ふじみの水は今・・・ <水道の水が変わる>




 最近、友達から「うちの水がまずくなった」という話を聞きました。私はそのように感じなかったのですが、この機会に富士見村の水道がどのような仕組みになっているのか調べてみようと考えました。その結果、今、富士見の水事情が転換期を迎えていました。


水道課係長 都丸 良昭さん  富士見村の水道なら村の水道課が一番よく知っているだろうと、直接聞きに行くことにしました。取材に快く応じていただいたのは、水道課 係長の都丸 良昭さんです(右の写真)。
 富士見村の水道は、

  1. 赤城山大洞地区簡易水道
  2. 赤城山西大河原地区の専用水道
  3. それ以外の地区の上水道
の3種類あります。簡易水道と専用水道はそれぞれ地区が離れているので、その地区専用で水道が独立しています。今回は、上水道を中心に調べました。
富士見村の配水池  富士見村では、井戸を掘って、地下から水をくみ上げています。この施設を水源井といいます。くみ上げられた水は、いったん配水池という施設に貯められてから、各家庭へ送られます。(右の写真)現在、水源井が14ヶ所、配水池が15ヶ所あります。
 井戸からくみ上げられた水は、とてもきれいなので、配水池では砂等のごみを取り除いて(沈砂)、法律に基づいた塩素消毒(末端水道での残留塩素が0.1ppm)するだけで、配水しています。このように、富士見村の水は井戸水と変わらず、夏冷たく、冬温かいおいしい水を供給してきました。

 上水道は、富士見村の人口が増加するとともに、給水量も増加してきました。水道課の予測によると、今後も給水人口・給水量ともに増加の傾向だそうです。

 ごくたまに、水道水が白く濁ってでてくることがありますが、そのことを質問したら、水道工事で、中に残った空気が圧縮されて小さな気泡になって水を濁らせるそうです。空気と混じった水なので、飲んでも問題ないし、しばらく水を出しておくと透明な水に戻るそうです。

水道管理システム     富士見の水源井、配水池
富士見村水道監視システム(左)・・・各水源井、配水池と電話回線でつながっていて、水質・水量・ポンプ等の異常があると警報を発します。24時間監視しています。
富士見の水源井、配水池マップ(右)・・・人口密集地の北に水源井、配水池が集中しています。

給水量の実績と予測
富士見村上水道、給水量の実績と予測グラフ


地下水から利根川の水へ

県央第二水道 配管図  ここで、友達が話していた「富士見村の水道の水がまずくなった」件について話したところ、意外な回答が返ってきました。驚いたことに、今年から群馬用水の水を水道水として利用し始めたそうです。(右図が県央第二水道供給地域)
 実際には、群馬県の事業の県央第二水道用水供給事業から水道水を購入して、村の水道へ供給を開始したということです。この水道用水供給事業の水源は群馬用水で、そのまた水源は利根川ということで、川の水が富士見村の水道水へ使われ始めたということです。そして、水がまずくなった原因は、この水が川の水を使用しているのとともに、遠方の市町村まで水道水を供給するために塩素を多量に投入するために起こったそうです。
 この水道用水供給事業は都市とその周辺の水質悪化によって水道水を供給できない地域に安全な水道水を供給する目的で作られたそうです。富士見村は水質の悪化はまだ見られませんが、近年の人口増加やごみ処理施設の問題等で、今後このままの水質を維持できるかどうか分からないことや、給水量の増加が供給設備に追いつけなることもあり、県央第二水道からの水供給に順次切り替えていくそうです。今のところ、西大河原にある富士見B給水場のみ使用が開始されているので、主に白川東側の地域にこの水の供給が行われています。平成14年には山口に富士見A給水場も完成し、富士見村全域で、供給が始まります。

水道料金、値上がり傾向

 この県央第二水道のコストですが、1m3あたり117円となっています。これは、現在の富士見村上水道のコスト(1m3あたり約110円)に比べて高くなっています。しかも、この富士見村上水道のコストには水源や配水地の維持・管理費、家庭までの配水管の工事代、水道課職員の賃金まで含まれてのコストです。これらの維持・管理費まで含めての県央第二水道のコストを割り出すと、1m3あたり140円になると村では試算しています。このため、水道料金の値上げは必須で、赤字決算となる予測だった今年に値上げが行われました。今後も、県央第二水道からの割り当て給水量の増加により、水道料金の値上げは続くと思われます。

 村では今後、新しく水源井を作る計画はなく、県央第二水道からの水供給にシフトしていく計画だそうです。
「安全な水へ。」
水質汚染やダイオキシン問題が叫ばれている中、水道の目的とは安全な水を安定して供給するのが最大の使命です。おいしさを失った今、この2つは必ず維持してほしいと願います。


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