジョン・マクラフリン関係。

john mclaughlin/extrapolation

ユニバーサルがポリドール時代にリリースした経験があり、今でも発売する権利を失ってないはずですから、ぜひとも再発して欲しい作品ですね。この作品を聴いて1960年代後半のロンドンのクラブシーンの熱気を感じるのは私のようなイギリス音楽のファンにとっては無上の喜びだと思います。

John McLaughlin,John Surman,Karl Berger,Stu Martin,Dave Hdlland/Where Fortune Smiles

PYE RECORDS傘下のDawnレーベルからリリースされた、英米独混成の若手ジャンルレスミュージシャンによるこの素晴らしい作品が日本で発売されてないのは凄く残念だと思います。PYE RECORDSは、現在Sanctuary Records Groupが音源の管理をしているはずですから、Sanctuary Records Groupと取引のあるビクターに何とかリリースして欲しいですね。勿論、20bitDigitalK2リマスタリングでリリースして欲しいです。

John McLaughlin/Devosion

Doglas Recordsは、日本での配給権は現在どこにあるのか分からないのですが、ヨーロッパでDoglas Recordsの作品を配給しているのは、どうやらCharly Recordsのようで(私の所持している盤もCharly盤です)、日本でこのレコード会社と取引を主にしているのはビクターですから、そこから出して欲しいです。現在、「マイ・ゴールズ・ビヨンド」はビデオアーツからリリースされていますが、20bitDigitalK2リマスターして、ビクターから2枚ともというのはダメでしょうか?

John McLaughlin and Mahavishnu
John McLaughlin and Mahavishnu/Adnventure in Radioland

「ラジオランド」の方は昔ポリドールからリリースされていたのは確認しているのですが、もう一方の日本盤のリリースについてはよく分かりません。現在もVereve経由で、ユニバーサルがリリース可能なはずなので、リリースして欲しいです。1stの方は、多分、日本初CD化になるはずです(2003/03/16追記:2002年夏にWounded Bird Recordsからリリース。実は世界初CD化でした)。

MAHAVISHNU ORCHESTRA/Between Nothing&Eternity
MAHAVISHNU ORCHESTRA/APCALYPSE
MAHAVISHNU ORCHESTRA/VISION OF THE Emerald BEYOND
MAHAVISHNU ORCHESTRA/INNER WORLD
John McLaughlin/"MEDITERRANEAN"CONCERTO

現在絶賛廃盤中のジョン・マクラフリン関係のソニーリリースものなのですが、これはぜひとも再発して欲しいです。SBMでも、DSDでも、何でもいいですから、きちんとリマスターしての再発を望みます。特に、第2期の3作は忘れられがちな作品ですし、第1期のライブ盤にしても、このアルバムだけ再発されてない理由が全く持って不明です。後「地中海組曲」にしても、なぜこんな日本人好みの作品が絶賛廃盤中なのかよく分かりません。中途半端に再発している他のタイトルも含めて新規リマスター(Legacy盤)での再発というのも乙かも知れません(この新規リマスター盤は、どこまで出ているのでしょうか?)。

キース・ティペット関係

KEITH TIPPETT/BLUEPRINT
CENTIPEDE/SEPTOBER ENERGY
OVARY LODGE

ここにあげた3作品の全てが、ヴォイスプリント・ジャパンから輸入盤に帯をつける形で国内配給されていますが(私は、センティピードと、オーヴァリー・ロッジを持っています)、ここは正式に日本でプレスされた(出来れば24bitK2リマスターで)盤を発売して欲しいです。全てRCA(センティピードは傘下のNeonレーベル)盤が原盤なので、BMGファンハウスが発売できるはずです。という事でがんばってもらいましょう。特に、センティピードは未だに名前のみが大きくなってしまっている幻の作品ですから、これを名実ともに名作にしてあげたいものです。

the keith tippett group/'you are here... I am there'
The Keith Tippett Group/"Dedicated To You But Weren't Listening"

1stはベル・アンティークが、2ndはMSIが、それぞれ輸入盤に帯をつけて国内配給していますが、こちらも上のRCA諸作と同様に、正式な国内プレス盤として流通させてやって欲しいです。2ndは、一度ユニバーサルが発売しようとして失敗しています。ですが、それにめげずに、再びリリースに向けてチャレンジして欲しいものです(スティル・ライフは成功しましたからね)。1stは原盤制作はBYGですが、現在はキース・ティペット個人が権利を持っているようです。だから、BYGからCharly経由でビクターがディストリビューションとはうまくいかないでしょうが、どこかがうまくCD化して欲しいものです。

ヴァージンレコード関係。

GILGAMESH

昔、ヴァージン・ジャパン時代に一度CD化されていますが、私はまだ聴いた事もないし、その盤を手に入れてもいません。大体、手に入れるのはかなり難しいし、でも聴いてみたいしということです。

Hatfield and the North
Hatfield and the North/THE ROTTER'S CLUB

ハットフィールズも、現在は絶賛廃盤中です。よって頑張って再発して欲しいものです。どちらも、傑作ジャズロックアルバムである前に、ブリティッシュロックの名盤ですから、東芝EMIは、現在のVirgin(基本的にCapitolと、ビートルズ以外には冷たい)のカタログを冷遇する方針を改めて、初期のこういったプログレとかにも目を向けてやって欲しいですね。

BILL BRUFORD/FEELS GOOD TO ME
BRUFORD/ONE OF A KIND
BRUFORD/THE BRUFORD TAPES
BRUFORD/gradually going tornado
BILL BRUFORD/EARTH WORKS

ビル・ブラッフォード関連、というか、EGのカタログも、再発が余り進んでいません。これらは全て過去に発売経験があり、現在絶賛廃盤中の物ばかりです。再発のチャンスは今しかないと思って何とか東芝EMIには頑張って貰いたいです。これらの作品を埋もれさせておかずに、少々初期投資はいるとしても、自己のカタログの中から発売済みの物の数を増やして、売れるための良循環を作って欲しいですね。今は、売れないから出さない、出さないから買わない、買わないということは売れない。の、悪循環に陥っていると思います。

EMI(HARVEST)のプログレ

Soft Machine/Bundles
Soft Machine/Softs
Soft Machine/Alive and Well

Virgin同様、再発の進んでない(というかバブル末期に一度かなりの数再発したようなのですが・・・・・・)HARVESTのカタログです。一度も東芝EMIはCD化していないので、もしかしたら現在EMIは権利をロストしているのかもしれません(現在のSEE FOR MILES版にはEMIからライセンスを受けた旨が記載されていない)が、発売できる物ならして欲しいものです。

WIZARD/WIZARD BRWE

ブリティッシュジャズロックを語る上で忘れてはならないミュージシャンにロイ・ウッドがいますが、その彼が結成したグラムバンドがウィザード・・・・・・、といいたい所ですが、シングルのA面はこの上なく楽しいロックンロールでB面はホットなジャズロックというかなりブリティッシュジャズロックファンの心をくすぐるような一筋縄ではいかないバンドなので、是非再発して欲しいです。特に、3年前にEMIはリマスターして再発しています。その時東芝EMIから日本盤は出ませんでした。ELOの1stも出したことですし、ついでに出すなんて事は出来ないものでしょうか。

KEVIN AIRS諸作

これは、EMIからのライセンスを受ける形ででBGOが、リマスター盤を発売しています。日本は、過去にVIVIDに販売を任せる形で東芝EMIは「きょうはマニヤーナで」を発売した過去があります。だからということもないですが、変則な形でも良いですから出せないものでしょうか?

SONY関係

Robert Wyatt/THE END OF AN EAR
MATCHING MOLE/LITTLE RED RECORD

マッチング・モウルの2ndはなぜCD化されていないのかが不思議な作品。1stだけCD化しておいて、2ndをCD化していないのは片手落ちといわざるを得ないでしょう。ロバート・ワイアットの1stソロは個人的な趣味で聴きたい作品なのでCDを望んでいるという訳です。両者とも、アメリカのSONYからはCD化されています。

ARGENT諸作

これは、きっと来年位に小松崎健郎氏が、「WANDER GARDEN POP」シリーズでリリースしてくれるでしょう。今年、ベスト盤がリリースされたのは、その布石だと個人的に確信しています。その時は是非BGOリマスター音源でも良いですし、日本独自リマスターでも良いですから、リマスターして欲しいものです。

その他

ROY WOOD'S WISO BAND

Jet Recordsは現在どこが配給権を持っているのか分かりませんが(2003/09/28追記:現在、Jet Recordsは、SONYが配給権を持っているようです)このバンドの作品は確かそのJetではなく一時ワーナーにいた頃の作品だと思います。よってワーナーにはCD化出来るものならして欲しいです。ロイ・ウッドが結成した本格的なジャズロックバンド凄く興味があります。是非とも聴いてみたいですね。これは、CD化されているかどうかはよく分かりませんでした。知っている人がいたら情報下さい。

NATIONAL HEALTH
NATIONAL HEALTH/OF QUEUES AND CURES

これは、Charly傘下のAffinityから出ているので、現在でもCharlyがCD化しているはずです(2003/09/28追記:現在、SplaxがCharlyから配給権を得てリリースしています)。よってビクターに是非ともCDかをお願いしたいですね。勿論20bitDigitalK2リマスターでリリースして欲しいです。

COLOSSEUM/THOSE WHO ARE ABOUT TO DIE SALUTE YOU
COLOSSEUM/VALENTYNE SUITE
COLOSSEUM/DOURTER OF TIME
COLOSSEUM/LIVE

1stと、2ndはユニバーサル、3rdと4thはビクターがそれぞれ配給権を持っているはずです。イギリスでは、Sanctuary Records Groupが、一括して音源の管理をしているようで、リマスターされたマスターテープを使用しての再発となると、ビクターでしょうか?しかし、盤起こしながら日本独自リマスターで2ndをユニバーサルが現在リリースしています。その根性を思うとユニバーサルも捨てがたいと思いますが、何にしてもきちんと4枚日本盤で揃えたいモノです。

Manfread Mann Chapter Three/Volume One
Manfread Mann Chapter Three/Volume Two
Manfread Mann's Earth Band諸作

チャプター3は一度ユニバーサルが出そうとして失敗したものです。どうやら、権利関係が複雑な感じがするのです。今リリースされているのはどうやら、マンフレッド・マンの個人レーベルCreature Musicからの盤のようで(私が所有しているCDもCreature Music盤。原盤製作はPetbrockとなっているので、どうやらPetbrockなるところがVertigoから原盤所有権を買ったようです)、そこからディストリビューションを受けることに失敗したようで前回のCD化は見送られたのだと思うのですが、そこを何とか曲げて今度こそリリースして欲しいです。マンフレッド・マンは、チャプター2とか、チャプター1も日本盤はなく(チャプター2に至ってはオリジナルアルバムをCD化すると世界初のはず・・・・・・)このあたりのCD化も望んでいるので、ユニバーサルは、是非ともチャプター2とチャプター3を一辺にCD化してみましょう(2003/03/16追記:2003年2月にチャプター2のオリジナルアルバムをユニバーサルが世界初CD化しました)。そして、アース・バンドは、ビクターが・・・・・・。

King Crimson/Earthbound
King Crimson/USA

出る出るといって、いつになるんだ!!!!!!!!!!!(2003/03/16追記:2002年晩夏についに2枚ともリイシューされました)

CARAVAN/Better by far

このアルバムはまだ世界中どこでもCD化されてないのは、世界のポピュラーミュージックの損失です。トニー・ヴィスコンティプロデュースの渾身の一作ですから、個人的にも非常に興味があります。私も全部の曲は聴いたことがないので何とも言えないのですが、是非とも、日本盤は、BMGファンハウスに頑張って貰いましょう。特に「ザ・ラスト・オブ・ユニコーン」なんて絶対ジャズロックファンもうなることが出来る作品ですし、表題曲の今限り美しいバラードはいつ聴いても私の心を美しい水で洗い流してくれるのです・・・・・・。

総評

このような埋もれた作品を日本国内でCD化するという事は、「どこででも手に入るようになる」という事が一番の理由ですね。どんな小さなレコード屋さんでも、手に入るようになれば、それだけ多くの人の耳に触れる事になるので、せっかく良い音楽がたくさんあるのだから、それを聴かないよりか聴いた方がましという事ですね。

それで、なぜCD化かというとやはりそれは手軽さからですね。例えば、最近流行のレコード化という手もありますが、やはり目的として多くの人に聴いてもらうという事がありますので、現状(2002/06/16現在)で最良の媒体はCDでしょう。

リマスター出来る作品はリマスターという事も主張していますが、これには大きな理由があります。良く「リマスターして良い音に」という表現がなされますが、今回はそれではなく、CDという媒体に見合った音に直す意味での「リマスターをしてくれ」という意味なのです。これにより、再生のハードがどんなものであろうと、きちんと聴く事が出来るようになります。これは大きい事です。レコード用のマスターをそのままCD化したCDの中には悪い意味で再生ハードを選ぶものがあります。

東京だったら、中古のレコード屋を丹念に廻って中古レコードを見つけたり、大型の外資系レコードショップで海外から輸入されたCDを買ったり、一般の流通に乗らない小さなレコード会社が海外のレコード会社のCDをディストリビューションして配給しているCDを手に入れたりする事が比較的出来るのですが、そのほかの地域ではそうはいかないのが現状(2002/06/16現在)です。そして、中古レコード屋、大型のレコードショップ、一般の流通に乗らないレコード会社と取引がある町のレコード屋の絶対数も少ないという事です。

つまり、流通に乗ったものなら全国どこででも手に入れる事は可能という事ですから、そういったレコード会社にもう少し、がんばって欲しいという事なのです。


Created: 2002/06/16
Last update: 2003/12/02

e-mail:hryo@orange.ocn.ne.jp

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