●概要
ファミリーコンピュータ(以下FC)版「ドラゴンクエストW(以下DQW)導かれし者たち」は、1990年2月11日に当時としては大容量の4MバックアップROMカートリッジで発売され、計300万本強を売り上げました。
DQWは、これまでのドラゴンクエスト(DQT〜DQV)が”ロトシリーズ”として纏められるのに対して、後に”天空シリーズ”として纏められることになる新シリーズ(DQW〜DQY)の第1作目に相当します。
新シリーズの開幕に相応しく、システムも大きく変更されました。全5章の章立てによるストーリー構成や、DQVで好評だった転職システムを廃止し、パーソナリティが決められた7人の仲間と共に旅するAI戦闘(第5章のみ)、勇者の性別が選べるなど多くの新要素が取り入れられました。また、第一章ではDQTのように1人でプレイし、第二、第四章ではDQUのように3人パーティプレイ、第三章ではちょっと変わった展開が、というように新旧のファンに楽しめる内容となっていました。
[データ 総呪文数:58、モンスター数:163、アイテム数:128]
●序盤のストーリー
第一章 王宮の戦士たち
人望厚き王と勇敢な王宮戦士の国、バトランド。最近、この領域の子供たちが次々とさらわれていくという事件が多発。誰が、何のためにこのようなことを起こしたのか? 事件の謎を解明するため、王の指令を受けた王宮一の戦士、ライアンはバトランドを旅立った。
第二章 おてんば姫の冒険
サントハイム城の王女、アリーナは城内の兵士に勝ってしまうほどの腕の持ち主。日頃鍛えている武闘の腕を試すため旅に出たい旨を王様に進言したが当然のごとく大反対、王女を城外へ出ないよう兵士に命令するまでの騒ぎに。しかし諦める積りなど微塵もないおてんば姫はその夜、城外脱出を試みるが・・・
第三章 武器屋トルネコ
複雑な地形が災いしたのか、狭い地域に2つのお城があるエンドール地方。その北にあるレイクナバという町に、トルネコという武器屋がいました。彼には、いつか自分の店を持って世界一の武器屋になりたいという大きな夢がありました。その資金稼ぎのために今日もこの町の武器屋でアルバイトの毎日を送っています。しかし最近、こんな辺境の地に関わらず武器屋は大繁盛。一体何が起きているのでしょうか?
第四章 モンバーバラの姉妹
大陸の南に位置するモンバーバラの町。この町の大劇場は踊り娘マーニャのステージで今日も大盛り上がり。妹である占い師のミネアと共に町の評判になっていた。しかし、この姉妹には父の敵を討つという別の目的があった。
第五章 導かれし者たち
大陸の中央、周りを険しい山に囲まれ、まるで外界との縁を絶ったかのような緑奥深い小さな村。その村に「彼」はいました。 |