■暴力絶対厳禁!

 このような事は社会人として当たり前。 数ある労務の本にも書いてもありません。
 「今時、社内暴力なんて・・・。」と最近まで思っていました。 
 というより完全に想定外でした。
 でもイマドキだからこそ・・・社内で、今後そんな事が発生するかもしれません。

【事例】・・・以下、私のまったくの想像により記載します。

 A課長は、根っからの体育系。強いリーダーシップで課員たちをまとめいていました。

 今日は路上でのテッシュ配布を、中途採用した新人のBさんに、命じました。
 A課長は、新人のBさんに早く一人前になってもらいたかったのです。

 どんな人にも笑顔でテッシュを配布するのがコツです。
 どんな人にも笑顔で接することができて、はじめて、お客さんに気持ちのいい対応が出来るのです。

 そしてA課長は、新人のBさんに「会社の名前の入っているテッシュを配る以上、いつもきびきびと態度をとり、だらけた態度を、通行する人に、絶対見せてはいけない。」と厳命しました。

 新人Bさんは、朝から、そして昼食をとった後も、A課長の指示を守り、一生懸命テッシュを配っていました。しかしその日は、今にも雪が降りそうな寒い日。あまり体力に自信のない新人Bさん、夕方が近づいてくると、体はすっかり冷え、震えてくるし、立っていることも限界にきていました。

 ちょうど通行する人も閑散としてきましたので、疲労困憊の新人Bさん。「ほんの5分だけ。」そう思って、暖かい缶コーヒーを近くの自動販売機で購入すると、ガードレールに腰掛けて、それを飲んでいました。

 ところが、なんと間が悪いことに、それを、ちょうど様子を見にきたA課長に見られてしまったのです。

「あれほど言ったのに何事だっ!」烈火のごとく怒ったA課長。
 新人Bさんの後ろから近づくと、Bさんの肩を、軽く拳で叩きました。 

 しかしBさんにとって不意だったからでしょうか、打ち所が悪かったからでしょうか、Bさんの肩の骨は折れてしまったのです。

 報告を受けたC社長。いつもA課長は一生懸命部下を指導しているのを知っていましたし、話を聞くと新人Bさんが悪い。

 C社長は、新人Bさんからの治療費請求がありましたが、「勤務態度が悪いからだ」と、経費節減に悩んでいたこともあり、取り合いませんでした。

 納得のいかない新人Bさんが警察にかけこんだのは、当然の成り行きと言えましょう。
 C社長は、新人Bさんが納得するような、社会的にも適切な措置をとるべきでした。

 指導といっても、ケガをさせてしまうような行為は暴力で、万一そのような事故が起こってしまったら会社として容認すべきものではありません。

 会社が、そのような事を容認していたら社会的制裁を受けたとしても致し方ありません。
(かなり当たり前なのですが、実際起こってしまうと、判断を誤ってしまうことがあるようです。)

 会社に貢献のある社員さんだからこそ、軽くでも手をあげてしまうような傾向のある社員さんには、日頃から、自覚を促すようなアドバイスが必要だと思います。

 そして一生に一回位は同じような事態に出くわすかもしれません。「想定内」にしておいてもよいかと思います。

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