ブリティッシュジャズロックニューリリース情報・2003夏〜2004春編。(2004年5月18日版)

能書き

このサイトを立ち上げて2年弱、前回のリリース情報から1年弱、ブリティッシュジャズロックを取り巻く状況はあまり変わってはいませんが、この約1年の間に、日本ではかなりの枚数のCDがリリースされました。そのおさらいをしつつ、新たなリリース情報を提供していこうと思います。なお、日本国内で製造されたCDはリリースという言葉を使い、海外で製作され日本に輸入された後、帯や解説などを付けて販売されている輸入盤国内仕様は配給という言葉を使います。また、いつもの事ですが、私自身が殆ど購入してもないし聴いてもいないので、内容が薄いのはご了承下さい。さらに、ここで紹介するのは日本国内で配給されているもののみになりますのでご注意下さい。

既発作品について

まず、2003年5月ですが、アルカンジェロからニュークリアスの未発表ライヴ音源「ライヴ・イン・ブレーメン 1971」が配給されました(原盤制作はアメリカのCuneiform)。同じくニュークリアスのBBCライヴ音源「ライヴ・アット・ザ・BBC 1971&1982」がベル・アンティークから配給されました(原盤制作はイギリスのHUX)。またMSIからはマンフレッド・マン(チャプター1、チャプター2、アースバンド)のCD2枚組アンソロジー(ボーナスDVD付き)「アンソロジー」が配給されました(原盤制作はイギリスのCreature Music)。

続いて、2003年6月はリリースがなく、7月はアルカンジェロから21ST・センチュリー・スキッツォイド・バンドの2002年11月の来日公演で売られていたオフィシャルブートレッグをジャケットを紙ジャケにして配給しました。題して、「オフィシャル・ブートレグ Vol.1」です。

そして8月はMSIからアフィニティーの未発表音源集「1971〜72」が配給されました(原盤制作はイギリスのAngel Air)。さらに、ユニバーサルからデレク・ベイリー(本当はカンパニーというグループ名義のはず・・・・・・)の「ザ・ミュージック・インプロヴィゼーション・カンパニー」をリリースしました。これは世界初CD化のはずです。

続いて9月ははっきり言えば目白押しでした。まず、アルカンジェロからキャラヴァンのニューアルバム「アンオウソライズド・ブレックファースト」が配給されました(原盤制作はイギリスのeclectic discs)。同じアルカンジェロから原盤制作CuneiformのCDが2枚リリースされました。インカフーツの新作「イン・カフーツ オール・ザット」と、ロバート・ワイアットのBBC音源集「ソーラーフレア」がそうです。そして、ビデオアーツからロバート・ワイアットの新作「クックーランド」がリリースされました。また、ベル・アンティークからはソフト・マシーンのBBC音源集第2弾「BBCラディオ1971〜74」が配給されました(原盤制作はイギリスのHUX)。第1弾はMSIで、第2弾が、ベル・アンティークとなぜか配給するところが違うのが気になるところです。

10月は沢山の再発がありました。まずはユニバーサルからジャック・ブルースのRSO時代の作品がリマスターされリリースされました。これは少し前に輸入盤はプラケース仕様でリリースされたのですが、日本では紙ジャケット仕様での再発となりました。ラインナップは「ソングス・フォー・ア・テイラー+4」「シングス・ウィー・ライク+1」「ハーモニー・ロー+5」「アウト・オブ・ザ・ストーム+5」「ハウズ・トリックス+2」です。さらに、同時発売で、1978年の未発表曲集「ジェット・セット・ジュエル」が同じく紙ジャケで、そして1975年のライヴ音源「ライヴ'75」がプラケース2枚組で同時にリリースされました。さらには1990年のゾンビーズの再結成アルバム「ニュー・ワールド」が再発されP-VINEから配給されました(原盤制作はイギリスのBigBeat)。そして、エアー・メイル・レコーディングスからはアフィニティーの唯一のアルバム「アフィニティー」と、そのボーカリストリンダ・ホイルのソロアルバム「ピーセズ・オブ・ミー」の2枚が紙ジャケットにて再発リリースされました。

11月は、まずはユニバーサルから21stセンチュリー・スキッツォイド・バンドの2002年11月の来日公演の模様を収録したライヴCDとライヴDVDの抱き合わせ商品「ライヴ・イン・ジャパン」がリリースされました。

12月は、アルカンジェロからナショナル・ヘルスの「ナショナル・ヘルス」と「オブ・スキューズ・アンド・キュアーズ」 が紙ジャケで配給されました(原盤制作はフランスのSPLAX)。また、同じく紙ジャケでバジャーの「ワン・ライヴ・バジャー」が配給されました(原盤制作はイギリスのVoiceprint)。

2004年に入って1月はまず、キャロル・グライムス&デリヴァリーの「フールズ・ミーティング」がアルカンジェロからリリースされました。以前同じアルカンジェロから原盤制作Cuneiformの輸入盤国内仕様がでていましたが、それと全く同じ内容を新規リマスターを施してのリリースでした。そして、POSEIDON Recordsからデイヴ・シンクレアの新作、「フル・サークル」が配給されました。

2月は東芝EMIからケヴィン・エアーズの初期4作品が紙ジャケにてリリースされました。内訳は「おもちゃの歓び」「月に撃つ」「彼女のすべてを歌に」「いとしのバナナ」です。さらには、、ベル・アンティークからアイソトープのBBC音源がアイソトープ&ゲイリー・ボイル名義で配給されました(原盤制作はイギリスのHUX)。タイトルは「ライヴ・アット・ザ・BBC」です。

そして3月はエルトン・ディーンの最新ライヴ盤が、ベル・アンティークから配給されました(原盤制作はアメリカのCuneiform)。タイトルは「シー・オヴ・インフィニティー」です。そして、VIVIDからアージェントの「アンコール」が配給されました(原盤制作はイギリスのBGO)。さらにはビル・ブラッフォード・アースワークスの新作「ランダム・アクツ・オブ・ハピネス」がアルカンジェロから配給されました(原盤制作はイギリスのSummerfold)。

4月はエアー・メイル・レコーディングスからマンフレッド・マンズ・チャプター・スリーの「マンフレッド・マンズ・チャプター・スリー」と「ヴォリューム・ツゥー」がリリースされました。また、VIVIDからジンジャー・ベイカーズ・エアフォースの「1」が配給されました(原盤制作はイギリスのLemon Recordings)。さらにはMSIからはソフト・マシーン「アンソロジー63〜70」が配給されました(原盤制作はイギリスのSanctuary Records Group)。同じくソフト・マシーンのライヴ音源「ライヴ・イン・パリ 1972」がアルカンジェロから配給されました(原盤制作はアメリカのCuneiform)。

これから発売されるものについて

2004年5月は予定がありません。

6月はBMGファンハウスから、キャラヴァンのベスト盤、「ベスト・オブ・キャラヴァン」がリリースされる予定です。また、アルカンジェロからは21st・センチュリー・スキッツォイド・バンドのライヴ盤「ライヴ・イン・イタリー」が今回も日本のみの会ジャケット仕様で配給される予定です。

発売日未定としては、アルカンジェロからソフト・マシーンの「ライヴ・イン・ソーホー」が配給される予定です。また、ユニバーサルからはキング・クリムゾンの「ザ・コレクターズ・キング・クリムゾン Vol.7」「紅伝説」「ザ・グレート・ディシーバー」がリリースされる予定です。

そして、そして

夏以降もいくつか未確定情報ながら発売情報があります。ブリティッシュジャズロックを取り巻く環境はまずまずの明るさを持って今年も進んでいるといえるでしょう。海外ではさらにいろいろあり、日本での配給が待たれるモノもあくさんあります。1枚でも多くの良い作品が日本で紹介されると良いですね。


Created: 2004/05/17
Last update: 2004/05/17

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