別誌かもめ通信 2000年9月号
助成金受給申請をする前に

助成金とは?(労働省関連)

労働者の雇用の確保や能力の開発、労働条件の改善のために、主に事業主に対して支給されます。
その金額も、雇い入れ労働者賃金の2分の1を1年間にわたり受給できる場合もあり、1度は受給を検討する価値があるものだと思います。
したがって、「新しい事業を立ち上げたい。事業を発展させたい。他社との競争にうち勝ちたい。」そのために、積極的に「人を雇い入れたい。従業員の能力を高めたい。労働環境整備を行いたい。高齢者の労働力の活用を図りたい」等、考え、計画している事業主の方は、助成金についても研究してみて下さい。
助成金についての情報は、書籍も出ていますし、インターネット上でも豊富にあります。

受給申請をする前に

1.助成金受給そのものを目的とすることは、避けて下さい。 例えば、人を雇い入れても受給できない場合もありますので、助成金受給そのものが目的の場合、経営者の方からすれば、申請の準備や人件費が損失としか写らないでしょう。

2.助成金の多くは、人を雇い入れる前等、事前に申請が必要です。  事前に担当の方とよく調整することが必要な場合もあります。 時間がかかる作業でもありますので、事業立ち上げ時などの多忙な時期にそのメインとなる方が、手続き事務等をすることは避けるべきでしょう。 金額が多額の場合、大切な時期にもかかわらず、本業そっちのけで、助成金受給に燃える方もいらっしゃるようですが、例え受給ができたとしても、その事業の行く末はどうなのでしょうか。

3.助成金を受給するためは要件というものがあります。  せっかく要件を整えるのでしたら、事業の将来によりプラスになるようにして下さい。

例えば、人を雇い入れることが要件なら、より優秀な人を。就業規則を作成するなら、きちんとした就業規則を。設備等に対する費用の支払いが要件なら、より収益増加にも貢献する設備等を。
ここのところをしっかりしないと、長期的にはマイナスになる場合もあるでしょう。
助成金の受給申請は、より事業を発展させるため、自社の労働環境を見直す絶好の機会でもあります。 以上の記事が、助成金受給申請を考えている方の多少の参考になればと思います。

       

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